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70年代ROLLING STONESのアナログ盤

70年代のROLLING STONESは最高だった。
ワルの匂いがプンプンだった。
今回はこの頃のストーンズのアルバムを紹介してみよう。

STICKY FINGERS


今更説明する必要も無い大名盤だ。
写真は70年代中頃に購入した米国盤。
STONESのタイトル名の印字が英国盤と違う位置に印字されている。
しかもスタンプの大きさが全く違うのだ。紙ジャケCD持ってるので対比して気が付いたのだ。
米盤のファスナーはCORT社製だ。英盤は持って無いのでわからない。紙ジャケはYKK製だった。日本盤LPもYKKだったような記憶がある。
久しぶりにファスナーを下げて中のジャケットを見たかったのだが、ファスナーが劣化してしまい動かなくなっていた。ファスナーは使用してないと緑翔が固まって動かなくなるのでたまには開け閉めした方が良いですよ。
このアルバムは完璧だ。ほんま大傑作やね。
でも白状すると中学生の頃初めて聴いた時はブルースやカントリーの素養が全く無かったのでA面ばっかり聴いてたんやけどね。勿論1曲目のビッチは最高やったんやけど。
バンドやるようになってからかな。素晴らしさに気付いたのは。
今いちばん好きなのは「CANT YOU HEAR ME KNOCKING」やね。熱気が凄いやんか!

ミックテイラーとボビーキーズが大活躍なのだ😍
愛しのビリープレストンも本領発揮とは言わないけどオルガン弾いているのだ。


EXILE ON MAIN ST


このアルバムだけは私にとって幾つになっても「メインストリートのならず者」だ。EXILE ON MAIN STと呼ぶ事は無い。
EXILEとは辞書で調べると亡命、流浪、追放、島流しなどの意味だ。
「メインストリートの亡命者」「メインストリートの島流し」
全然駄目だ。「ならず者」を持って来たセンスは素晴らしい。

このアルバムは中学3年生の時友人の三浪くんが頼んでも無いのにROLLING STONES BOOKと一緒に貸してくれた。
当時の新譜はMADE IN THE SHADEだった。
しかしメインストリートはSTONES初心者にはきつい内容だった。ROCKS OFF/RIP THIS JOINT/TUMBLING DICE/ALL DOWN THE LINEなどのロックナンバーは一発で気に入ったのだが、
他の曲は私にはBLUESの素養が無かったので退屈だったのが事実だ。
当時夢中になってたのはモントローズ、エドガーウィンターグループ、ZEP、パープル、エアロスミスなどのハードロックバンドだった。
過去の作品でもレットイットブリードは最高だけど、べガーズバンケットはしんどかったのだ。
これは持って生まれた資質の問題だと思う。
STONESのBLUESナンバーを聴いてBLUESの虜になった方も沢山居るし、いくら聴いてもBLUESが理解出来ない方もいる。評論家でもBLUES音痴を公言している方もいるのだ。
幸いに私は20歳前後に黒人音楽に夢中になってしまった。1980年代になるとROCKがつまらなくなり、黒人音楽の素晴らしさに開眼したのだ。
このアルバムは英国人によるアメリカ南部音楽への憧れが凝縮されている。
ブルース、カントリー、ゴスペルなどのダウントゥアースなサウンドだ。
この頃はスワンプロックがトレンドだった。
STONESも勿論影響は受けている。
このアルバムにもスワンプ系ミュージシャンが多数参加している。
やがてスワンプもサザンロックの大波に飲まれ衰退して行くのだが。

どっしり腰の座ったストーンズ流スワンプサウンド!
最高なのである。

STOP BREAKING DOWN

https://youtu.be/NnDpW5vpbDY


GOATS HEAD SOUP


このアルバムは1973年に発売されている。
この頃私は中学2年生。BEATLESによってROCKに開眼した記念すべき年なのだ。
毎日ラジオ放送に齧り付いていたのだが、悲しみのアンジーが大ヒットしていて頻繁に放送されてたのはよく覚えている。
STONESに開眼したのは翌年のイッツオンリーロックンロールだった。だからこのアルバムを買ったのは高校生になってからだ。
このアルバムは全英全米チャートで1位を獲得している。しかし学生時代私のバイブルだったROLLINGSTONE RECORD GUIDEでは5点満点中1点の低評価だった。
ミックは後々のインタビューで「価値の無いアルバム」と卑下していたが、本心かどうかは私にはわからない。
私の評価は4点だ。全然悪くないけど初めてSTONESを聴く人には勧めないだろう。

レコードに針を落とすと重たいリズムに乗ってDANCING WITH MR.Dが始まる。
レコードの付属品の山羊の頭の写真そのものの呪術的な曲だ。これがええんよ!

続く100 YEARS AGOはミディアムテンポのラヴソングだが、クラヴィネットが最高だ。普通こんな曲ではクラビは使用しないんだけどね。ビリープレストン最高!

COMMING DOWN AGAINはキースが歌うバラード。キースの声が若々しいぞ。名曲。

HARTBREAKERで盛り上げてANGIEが始まる。ピアノ弾いてるのはニッキーホプキンス!今聴いても最高のバラードやね。

SILVER TRAINはJONNY WINTERの73年作のSTILL ALIVE AND WELLに入っている。
ジョニーウィンターにプレゼントした曲だ。
ジョニーバージョンは下に貼っておこう。

HIDE YOUR LOVEはミディアムテンポのブルースナンバー。
ブルースピアノはミックが弾いているらしい。

WINTERはMICKが歌うラヴソング。

CAN YOU HEAR THE MUSICは不思議な笛の音が入っている隠れた名曲。
色々な楽器が入っているから分かりにくいけど暇な人は笛の音探してみてね。

そしてラストがSTAR STARだ!
原題はSTARFUCKERだったがレコード会社に変更させられてしまった。
でもSTAR FUCKERと堂々と歌ってるので英国では放送禁止になった素晴らしいロックンロールナンバー!


ITS ONRY ROCK‘N’ROLL

私が初めて買ったSTONESのアルバムはイッツオンリーロックンロールだった。
中学生の頃だが近所のレコード屋さんに買いに行ったら、おまけとしてミックが大きなペンを胸に刺しているイラストのポスターを貰った。すぐに部屋に貼ったな。
当時はレコード屋さんには沢山ポスターが置いてありレコード買ったら貰えたのだ。だから私の部屋はポスターだらけだった。今でも一緒だが。
当時日本では「悲しみのアンジー」が大ヒットしていて頻繁にラジオで放送されていた。
そして「イッツオンリーロックンロール」だ。
この曲もアンジーほどじゃ無いけど頻繁にラジオで掛かっていた。
レコードに針を落とすと「イフユーキャントロックミー」が始まる。なんて格好いいんだろう。
A面は最高に素晴らしい。ラストの「タイムウェイツフォーノーワン」のミックテイラーのギターソロの旋律はとても美しい。サンタナもびっくりだ。
B面は「快楽の奴隷」から始まる。この曲も強烈な魅力がある。
問題はラストの「フィンガープリントファイル」だった。この曲はおもいっきり黒っぽい。そして妖しい。
黒人音楽の免疫が無かった当時の私には全く良さが解らなかったのだ。
勿論黒人音楽に開眼してからは最高の曲になったのだが。とにかくビリープレストンのピアノとクラヴィネットは最高にファンキーだし、ベースラインも素晴らしい。
でも妖しい曲には違いない。とにかくミックが妖しいねん。

BLACK AND BLUE

ストーンズのアルバムではこのアルバムが一番好きだ。
ライヴ盤なら次作のLOVE YOU LIVEだ!

近年べガーズバンケット〜メインストリートあたりに脚光があたりこのアルバムが語られる事はあまり無いのがとても寂しい。
もしかして1976年という激動の時代にこのアルバムを聴いた奴にしか真価が解らないかも知れない。
ミックは時代の流れにとても敏感で新しいサウンドを常に追い求めていた。またそれをSTONESのサウンドに取り込むのがすごく上手かったのだ。
このアルバムではFUNKとレゲエだ。それも完璧にSTONESサウンドと融合しているのだ。
勿論素晴らしいロックンロールやバラードも入っている。
STONESやZEPを聴いたのがきっかけで黒人音楽に取り憑かれた人は非常に多いと思う。
私もその一人だった。

HEY NEGRITAとHOT STUFFのFUNKサウンドは衝撃だった!
FOOL TO CRYとMEMORY MOTELは最高級のバラードだし、CRAZY MAMAこそゆるゆるダルダルのSTONESサウンドの完成形だと思う。このグルーヴ感はSTONESならではなのだ!
チャーリーのタイトでシンプルな素晴らしいサウンド!
チャーリーの演奏をもう二度と聴くことが出来ないのはとても悲しい😭

このアルバムが発売された後にNHKのヤングミュージックショーでパリ公演が放映された。
高校生の時観たこの映像こそが私のSTONESだ。

CRAZY MAMA

LOVE YOU LIVE


この素晴らしいライブアルバムが発売されたのが1977年だった。
ちょうどこの頃私の音楽観を根本的に変えてしまうライヴアルバムが3組発売されている。
EW&Fの「灼熱の狂宴」J GEILES BANDの「狼からの一撃」そして「LOVE YOU LIVE」だった。
LOVE YOU LIVEのA面に針を落とすとパーカッションが鳴り響きコープランドの「庶民のファンファーレ」のメロディが流れてくる。そしてキースの重たいリフからホンキートンクウィメンが始まる。
この時点で幾つになっても引き込まれてしまう。なんて格好いいのだろう。
モカンボサイドは別として選曲はこの時点のベストな選曲だろう。敢えてバラードは入れていない。曲の流れを重視して一気に聴き込んで貰うための設定だったのだろうな。
それとも当時トレンドだったパンクロックの影響か?まさかね。

問題はパリ公演のビデオだ。
当時NHKヤングミュージックショーにて放映されたパリ公演の映像はあらゆる面において当時高校生だった私には衝撃だった。
60歳前後で大阪在住の方なら懐かしいだろうが、当時梅田にキューピットというロック喫茶があった。ここは音楽映画やビデオクリップをスクリーンに写してくれる貴重なお店だった。まだ一般にはVHSビデオは普及してない頃だ。キューピットでZEPの狂熱のライブとパリ公演は浴びるほど観たのだ。
過去の映像がFROM THE VAULTシリーズでレストアされ続々と発売されているのだが、肝心のパリ公演がまだなのだ。
1975年LA.FORUMが発売されいよいよパリ公演かと期待したのだがもう7年も経過してしまった。
パリ公演のレストアされ素晴らしく生まれ変わった映像を是非観てみたいのだが。


SOME GIRLS

このアルバムが発売されたのが1978年。
この年に私は大学に入学し音楽の事だけを考えているだけで良い天国のような生活を満喫していた。
このアルバムを買った時の事も覚えている。
京橋(大阪)の新星堂に大量の英国盤が並んでいたのだ。勝手に写真を使用された女性達からクレームが相次ぎ、セカンドプレスから味気ない修正ジャケに変わってしまったのでラッキーだった。
当時ニューミュージックマガジン誌でストーンズフリークの山川健一氏が「STONESが進歩を止めてしまったアルバム」と気になる記事を執筆しており心配だったのだが、素晴らしい作品だった。
当時はパンク、ニューウェーブの嵐が吹き荒れておりこのアルバムも影響が指摘されていたが、それはお門違いと言うものだ。
STONESこそパンクの原点なのだ。
STONESは原点に戻ってみただけで何も変わってはいない。
このアルバムには70年代STONESサウンドを支えていたビリープレストンは参加していない。しかしMISS YOUはリハーサルで彼が披露したバスドラのリズムパターンとベースラインを元にして出来た曲だ。

キースの声質が変わってしまう前の最後の作品「BEFORE THEY MAKE ME RUN」
ええよね。


MADE IN THE SHADE


このアルバムは1975年に発売されROLLING  STONESレーベルでの初めてのベストアルバム。
このアルバムでしか聴けない曲など入って無いので今となっては価値の無いアルバムとされているが、これがしみじみと良いのだな。
ジャケ裏面のクレジット見て貰えればわかるが収録曲は10曲。A面ラストとB面1曲目にバラードを持ってきてあとはロックンロールでぶちかます構成は大好きだ。あっという間に終わってしまうけどね。
1975年はミックテイラーが脱退して解散の噂も出ていた時期だ。ミックがジャーナリストに「1年もすればSTONESは存在しないよ」と発言したのもこの時期だった。勿論ジョークなのだが水面下では後任ギタリストの選定に追われていた。
このアルバムの発表時のニュースは鮮明に覚えている。ニューヨークのブロードウェイの路上を大型トラックを走らせ大音響でブラウンシュガーを演奏して走り去っていったのだ。
これが新生STONESのスタートだった。
勿論当時はビデオなんて無いから音楽雑誌に掲載された写真だけだったけど最高に格好良かったよ!


THE BRUSSELS AFFAIR


1973年ヨーロッパツアーのライヴ盤だ。
このアルバムはCDだがとても素晴らしいのでついでに紹介しておこう。
このアルバムは2011年に公式ブートレグとして配信のみで発売された。
挑戦してみたが、私には不可能だった。英語力が無い為前に進めなかったのだ。

この時のヨーロッパツアーが録音されているのは知っていた。ビリープレストンのヨーロッパツアーのアルバムが発表されていたからだ。ビリープレストンはSTONESの前座で出演していたのだ。
当然STONESも録音されていたのは間違いない。
ミックテイラーもビリーのバンドにゲスト参加しているSTONESファンなら持っておきたいアルバムだろう。

そして忘れた頃に1971年マーキークラブの映像と共に日本でのみCDが発売されたのである。
はっきり言おう。
ブラッセルズアフェアの2枚組CDはとんでも無く素晴らしい。
サポートメンバーも最高だ。
鍵盤 ビリープレストン
トランペット スティーヴマダイオ
サックス トレヴァーローレンス
ボビーキースはドンペリ風呂事件の後解雇されている。
やっぱりビリープレストンは凄いな。
ビートルズのルーフトップコンサート同様STONESサウンドにも大きな影響を与えている。
彼が参加すると凄いグルーヴが生まれる。

ミックテイラーの演奏も最高なのだ。
ガンガン弾きまくっている。
もし1973年にこのアルバムが発売されていたらミックテイラーの評価は格段に向上したのは間違い無いと思う。テイラー時代はゲットヤーヤーヤズアウトでしかライヴ盤は発表されていなかったからだ。
このアルバムはブートでは無く素晴らしい音質のCDで是非聴いて欲しいと思う。
山羊の頭のスープのBOXセットにも特典としてLPレコードが入っているのも報告しておこう。
本当はこんな素晴らしい演奏は高いBOXセットでは無く単独で発売して欲しいところだ。

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