【note】今そこにあるハイパーインフレの危機

収入555万円、支出1750万円、借金1億円
この様な状況になったら、借金をどう返済しますか?

この数字、1,000万倍したものが現在の日本の国家予算。収入の3倍の支出があって、借金が約20倍…単純に収入すべてを借金返済に充てるだけでも20年かかるという金額です。FP相談でこんなのを見たら卒倒しちゃいます。もう、弁護士さんをご紹介しますから、そちらで債務整理を依頼して下さい…ってなると思います。でも、国家予算だから債務整理なんて依頼されたら、それは国民が影響を受けます。それだけでは済まないかもしれません。

でも、国家予算レベルになると、実はもっと怖い方法があります。それがハイパーインフレ…インフレとは、物価が上昇(貨幣価値下落)することです。1973年のオイルショックで、日用品が値上がりし、狂乱物価なんて言われたことがありました。中学か高校の歴史の授業で、第1次世界大戦後のドイツのハイパーインフレの写真を記憶している方もいるかもしれません。一斤の食パンを買うのに、リヤカーいっぱいの紙幣が必要なことを。現在だとジンバブエの紙幣が兆の単位で発行されています。この国家予算だと日本でもそれが起きそうな状態ではないかと思います。国家からすれば、借金を返済するのに好都合だからです。その影響は、当然私たち国民の生活にも関わってきます。教科書で見た世界が明日にでも現実に起きるかもしれません。ファイナンシャル・プランナーとしてはどうしましょうか?的な話をしたい所でもありますが、今回はその目線ではなくて…

現実味を帯びたハイパーインフレに備える方法を考えると、「物価が上昇するからモノに変えればいい」という単純な構図が浮かぶと思います。では、そのモノとはどれがいいだろうか…今回のテーマはそれです。

実はコロナ禍でも、株価が上昇し、29年ぶりの26,000円台に乗せた2020年。コロナバブルとも言われているけれど、企業業績は悲惨な状態が予想されています。現実に経済活動は停滞気味で、売上が落ち込む事は必至です。なのにです。株価が未来を映す鏡、なんて言われていますが、映している未来は、好調な企業業績…ではないと予想します。つまりハイパーなインフレ。

だとすると、ハイパーインフレに備えられるモノは、株式投資?と考えても良いかもしれません。ただ、良くない企業業績を考えると、名目的には増えたとしても、実質的には損を被るかもしれません。では実質的にも損が少ないものはなんだろうかと考えた場合、2つのものが思い浮かびます。

ひとつは現実資産、もうひとつは暗号資産…。現実資産としては、金(ゴールド)やプラチナなど希少金属で、かつての金本位制でも通貨の役割を発揮したモノ。実際、金価格は上昇傾向です(ここ数か月は安定していますが)。一方、暗号資産…つまり仮想通貨のことです。ビットコインなどの上昇はハイパーインフレを予想しているからかもしれません。いや、現実通貨の信用度の下落を予想したものかもしれません。換言すると、中央銀行とブロックチェーンの通貨信用戦争なのかもしれません。

因みにブロックチェーンの考え方は、複数の人の取引帳簿を突き合わせて確認することから始まったとされ、その中で誕生したのが通貨と簿記という風に言われています。暗号資産は技術的には新しいものですが、思想的なものは古来のものかもしれません。まさしく温故知新な仕組みとも言えます。

さて、暗号資産、現実資産、どっちでハイパーインフレに備えようか…。様々なリスクといくつかの状況をシナリオを作ってを考えて検討していきたいと思います。

私…ビットコインをやったことがないんで、少々不安だったりします。


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