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あの子の事

今、半年経ってもまだ涙しか出てこないです。
後悔ばかり浮かんできます。
愛犬を亡くしたらみんな
そんな感情ばかりなのかも
しれないけど、
思い出せば思い出すほど
後悔しか無いです。

もっと沢山遊んであげれば良かったし
苦手だった公園も1人なら大丈夫だったのだから
もっと連れていけば良かったし、
細かいお世話もしてあげてなかったし、
私がしていたのは耳のお掃除、
伸びた顔周りのカット、
肉球のはみ出た毛のカット、
それくらい。
お耳だけはいつも綺麗でした。
歯磨きの習慣を忘れていて
既に成犬になったときは手遅れでした。
数回、スケーリングをしました。

連れて来て直ぐに人形の教室に通う様に
なって、あまり相手をしてなかったし、
東京に自分の展示会に行く時も、向こうで
ホテルに預けたり、
引き取りに行って、帰りのバスで
寂しかったのか、ずっとふにゃふにゃ言って
甘えて、文句を言ってました。
バスの中なのでバックから出せずに
頭を撫でていました。

正直、思い出せないんです。
ちゃんと可愛がっていたか。
亡くなったショックが大きすぎて。
一緒に行ったお洋服屋さんや、ランチした
カフェなどは思い出せるのですが、
もっと普段の事、抱きしめていたかとか、
遊んであげてたかな?とか、
孤独を感じさせていたのかもと思うと
申し訳無くて。
割と大人扱いしていたので、
一緒に寝る以外は好きにさせて、
お世話する時に抱っこして、
せがんだら抱っこしながら用事をして。
時にはおもちゃで遊んだり。
でも、急におもちゃに興味を持たなくなって
おかしいなって思ったら、
トイレの失敗が多くなり、
それから一緒に寝るのを桜子から拒否して
慌ててオムツを用意して。
あっという間に終末期。
後手後手になってしまった気がして
あんなに可愛い子に申し訳無くて。
もう一度、桜子の分まで幸せにしてあげるか、
諦めるか、悩んでいます。

ベッドに入る時の嬉しそうな姿は
一番忘れられないです。
必ず身体を付けて来て
寝ていました。
朝はいつも暑かったのか、
足元の布団の上にいたとしても。
今使っているタオルケットも
桜子が引っ掻いてパイルが出ている
所があって、それすら懐かしいです。

上の写真は終末期になって珍しく
ぐずった時に一緒に寝てあげた時です。
横に連れて来ると昔を
思い出したのか、
大人しくなって休んでくれました。
(ちなみに金髪ロン毛のブスが私です)
目元はしょっちゅう拭いても、目やにが出て
大変でした。

昨年は沢山の方が亡くなられました。
もうすぐ一周忌ですが、
安倍晋三元首相、エリザベス女王、
作家津原泰水、他にも沢山、
そして桜子。
こんな時、個人的にお付き合いがあった
津原さんにいつも
相談に乗って貰っていました。
津原さんは最後、大好きだった
チベタンテリアを遺して亡くなっています。
それも、私が知らない間に3匹目が!
2匹目までは知っています。
でも3匹目がいたとは。
2匹目はいつ亡くなっていたのか
知る由もありません。
私の迷いに答えを出してくれるとしたら
津原さんしかいないです。
彼ならなんて答えてくれるだろう。
自分が病魔に侵されていると知った時に
愛犬の事はどう思ったんだろう。
私の迷いに答えを出してくれる人は
もうこの世にはいないです。





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