最終回にあたって
突然で恐縮ですが、noteの定期マガジンを今回をもって終了することとなりました。
ですので、今回が最終回になります。最後にあたり、ウクライナ戦争に関して私が抱いている本音をぶちまけたいと思います。
特にプロット構成は考えていません。思いついたままに綴りますので、グダグラになるかと思いますが、ご勘弁を!
■:1.報じられる戦争と報じられない戦争
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ウクライナ戦争は、日本の茶の間に入ってきた初めての戦争であったように感じます。
もちろん、ニュースとして戦争が報じられることは、これまでもありました。記憶に新しいのは湾岸戦争やイラク戦争でしょうか。
しかし、そのときはウクライナ戦争ほど「戦争のリアル」を伝えようとする報道はなされていません。
ピンポイント爆撃の様子などが繰り返し流され、いかにも被害を少なく適確に攻撃を加えているような印象操作が行われていました。
ところが、今回のウクライナ戦争に関しては、ロシア軍の攻撃がいかに残酷で悲惨なものであったのかを、ウクライナの一般市民の被害を通して感情的に訴える報道が繰り返されました。
報道番組はもちろん、普段は芸能人のスキャンダルを追いかけ回すようなワイドショーなどでも、連日、ウクライナ戦争が取り上げられています。
まさにお茶の間がウクライナ戦争一色で染まるかのようでした。
ここで不可思議だったのは、なぜウクライナ戦争だけが、これほどまでに大きなニュースとして取り上げられるのか、ということです。
この戦争だけが連日トップニュースとして報じられたため、多くの日本人は初めて身近に戦争のリアルを感じるようになりました。
しかし、世界は戦争に満ちています。近年、大きな戦争が起きたのは、ウクライナ戦争だけではありません。
1998年から始まったコンゴ紛争では、第二次世界大戦以降最大となる540万人以上が死亡したとされています。
この戦いで犠牲者となっているのは未成年の子供たちです。兵士のうちの3割は、まだ子供を含む18歳以下の未成年者です。
イエメン内戦では、2015年にサウジアラビア率いるアラブ連合国が空爆を開始しました。内戦関連の死者は37万人を超え、そのうちの7割は5歳以下とされています。
他にもあげればキリがありません。
国連に加盟する193ヵ国のうち、第二次世界大戦以降から今日まで、戦争に巻き込まれたり、参戦していない国は、どのくらいだと思いますか?
たった8ヵ国だけです。日本も、その類い希な幸運に恵まれた国のひとつです。
私たちが世界は平和に満ちていると思っているのは、戦後から76年ほどの間、日本が戦争に巻き込まれていないからです。
しかし、全世界という尺度で見るならば、この世界は戦争に満ちています。
コンゴにしてもイエメンにしても、戦争によって多大な犠牲者が出ていることをほとんどの日本人が知らないのは、報道されていないからです。
コンゴでは540万人、イエメンでは37万人が戦争の犠牲者となっています。そこには、さまざまな悲劇の物語が横たわっています。
死者数がすべてではないものの、犠牲者側の視点で報道されるウクライナ戦争と、ほぼ報じられることがない戦争との間には、空しいほどの不公平感があります。
■:2.すぐそこにあるプロバガンダ
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ウクライナ戦争が大きく取り上げられたのは、先進国が集中する欧州で起きた戦争だからだと思われます。
中東やアフリカ、アジアの片隅で起きている戦争には無関心でも、欧州諸国が自分たちの身近で起きたウクライナ戦争に関心を寄せるのは自然なことです。
日本も欧米側の一員ですから、欧米側の視点に与する報道が行われています。
当マガジンでも何度も指摘してきたように、ロシア軍のウクライナ侵攻に関しては、国際法を明らかに踏みにじったロシアに非があることは間違いありません。
ただし、あまりにも感情に訴えかける報道が繰り返されていることには、違和感を覚えます。
爆発音や悲鳴などの大音響とともに、女性や子供が傷ついたシーンばかりを流すのは、もはや洗脳ではないかと疑ってしまいます。
社会的弱者である女性や子供の悲惨なシーンは、人の感情にダイレクトに働きかけることが知られています。
興味がある方は「タヴィストック洗脳研究所」で検索したり、それに関する書籍を一読すれば、基本的な知識を得られます。
その細々として技法について語る余裕はありませんが、「タヴィストック」で研究された洗脳の教科書に沿うような報道がなされていることは事実です。
安易な陰謀論に与することはどうかと思いますが、日本の報道機関による報道を丸々信じ込むことも危険です。
すべてを疑ってかかったほうが、曇りない視点で判断ができるはずです。
今回の戦争に限らず、戦争にプロバガンダはつきものです。プロパガンダとは、特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った行為のことです。
ウクライナ戦争ではプロバガンダのことを「情報戦」と訳して報じられることも多い印象です。
日本の報道では、プロバガンダといえばロシアが国内に向けて流している偽情報を指すことが一般的です。
しかし、プロバガンダとは無縁と思われる日本の報道自体が、実はプロバガンダである可能性を排除すべきではないと、個人的には考えています。
戦争で犠牲になるのは「真実」だ、という有名な言葉がありますが、嘘をつくのはロシアに限りません。
ウクライナ戦争には、西側にとって不都合な真実がいくつも見受けられます。
報道だけを丸呑みするのではなく、疑問をもったなら調べてみることを、おすすめします。
たとえば「アゾフ連隊がネオナチである」とするロシアの主張に対して、「アゾフ連隊はネオナチではない」とする日本の報道機関があります。
日本のテレビでネオナチではないと言っているのだから、そうに違いないと一方的に決めつけるのではなく、どちらが正しいのかを判断するには、ネットで検索してみるなど自分で調べてみることが有益です。
その際には、情報リテラシーが求められることになります。
調べてみれば、国連や欧州安全保障協力機構(OSCE)の発表している文書のなかに、ドンバス地方においてアゾフ連隊の犯した人権侵害(拷問や殺害など)の実態が報告されていることがわかるはずです。
また、ネオナチ組織が「アゾフ大隊」なる部隊を結成し、後にウクライナ軍の正規部隊に編入されてアゾフ連隊となったことは、ゼレンスキー大統領も認めている事実です。
https://twitter.com/littlemayo/status/1510463996620677123?s=21&t=kvsHSCSxys5vts7lvr-e3w
少なくとも、「アゾフ連隊はネオナチではない」とする言説には、注意が必要です。
だからといって、ウクライナという国家がネオナチで染まっているとみなすことはロジックとして飛躍しすぎます。
欧州のネオナチのリーダ的な存在がアゾフ大隊であったことはたしかですが、そこにはウクライナの歴史も大きく関係しています。
かつてソ連の占領下で虐げられていたウクライナの人々にとって、ナチスドイツは解放軍として迎えられた背景があるからです。
他にもブチャの虐殺やミサイルが駅の近くに落ち多くの民間人が犠牲になった事件など、マスコミによる一方的な見解を鵜呑みにするのではなく、一歩引いて調べてみると、さまざまな情報を拾えることでしょう。
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