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ボブディラン的登山法。

 朝起きたらレオから、この曲前やった時はこういうコード進行だったけど、今回のテイクでは違う進行になっていて、どうしますか?という連絡が入っていた。というのも、昨日1人でリハやっていて、そのやり直した同じ曲の音源を「当日やるかも」と送っていたからである。

 同じ曲なのにコード進行が違う。展開が変わったり、付け加えられたりしている、ことは、ボクには良くあることなので、基本的にメンバー誰も驚きはしない。またか、と少しだけ呆れられるだけである。(レオは、ボクが忘れてるんじゃないかと思って送ってきた。確かに、忘れていることも、まあまあある)

 演奏するのだから、インスピレーションを大事にして良いのだ、という姿勢はボブディランから学んだ。彼のライブに於いての「曲 vs 今の自分」を一致させたいという正直さは、レコードでの音楽を愛してきたファンには賛否両論だけれど、自分自身の精神的・気分的変化(落差というか)を、音楽を進化させていく力に変換しているのだと理解するので、まさにそれこそが音楽というものですよ師匠!と強く手を握り締めて感謝したくなる。持つべきものは心底尊敬出来る師匠である。

 ともあれ、自分という存在は、曲の上でもなく下でもない。常に演奏中にお互いを尊重し、こうかなー?ですよねーと意見交換(コール&レスポンスともいう)を重ねて山を登っていくものなのである。しかし、毎回頂上まで登れるとは限らないからなー。

 さて、今日のライブはどうなのでしょう。ちょっとソワソワしてきてしまった。

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