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【柳田國男】(1875~1962)民俗学の祖 日本人の叡智より

「小学校の下級生から判断力を磨いてやることが大切だ。きわめて機械的なことから始めていい。」



柳田國男は、日本の津々浦々を訪ねて、土地の風習や人々の話から「日本とは?日本人とは?」を考え続けた偉人です。

その彼が敗戦後に今後の日本に必要な教育について話していたことがあります(「展望」1949年1月号)

先ず、日本人は幼児期から判断力を鍛える教育が必要だ。

日本人は個人で判断せず付和雷同する。日本の子供は西洋の児童に比べ判断を迫られると《人が何と言うかと見まわすものが多くなって個人で判断することが少なくなっている。》

これは難しいことではないと彼は断言しています。

《いつでも正邪の判断ができるため》には、「技術」を教育の中でその機会を作ることでできると彼は言っています。「こっちとこっちとどっちがいい?」と言わせてみることだといっています。

これは薩摩藩の郷中教育が念頭にありました。

薩摩には、「詮議(せんぎ)」と言って、児童の判断力を鍛える教育方法がありました。

たとえば、

「殿様の用事で急ぐ場合、早籠でも間に合わぬ時はどうするか」と、子供に問い応えさせます。

普段から仮定の質問に答え、対処法を考える訓練を薩摩藩ではしていました。この教育は、いざという時の処置判断を誤らせることがありません。自分の選んだ方策の根拠を明確にする狙いもありました。

西郷隆盛も大久保利通もこの教育で育ちました。幕末に最も見事な政局判断を見せたのは彼ら薩摩藩の面々と言っても過言ではないでしょう。
日本海海戦の東郷平八郎もです。

知識を集め過ぎると、迷うばかりで
決断が出来なくなってきます。

これからの先が読めない時代には
決断する力こそ必要な力でしょうね。

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