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Stanley Kubrick”Dr. Strangelove or: How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb博士の異常な愛情”1964年

  共産主義の恐怖を妄想し、空軍士官が勝手に核攻撃な命令を出したところから事は始まる。現場は忠実に実行しようと懸命になり、大統領やソ連は止めないと地球の破滅だと必死。Dr. Strangeloveはそんな中、核戦争後の構想(妄想)を喜々と語るのだった。
 いつの世でも敵への恐怖に由来する妄想が、逆に戦争を現実化したり、悲惨さを拡大してしまうことがある。ジョン・ダワー『容赦なき戦争』原著1987年には太平洋戦争中の日米の妄想合戦が描かれている。今の目で見ると日米双方ともバカバカしい狂気じみた妄想を抱いていた。現代進行形の戦争も全く同様のことが言えるだろう。         
 ちなみに、細野晴臣の1984年のアルバム『SFX』にStrangeloveにインスパイアーされた曲が収録されている。

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