【映画感想】『エノーラ・ホームズの事件簿』
こんにちは!
今回は映画『エノーラ・ホームズの事件簿』について書いていきます!
こちらの作品は新型コロナウイルス流行のため劇場公開を中止、代わりにNetflixにて配信された作品になっています。
ネット配信に切り替えるところも時代の変化を感じますね〜。
他にもアーサ・コナン・ドイル財団に訴訟されたそう。
シャーロック・ホームズシリーズはパブリックドメイン化(著作権が切れている)しており、それを基に作品を作成することは自由になっていますがまだ著作権が切れていない最後の10作品はアーサ・コナン・ドイル財団が管理しているとのこと。
今回の『エノーラ・ホームズの事件簿』に登場するホームズが「感情的」だというところが問題だったそうです。
家族に優しいホームズ像はまだパブリックドメイン化されていない作品に出てくる一面なので著作権侵害なのでは?ということが事の発端だそうです。
合理的なホームズは自由で、感情的なホームズはまだ箱入りなんですね。
BBCで放送されていた『シャーロック』もシリーズ後半から兄弟間の話になり、放送当初よりも感情的に見えたのですがあれは大丈夫なんですかね・・・?
著作権のラインが難しいですが、業界にも事情があると新しいことを学べました。
ちなみに『エノーラ・ホームズの事件簿』は無事続編が決定したそうです!
今回もネタバレを含みます。
あらすじ
舞台は1884年のイギリス。生まれた頃から田舎で母と2人で暮らしていた。母と一緒に勉強したりスポーツをしたりして過ごし、エノーラは母が大好きだ。そんなある日母が突然いなくなる。失踪に悲しみ、戸惑うエノーラに兄のマイクロフトとホームズが訪ねる。田舎で自由に育ったエノーラを花嫁育成学校に無理やり入学させようとするマイクロフト。「母には何か計画がある」と慰めるシャーロックにエノーラは母からの暗号を読み解き、母を探し出すことを決意。ロンドンに向かう途中、テュークスベリー子爵に出会い、エノーラのひらめきで彼の逃亡を手伝う。追う事に見えてくる母の新しい一面に戸惑いながらも彼女は真実を追う。
感想
Netflixで配信開始の頃、Twitterなどで話題になっていたので気になってました。
シャーロック・ホームズシリーズは好きなので観るのを楽しみにしてましたがやっと見れた。
エノーラというオリジナルキャラクターが主人公。
時々エノーラがこちらに語りかけてくる映像演出が印象的な映画ですね。
話の内容はざっくりいうと女性の自立、社会進出、エンパワーメントといった内容。女性の政治の投票権が決まるかどうかの時代だったようです。
私も先日期日投票に行ってまいりました。今やもう当たり前ですが、昔の女性が声をあげてくれて、テュークスベリー子爵のように賛同してくれる人がいたからこうやって「当たり前」が出来ているんだと思うと感謝ですね。
また訴訟で問題になった「感情的な」シャーロック・ホームズは政治に全く興味がない様子でした。世の中の動きよりも探偵業といった自分の興味のあることをしていたいという風でしたね。
なのでエノーラへの背中の押し方も「性別がどうとかではなく、エノーラのやりたいことをやればいい。」という激励なのも私は好感を持てました。
エノーラも最初は「政治で優位にいる男性でそういう立場が当たり前であるからそう言える」(少しニュアンスです)とシャーロックに言います。
今は大分空気は変わりましたが世の中、マイクロフトのように女性は女性らしく、男性は男性らしくいるべきだという考えは残っています。もちろん、女性らしく、男性らしくいたいという人もいます。しかしその「〜らしく」でさえも生まれた社会の環境や考え方で違ってくると思います。
女性だから偏見の目で見られること、昔はたくさんあったと思います。
しかし「女性だからできない」を超えて「自分のしたことをする」これが結局前に進める理由になるんだと思います。
勇気をくれたシャーロック・ホームズとエノーラ・ホームズにありがとう!
列車やお屋敷などイギリスならではの風景を観れたのもよかったですね!
あの時代の男性の服装も好きなのでそういう癒しにもなりました。
続編も楽しみにしています!
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