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ミドリシジミのブルーズ@I湿地

樹上性のシジミチョウで年一度だけ生まれるシジミチョウ25種類をゼフィルスという。ギリシャ神話の西風の神ゼピュロスが語源
ゼフィルスのなかでグリーンメタリックに輝くミドリシジミは憧れの蝶である。もしかするとさほど珍しいわけではないのかもしれない。
でも、結構会うのが難しい。
限られた環境でしかいないうえに、いる期間が1年のうち2〜3週間ぐらいと短い。
しかも朝しか翅を開かず、雨では絶望的である。
個人的な事情で、2(〜3)週間のうちウィークエンドしか会いに行くことができず、しかも雨では絶望的となる。2-3回のチャンスが雨で流れることも多いのだ。

3-4年前にみつけた発生地で昨年はまったく会うことができずに、教えてもらった別の発生地でかろうじてメタリックグリーンではないメスに会うことができたが、ちゃんと写真が撮れなかった。

それで今年はなんとしても会いたいと思い、ツレアイさんを誘い実績のあるI湿地ちかくの発生地へ行った。いろいろな条件がピッタリ合い、間違いないと思いながら現地に訪れた。
先週は一人で行こうと考えたが、I湿地のある街が大雨で洪水になり多くの家が水に浸かり、農作物が全滅し、あげく人が死んだとニュースで聞いた。
そうした街の真ん中を通り被害の様子を横目にしながら、「蝶」に会いに行くことは流石にできない。
今週も申し訳無さを抱えながら、でも復興ボランティアをするつもりはなければ家にいても、蝶をみていても同じという勝手な理由で会いにいくことにした。

最初に出迎えてくれたのは、キマダラセセリ。

かなりピカピカのキマダラセセリ

そして、多数のトンボが飛び交っていた。

なんだろう?

このトンボがやたらいっぱいいるが、蝶は極端に少ない。
ミドリシジミなど影もない。
すれ違ったカメラを持った人に話しかけられた。
どうやらここのとこ数日間で、捕虫網をもった二人組がここにきて、根こそぎ捕まえていったらしい。売るためだと、言っていた。

法律違反でなければ、何をやってもいい、、、という社会である。
しかも人間のために経済を回す立派な社会人、と評価されるかも。
商品が命といっても所詮虫けらである。と、思っているのだろう。きっと。
蚊や蝿と何が違うんですか?と問われれば何も言えない。
ブルーズ・・・

心身ともに脱力したままI湿地へむかった。
I湿地のヒメヒカゲは法律で守られている。
だから捕虫網で捕獲されることもない。
経済よりも命が守られる。

珍しくなければ法律で守られずに捕獲もされない
絶滅をめのまえにして法律で守られているヒメヒカゲ
ヒメヒカゲ

ヒメヒカゲには会うことができたが、気持が乗らない。
あてもなく、出会った虫を撮った。


ヨツモンカメノコハムシ
オジロアシナガゾウムシ
ノショウブとバッタ系の幼生
まさかのムカシヤンマ、、、、んなわけないよな
なんだこりゃ、みたことなぞ、、、超珍しい系か、、、、、あ、ホタルガの羽化不全か

ミドリシジミショックで落胆したままで、写真作品としての昆虫写真は撮ることができず、こんな感じの写真の日になってしまいました。orz



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