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怪ま秘

先日、岐阜のストリップ劇場まさご座にて行われたイベント「怪しいまさご座秘宝館」へ行ってきました。

詳細はこちらに詳しく載っています。

終末トラベラーさん http://shumatsutraveler.club/news/20160821

↑ストリップレポ漫画のたなかときみさんが描いたフライヤーがかわいい。

私は以前からストリップにとても興味があったのですが、どうしても"男性のためのもの"というイメージが強く観に行くことが出来ずにいました。
女が観に行って邪魔だと嫌がられないかとか、まぁ治安的な問題とか。しかし、今年の5月に友達夫婦に誘われ初ストリップをキメてからは、怒涛のハマりよう。初見で栗鳥巣嬢という踊り子さんに出会った事が本当に大きいと思います。(私のスト観劇処女話はまた改めて書きたいと思います。)

そんな私のスト観劇処女をブチ抜いてくれた栗鳥巣嬢主催のこのイベント。とても素晴らしいものでした。

当日はサブカル友達「Rちゃん」と一緒に行きました。Rちゃんは私が以前働いていた古着屋の後輩で、お互い店を辞めた後もサブカルくせぇイベントがあると誘い合う仲です。

Rちゃんは、この日が初ストリップでした。私たちが知り合ったお店が柳ケ瀬にあったのでまさご座の存在自体はずーっと前から知っています。「あの」「まさご座に」「行くぞ」って感じでした。

到着

当日は私が1時間の遅刻をぶちかまして、開演15分前に会場につきました。でも、開演前なので。全然よゆーです。ええ。

まさご座はこわい方の柳ケ瀬商店街(西柳ケ瀬。昼間はめっちゃのどか。夜はすごい。私は深夜1時ごろ歩いてたら、酔っ払いに「おい女!呼んどるやろ聞こえんのか!」とライターを投げつけられたことがあります。みんな気を付けよう!)を西に抜けたところにあります。ちなみに向かい三軒両隣が普通の民家というすごい立地。

会場すぐそばのコインパーキングに駐車。イベントのお客さんで満車だったらどうしようと思っていたのですが、普通にあいてました。やっぱ岐阜なんて辺境の地みんなこないのだな...なんてこっそり思ったりしました。駐車場でRちゃんと合流。

その時、近くの喫茶店のおじさんがまさご座のほうを腕組みしながら様子をうかがっているのが印象的でした。

私は「意外とまだ混んでないかもしれん」とのん気なことを言い、Rちゃんは「わ~初まさご~」とまさご座の扉へ向かったのでした。

入場

味のある昭和な自動ドアが開くと、入口からもわかるガヤガヤとしたホールのざわめき。忙しそうなスタッフさんたちの姿。

(さっきまでの私のなんとのん気ことよ...)

そして、ホールの入口に立てばもうそこは超満員の会場。「えっうそでしょ!?」って感じでした。岐阜に、まさご座に、こんな人来るのすげぇ~

「すごい!大人気ですねぇ~。大丈夫ですか?きうさん見えますか?ここ見えそうですよ!」と、私より年下だけど背は高く気が利くRちゃんに気を使わせているうちにいよいよ開演!!

「♪♪悩殺の踊り子さんがアナタを魅了し~」

まさごの開演アナウンスってとっても激ヤバに昭和で最高なんです。奥の物販スペースにはピンクの提灯が下がっているし雰囲気がマシマシになって、イベントの高揚感もあってとってもワクワクしました。

オープニング

音楽とともに現れたのは氣志だ...nじゃなくて、オープニングアクトのSYNさん。人の波に埋もれてうまく見えない。けど、まさごって会場上手側の壁と天井が鏡ばりなんですね、それで変な角度からなんとか見えるものを見ました。普段は”悩殺の踊り子さん”が躍る舞台で、男の人がパラパラを躍っている。盛り上がる場内。シュール。楽しい。なんでもありだな!って感じが余計にこれから起こることへの期待が膨らむ。完全に場の空気に飲み込まれた瞬間でした。

みんな大好き栗浜コウジ

そして、続いて現れたのはイベントの主催栗鳥巣嬢もとい、みんなのアイドル栗浜コウジ!場内にこだまする「キャー!コウジーーッ!!」の黄色い声援。客席できらめく紫のペンライトたち。

コウジは圧倒的アイドルオーラを見せつけ、自転車にまたがって空に舞い、手料理をふるまって去っていきました...かっこいい...(何を言っているのか自分でもわからない

正直、人に埋もれて断片的にしか見えなかったのが本当に残念。だけど、あの声援の飛び交う空間はマジでプリズムショー。プリズムの輝きに触れたことだけでも、私、幸せ(何を言っているのか自分でもわからない

注:栗浜コウジとは・・・アニメ「キン● オ● プリ●ム」のキャラに扮した栗鳥巣嬢のことです。

複雑なタイムスケジュール

ところで、みなさんこのタイムスケジュールをご覧ください。通常のまさご座は、劇場ホールのみなのですが、今回のイベントでは廃墟や珍スポット関係のライターさん方がスタッフ参加されており、複雑な構造をしているまさご座の地下見学&ショータイムが設けられていました。

11時開場の12時開演、20時終了という長丁場のイベント。これはもうフェス。でも、フェスって移動が大変。あっちもみたいし、こっちもみたい。まさにそれ!

地下のショーについては、広さの問題もあり人数制限があったので受付が始まり次第並ぶ争奪戦でした。(一部事前予約もあった)その時間、メインではポラタイムだったりして、写真列にも並びたいし地下にも行きたい人はどうしてたんだ、と今になっては思います。

私たちは運よく、結美奈子嬢と栗鳥巣嬢&内山沙千佳嬢ペアの2つを見ることが出来ました。

地下室で見たこと

劇場裏口?から案内されて、ちっさい穴をくぐりながら冷たいコンクリの階段を下りると、そこは倉庫みたいな空間。誘導されるままに奥に進むと、いきなり和室。

和室。

コンクリ打ちっぱなしの空間に、いきなり、和室。まったく用途がわかりません。なんじゃこりゃ。話を聞く限り、劇場の人も見つけたときなんじゃこりゃだったそうで。なんじゃこりゃ。

地下室その1:結美奈子嬢

小さな和室を舞台にし舞う結美奈子嬢とそれを見つめる20人。結さんが大きく動くたびにふわんと素敵な香水の香りがして、すごく近くに感じて、それはなんだかここにいる人だけで秘密を共有したような、そんな気持ちになりました。座敷の電気が蛍光灯じゃなくて、赤やピンクだったらきっと、もっと雰囲気あっただろうなぁ~なんて思いました。「誰も来てくれなかったらどうしようかと思った!みんなありがとう~」と言う結美奈子嬢のキラキラの笑顔が、とってもキュートでした...♡

地下室その2:栗鳥巣嬢&内山沙千佳嬢ペアショー

こちらは大人気過ぎて、大幅に人数を超えて並んでいたようです。なぜならば、弱●ダのBLショーだから。圧倒的女子人気だったと思います。私は、BLそしてグロとの話だったので、弱●ダ知らないけどアングラサブカルうぇ~いと参戦希望。

なんとか制限人数内に入れることに。

地下の観覧スペース入った後も、お客さん同士譲り合って詰めて「あと何人くらいなら入れますよ」ってスタッフさんに声をかけていて、、、少しでも見られる人を増やしてあげようという空気に「なんて優しい空間なのだ!」とほっこりしました。(これからグロを見るのに)

鳥さんと内山さんのペアショーは圧巻。内山さんのおびえた表情や痛みに耐える様子が、すごく、よかった...あと、血のりって思ったよりドロッとしててリアルだなーって思いました。もっと水っぽいのか思ってた。ホラーな終わり方もよかったです。

こちらのショーは予約者のみ動画・写真の撮影がオッケーだったので、なんともうらやましい限りでした。が、見られただけでも十分ラッキーです。

メインステージで見たこととまさかのミラクル

メインその1:京はるな嬢

ずっと気になっていた踊り子さん。京ちゃんの写真などはTwitterなどで拝見していたので、とってもドキドキでした。かわいい...♡

演目はアンドロイド。とっても切ないお話でした。人間とお人形、みたいな話に弱いのでちょっと胸がきゅっとなりました。彼女はあの日々をループしているのだろうか...。とか、考えてしまいました。

足を怪我しているとお聞きしたのですが、演目中はまったくそんな様子は感じさせず、プロすごいなって思いました。舞台後に場内で見かけたとき、とても痛そうだったのでどうか早く良くなりますように!

京ちゃんのステージの際、後ろの方で見えづらくしていたら、SM関係の物販ブースの方が「台の上に乗っていいですよ」と声をかけてくれました。そのおかげで、京ちゃんの姿をしっかり見ることができました。

ステージが終わり、次はどうしようかと思っていたら、今度はスタイルのいい美人な方が「次のショーは女の子たちが見やすいよう、ステージにあがれるよう劇場に交渉しているから少し待っていてね」と声を。

ステージに...?上がって見れる...??

どういうことだ!?と、Rちゃんと私、その他まわりの女性はそわそわしていたと思います。そんなこんなで次のステージへ...

メインその2:永遠様&さくら嬢 緊縛SMショー

「女性はステージ横へどうぞ上がってご覧ください」とスタッフの方の誘導があり、先ほどの美人(つまり、女神)が言ってくれたように、なんと、ステージに上がることができました!客席側を除いて上手下手ステージ奥と、ステージ中央を取り囲むような形で観覧スペースを確保していただけたのです。

この日のお客さんの3分の1は女性だったのですが、どうもSMショーの演者さんたちのファンに女性が多いらしく、背の高い男性に埋もれて見えなくなってしまうことに気を使ってくださったようです。

まさご座のステージに、踊り子でもパフォーマーでもないのに乗れるなんて、こんな機会はもう2度とないかもしれません。

演目準備の都合上、私たちが舞台にいる状態のままいったん幕を閉めて準備・開演と相成りました。

幕の内側。女王様たちが準備している。ほんの一瞬だけど、レアな姿を見た。

幕が上がる。

スポットライトのまぶしさと、キラキラのペンライトの光。それに照らされるたくさんのお客さんの姿。とても綺麗だった。

たくさんの人が、二人の一挙手一投足をじっと見つめている。

ステージの上は、あまりの近さに永遠様がさばく縄の端が、鞭の先が、当たりそう。さくらさんの吐息や声の生々しさを感じる。

お二人にとってはこれが最後のステージだったそうで、最後にお二人とも涙していたのが、とても切なくそして美しかったです。人の心を揺さぶるステージでした。

メインその3:蓬莱かすみ様&御前朱里嬢

このお二人の時もステージ上での観覧スペースはあったのですが、やっぱり正面からみたいなって思って、こちらは客席か観ることにしました。

女性がステージに上がっていることで、客席に多少余裕が出来たので、開演時ほどの混雑もなく見やすい場所も確保できてゆったり見ることができました。

こちらはしっとり大人の艶気がすごかった...

まず、朱里さんのストリップから始まったんですが、、、「ん...!あ、あれはさっきの女神...!!!」と。なんと、先ほど女性はステージで見られるよう交渉しているからねと声をかけてくれたあの人が!

女神は女神らしい、とてもしっとりと色っぽいダンスを披露してくれました。

躍っている時も、縛られ吊られている時も、爪先まで指先まで全部しなやかに、全部気を抜いてない、どの角度からみても美しく計算されているような動きやポージングでうっとりしました。

かすみ様も大人の艶気そのものって感じだし、とても優しい微笑を浮かべて朱里さんを抱きしめる姿がとても美しかったです。

緊縛って今まで何がいいのかあんまりよくわからなかったんですが、とっても綺麗だなって思いました。女性ファンが多いのもうなずける。

怒涛のフィナーレ

フィナーレは結美奈子嬢!

私たちは、地下で見てから「いい匂いがした...とても、いい匂いがした...」とうわ言のようにつぶやく屍だったので、フィナーレへの期待も高まるばかり。

結さんは太陽みたいにはじけるキラキラの笑顔で、パワフルで、でもとっても色っぽくてセクシー!大きな羽根の扇子がまるで翼が生えているみたいに見えて、舞台の上を跳び回っていました。

見ているみんなが笑顔になって、元気になって、もういくらでもチップ払いたくなっちゃう!笑 そんな感じ!!

チップタイムしまーすって、客席を踊り狂い(もうこの表現以外にしっくりくるものがないくらい、激しく踊りまわっていた)、そのパワーに会場も熱狂の渦!チップ挟もうとするとすぐ跳んで行っちゃうから、お客さんがお札もって追いかけるという狂瀾の宴がそこに繰り広げられたのでした。笑

ちなみに私も、パンツにお札挟もうとしたら逃げられちゃったので、追いかけたんですが、追いついたときに「ありがと~~~~っ!!!」と熱烈なハグをしてもらえて幸せになれました...それからずっと帰ってお風呂入るまで自分からいい匂いがしてて、マジでお風呂入るのがもったいなかったです。

Rちゃんも「女の子のパンツにお金挟むのがこんなに楽しいと思いませんでした...マジでやばい...」みたいなことを言ってて、最終的に二人で「男の人がこんな楽しい遊びをするのは仕方ない」とか「むしろ、こんな楽しいことを知ってるんならもっと早く教えてくれればいいのに」とかなんかそんなようなことを喋った気がします。いや、喋ってないかもしれません。(記憶があいまい

そんなこんなで、会場を熱狂の渦に巻き込んだ結美奈子嬢のステージにより、イベントは感動のフィナーレを迎えたのです。

フィナーレは出演者、スタッフ関係者揃ってステージでポーズ!お客さん全員からの大撮影会。
一応、今回の演者さんみな顏出しOKとのことで、Twitterなどでも集合写真上げてらっしゃったのでここに載せても大丈夫かな。

買ったものとか

鳥さんの歴史がわかるフリーペーパー集。
写真集。
栗浜コウジの香り(練り香水)
鳥さんキーホルダー

フリーペーパー集面白い。黒い話とかも時々あってよい。笑

たなかときみ先生に描いてもらった似顔絵!
誰でも踊り子さん風に描きますって、とっても素敵に描いてくださった!サイコー!!

さいごに

ストファンや劇場側がどう思うかは別として、レトロな雰囲気のバンドとかライブやったりしても良さそうだなーって思いました。勝手に。それこそ、メジャーになっちゃったから無いだろうけど、女王蜂とかね、やってたら最高じゃない??これはひとり言。

とにかく今回のイベントは、たくさんのお客さんが集まって、皆楽しそうで、こんなにちゃんとエンターテイメントしてるってそうそうない気がします。スタッフの人みんなにお礼を言っときたい…
写真に写っている方以外にも、物販や整列ボランティアのスタッフさん、みなさんのおかげでとても楽しい時間が過ごせました。

ボランティアスタッフの方々のこと、場馴れ感というか皆さんとてもしっかりしていたので、すっかり公式のスタッフさんなのだと思っていた。皆さん、本当にお疲れ様です!

そして、主催の栗鳥巣さん、本当に、本当に、お疲れ様でした。こんな岐阜なんて辺境の地にたくさんのお客さんを呼んでくれてありがとうございます。

まさご座、とても味がある良い箱なので、どうか末永く続きますように。行ける内にドンドン行きたいと思います。

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