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Good Night Music #68

おやすみ前の夜の音楽を、ネタが尽きるまで紹介する企画です。週3回、月・水・金曜日更新。

今回はこちら。

David Sylvian & 坂本龍一 「Heart Beat (Tainai Kaiki Ⅱ)」です。

David Sylvianは、以前このマガジンの14番目の記事( https://note.mu/domodomo/n/na5c49f82319a )でもご紹介したイギリス出身のアーティスト。
坂本龍一は今はNYを拠点に活動している日本出身のアーティストです。(余りにも有名な人なので説明は要らないような気もしましたが、もしかしたら知らない人もいるかも、とざっくり説明したら、事実だけど新鮮な印象の文になった…)

「Heart Beat (Tainai Kaiki Ⅱ)」は、1991年に発表された楽曲。
坂本龍一が1991年にリリースした「Heart Beat」というアルバムの海外盤に収録され、後に日本でもシングルとしてリリースされた作品です。

この曲が収録されていた坂本龍一の「Heart Beat」がApple MusicにもSpotifyにも無いので、David Sylvianのベスト盤に収録されている音源のリンクを埋め込みました。


個人的な話をしますが、兎に角自分はこの、David Sylvianと坂本龍一の組み合わせが大好物で。
狂おしいほどに好きなのです。
理由はわからない。

好きに理由なんてそもそもあるわけがないのですが。

David Sylvianと坂本龍一の楽曲には、もともと坂本龍一が作っていた楽曲にDavid Sylvianが新たなメロディと詩をのせて歌っている作品が多くあります。
その代表的な例が、坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」に、David Sylvianが新たなメロディと詩をのせて歌った作品「Forbidden Colours」です。
https://music.apple.com/jp/album/%E7%A6%81%E3%81%98%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%9F%E8%89%B2%E5%BD%A9/1443820543?i=1443820560
https://open.spotify.com/track/2GtFvePJY8T1anGuizjcIk?si=-akcINTbSVKX6HT53YHTxw

この「Heart Beat (Tainai Kaiki Ⅱ)」も、そういったタイプの楽曲。
日本盤の方には、Arto Lindseyとの共作、Arto Lindsey歌唱による「Tainai Kaiki」が収録されており、こちらも非常に味わい深い作品になっています。
今回ご紹介するDavid Sylvian & 坂本龍一の「Heart Beat (Tainai Kaiki Ⅱ)」は、その日本盤収録の「Tainai Kaiki」をベースに、David Sylvianがメロディと詩をのせてうたい、新たな楽曲に創り上げたものです。


心音に耳を傾けて、深く深く自らの血潮がからだを巡るその循環をかんじていく。
更にはその奥に宿るいのちの神秘、いのちの源へと、感覚を委ねて思考を手放していく。

そんな瞑想のような楽曲です。

坂本龍一のつくる、ディープで重いトラックにのった、David Sylvianの深い海の色のような歌声が、わたしたちの身体と生命の神秘へと深く誘っていくかのようです。

David Sylvianのヴォーカルは、坂本龍一の創る音の上にのると、より艶を増し生き生きと輝くように感じます。
また、坂本龍一の楽曲も、David Sylvianのヴォーカルがのったときに、その輝きが何倍にも増幅するように感じます。

グループで活動しているわけではなく、お互いがソロのアーティストで、且つ、お互いが融合したときにこれほどまでにお互いが輝きを増す組み合わせというのは、そうそうお目にかかれるわけではありません。

一緒にやる曲はことごとく名曲になる、という稀有な組み合わせで、聴くたびにその凄さに唸ってしまいます。

中でもこの曲は、心音とともに眠りに落ちていくときの感じとシンクロするようなところがあって、個人的にとても好きな曲です。

よろしかったら、夜のリラックスタイムのおともにどうぞ。


<余談>

「胎内回帰」だと思い込んでたけど、久しぶりに引っ張り出してみたら「体内回帰」だった。





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