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翠のゼフィルスと湿地の花や山野草や

昨年はいっぱい会えたミドリシジミが今年は全然会えない。
早朝トライも都合6回ほど空振りした。
それで今年の実績で教えてもらったミドリシジミのポイントへ行くことにした。とはいえ、マイポイントは諦めきれずに朝一で寄るのだけど気配すらない。当たり年とかハズレ年とかあるのかなぁ、、、
では、教えてもらった湿地なら簡単に会えるかといえばそうでもない。
心を落ち着かせるためにも、いっぱい咲いていたカキランにカメラを向ける

最初のカキラン

もうこれでもか、というほど咲いている。
ワタシにとっては希少な花だったので、少ししらける。ここじゃマジョリティなんだ。人間は変わり種は避けられ普通のほうがいいのかもしれないが、蝶や花は珍しいほうが嬉しいにきまっている。貴重のほうが有り難い。
でもまあいっぱいあっても、かわいい花なんだけどね、、などと、立ち上がったとたんに蝶が飛び上がった。

今日最初に出会った蝶

ピカピカのツマグロヒョウモンだった。この蝶だってとってもきれいな蝶なんだけど、「ふつう種」なのだ。呆れるほどどこにでもいる。もし滅多に会えない蝶なら、飛び上がって喜んでいるに違いない。
普段なら撮らないのだけど、今日始めての蝶との出会い。もう他には会えないかもしれないのだからと思い直し一枚とっておく。
と、ふと上をみると、、、あ、あ、、ああ、、あああ、、いたぁ〜

今年の初出会い

翠のゼフィルスだ。でも遠い、高い、なんとか開いてくれと念ずる。テレパシーというやつだ。もしくは催眠術、あなたはだんだん開きたくなる、指をならすと開いていく、、、

なんとか開いてくれた メスのAB型かな。

ミドリシジミのメスは表翅の模様によって4種類に分かれる。
模様がないのがO型、青だけのものがB型、オレンジだけのものがA型、今日出会ったように青とオレンジが入るものがAB型になる。
なかなか会えないから喜びもひとしお。

さて、とりあえず会えた。グリーンメタリック一色のオスにも会いたいと期待は膨らむがなかなか見つからない。ま、落ち着いて湿地の花でも撮ろうかな。

コバノトンボソウ

湿地はいろいろな草が一面にあるので結構撮影がむずかしいのだ。しかも湿地のなかに入るわけにはいかず距離やアングルが自由にならない。それでマクロでアップにしてみるのだが、どうも面白くない。
で、ちょっと工夫してみる。

まわりの風景もいれてみる
トウカイモウセンゴケに草を添えて

なかなかね、一本でたっている花は難しいね。
湿地の外にはねむの木の一輪が浮かんで咲いていた。

ねむの花一輪
ネムの葉のうえの紅
湿地にもどってツバメシジミ

肝心のミドリは、最初の一頭依頼みつからない。仕方ないので一旦湿地をでて次の湿地にむかった。
途中、オカトラノオ、スズメガなんかをみながら・・・

リフレイン
おおきなスズメガ

次の湿地につくと雨は強めに降ってくるは、観察ツアーの団体が来るは、なかなか落ち着いて探すことはできなかった。まあ、ここにも花は咲いている。以前もとったイシモチソウを、今回は虫取りのネバネバがわかるように撮影。

イシモチソウ
別カット

結局、観察会の団体に追い出されるよに逃げてきたら、クチナシの花が咲いていた。クチナシだけなら撮らなかったかもしれないが、蜂がくっついている。思いの外いい絵になった。

クチナシと蜂

けっこう山野草が多いところだ。

ジガバチソウ
ジガバチソウの花

今日の許された時間は午前中のみ。午後は仕事をしなければならない、ということで帰りながら、最初の湿地でもう一度、ミドリのトライをする。

あいかわらずミドリはいないが、カキランにツバメシジミが戯れている。

カキランとツバメシジミ

こういうのはいいよね。ちょっと粘って、翅がひらくのをまった。

と同行していた仲間が、あれ、と叫びながら木の上をみる。
ミドリが飛んだ。でも、木の中心のうえに高い位置だった。
葉のあいだからやっとこ覗ける感じ。

木の奥のミドリ

仲間3人で木の間から覗き込むように探す。
湿地の花なんか物知り顔で解説しながら歩いてきたオバサンたちが、「何がいるんですか?」と尋ねる。
誰も答えようとしない。あまりにしつこく訊かれるので、仲間の一人が「虫」です。と答える。
「ホタルガか」と物知り顔のオバサンが言う。
3人は黙り込んでミドリを探している。
アタシは内心、面倒なら答えてやってもいいのに。アタシはしゃべらないけど。と思いながらも教えたら教えたで遠慮なくボクらは押しのけられてその当たりのポジションを占領されるだろう。しかも大声であーでもない、こーでもない、とツバをとばしながら、、、、、と、きっと仲間もそうした状況を予想して黙っていたに違いない。このオバサンたちが去ると、また別の物知り顔が尋ねてくる。「何を探しているのか?」と。もういい加減、ほっといてくれよ。
我が物顔に追い出された観察会の大声がトラウマだったに違いない。
と、思いつつ、明るく答えてあげない後ろめたさをひきづりつつ(嘘)


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