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Dominant Spaceの曲はどうやって作られているか?詳しく解説していきます

こんにちは!いつもDominant Spaceのnoteを見て頂きありがとうございます。
Dominant Spaceのマサヤです。
今回は我々DSの曲がどうやって作られているのかを書いていきたいと思います。

2人の分担や制作の流れ、質を上げていく過程など気になる方も多いと思うのでこの記事でもっとDSの事を知って頂けたら嬉しいです。

今回はQ&A形式でマサヤ、Yujiそれぞれの質問に答えていきます。
それではいってみましょう!

いつもこんな感じでやってます

①制作を始めるきっかけ

Q,どんなきっかけで曲作りを始めますか?

マサヤ:
きっかけにも色々なパターンがあります。

まず一つ目は、レーベル/企業から楽曲制作を依頼された時です。
これは国内海外のレーベルから僕たちにリリースを前提としてテーマに合わせた曲の制作を依頼された時です。これは最近では1番多いです。
大抵レーベルカラーや企業の要望に合わせて僕らのスタイルで作っていきます。
テーマがあるとアイディアも纏まりやすいので作っていて楽しいですね!

企業様からのオファーも増えてきて、これからゲームやCMで放映される物も沢山あります。

ユウジ:
あとは特に依頼が無い場合でも、自分の中でアイディアが溢れて形にしたい欲求に駆られた時に制作を始めます。趣味の延長の様だけど良いスキルアップのきっかけになるとも思っています。
例えばソロ名義のテクノの楽曲なんかもその一つで、トランスとは違ったスキルを得る事が出来ました。衝動に駆られて作ってる時間はとても楽しいです。
現場でプレイするブートなんかもこのパターンだったりします。
“あーこんなのあったらいいな”
を形にする訳です。

マサヤ:
例外的には他のアーティストとコラボしてみようぜって話で盛り上がった時にお互いのスケッチを送り合う制作の始まり方があります。
この場合は時にオファーがある所からスタートする訳でなく、アーティスト同士での話の盛り上がりで衝動的に始まります笑
Evan HenziとのWe All Need LoveやMagnusとのMirage、TriodeとのTranquilityなんかそうです。

②制作の分担

Q.メンバー2人はどんな分担で制作を行なっていますか?

マサヤ:
これは2人の状況であったり作る曲のジャンルでまちまちだったりするのですが、
基本的には僕が企画、プロデュースを主導して、ユウジが制作を進めていく流れとなります。

大阪のユウジ宅に月1回集まって一緒に曲作りしています

ユウジ:
曲の方向性はどちらかが持ってくる場合もありますが、2人で飲んだり話してる内に思いついた事(酔っ払って)を試してみたり、2人で会うタイミングの前に僕がアイディアをスケッチしたりします。
作ってる時盛り上がってくるとビールを二人で飲んで気持ちをブーストします。

ユウジはエビス派
マサヤは黒ラベル

マサヤ:
僕自身曲制作をするスキルはあるんですが、それはユウジと一緒に制作することでスキルアップしていった物です。
今ではそのスキルを2人での制作でのコミュニケーションの円滑化や、アイディアを出す時に使っています。

③制作の流れ

Q.曲を作っていく流れについて教えて下さい

ユウジ:
まず曲のアイディアを探します。自分が本当に作りたいと思える様な曲のアイディアを探していくところから始めます。かなりこれが重要ですね。
アイディアを探すのは最新の曲であったり、過去のクラシックであったり、他のジャンルの曲であったりと題材は様々です。とりあえずBeatportのTop100はチェックしたりもしますね。

Beatport Trance Chart Top100をチェック中

そしてアイディアが思いついたら、そのアイデアの種を膨らませていきます。
その中で、

“ここがこうだったら良いのにな” 
“俺はこれがかっこ良いと思うのにな”

種を膨らませる過程で“いかに自分が喜ぶか”を探していくイメージです。
次にまとめていく中でスタイルを選択していきます。

僕らは様々なジャンルの音楽が好きなので、その中で本当に好きな物とアイディアを掛け合わせていかに自分達が楽しい、美しい、かっこいいなど心が動く様に作り込んでいきます。

マサヤ:
制作する時は、特に最初は2人でスタジオに入る事が多いです。
その中で上記のユウジの作業を一緒に進めていきます。
その時にやるべき事や自分達がやりたい事の方向にうまく進む様にアイディアを出していきます。
特に僕が持ち込むアイディアはトランスクラシックや特にテックトランス時代のTiesto絡みの曲が多かったりします。僕の中でのトランスのスタイルの理想の一つがこの時代のTiestoなんです。DJでもそれは言えます。

ユウジ:
制作を進めていく中で、僕がやりたい事に走りがちな部分、やりすぎてしまう部分をマサヤがうまく誘導してベストな作品にまとめていっています。

④意識している事

Q.DSとして楽曲制作する上で意識している事はありますか?

ユウジ:
まず1番ダンスミュージックを作る上で大事な事として“作っている曲が踊れるかどうか“を強く意識しています。
特にベースを強く意識していて、曲作りはベースから作っていく事がほとんどです。
次にキックを選び、リフ、パーカッションを組み立ててのループを作っていきます。
結構テクノ的な過程で作っているので、イントロアウトロを特に気に入っている場合が多いのが面白い所かもしれません。

Ableton Liveを2人とも使用しています

マサヤ:
僕としては実際のDJの現場に立つことが多いのでDJで使いやすくなるような構成や音作りを意識しています。みなさんに踊って楽しんでもらえるような楽曲をどんどんリリースしていきたいです。
ユウジとの制作の中で箱やお客さんへの聞こえ方も考えてまとめていっています。

ユウジ:
これはマサヤとよく話しているんですが、随所に切なさやエモさを織り交ぜて踊っていながらも切ない気持ちになったり、ダンスする中で感情を動く仕掛けを織り交ぜていく事を意識しています。
例えばイントロの中で構成を展開していくポイント(フィル)で驚く様な要素を入れ込むなどかなり拘って時間をかけています。特にフルオン(サイケデリックトランスのスタイルの一つ)を参考に作り込んでいます。

⑤質を上げていく方法

Q.曲の大枠が出来た後にブラッシュアップしていく方法を教えて下さい

ユウジ:
これは制作してる人なら分かってもらえるかもしれませんが、一度寝てから曲を聴くことです。
それは脳や耳を一旦休ませる事で客観的に曲を聴く事ができるからです。

大枠を作るまではやりたい事やアイディアを”自分が気持ち良い様に”形にしていく事で個性や持ち味が1番良い状態で形になっていきます。
その状態が制作する上ではとても大事な時間で、テンションの高い状態をキープして勢い良く作っていく事がクリエイティブな作品を作る秘訣です。

ただ、その状態を一旦寝てリセットする事で客観的に聴く事が出来て必要な部分はどこか?という分析が出来るようになります。
これはテンションの高い状態でやるべき事ではなく、それをやってしまうとクリエイティビティが下がり作品が中途半端になってしまいがちで作っていて楽しくもありません。
気持ち良く作品を個性を持たせて形にしていくためにはこの工程が欠かせません。

マサヤ:
どうしても勢いだけで作ってしまうと、やりたい事から”実は遠ざかったりしている事”があったりします。
そんな状態にならない様により曲の持ち味が活きる様いったん休んでからもう一度曲を聞き直して”分析し直す事”で新しい方向性への発見がかなりあったりします。

ユウジ:
後は時間をかけてしっかり細部の調整をしていく事は大事です。
その際にマサヤと何度もチェックし合いながら調整していきます。
レーベルからの要望も取り入れたりします。

⑥デモをレーベルに送る方法

Q.完成した楽曲をレーベルに送る方法を教えて下さい

マサヤ:
これは楽曲制作の依頼が無い状態で作った曲についてになりますが、
基本的にはレーベルのデモ募集のリンクからメールでデモを担当者に送ります。
ビッグレーベル等はデモが世界中から殺到してる為、横の繋がりでもらった物しかそもそもチェックしないなんていうパターンが多いのも事実です。
僕らはその点において特に強い訳でも無いので地道に送ったりしています。

ユウジ:
稀にアーティスト仲間に頼んでレーベルに送ってもらったりもしますが、基本的にはその流れになります。

マサヤ:
この時に大切な事がレーベルカラーにどれだけフィットしているかになります。
レーベルとしては独自のポジションを作ってレーベルの個性をリリースを通してして作っていこうと考えているのでこの点はとても大事です。
とはいえ完全に寄せすぎてアーティストの個性が薄くなるのも面白く無いので、ここは自分達で塩梅を探っていく事になります。
このあたりは追って別記事にまとめたいと思います!

⑦まとめ

いかがでしたか?
大まかにですがこんな流れで僕たちは曲作りをしています。
ここで書けることは限られているので、もし疑問や質問あれば気軽にコメントなどで質問して下さいね。
ではまた次の記事でお会いしましょう!

楽しく作業中!!!!

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