⑦ミャンマー入門(桐島、ミャンマー語るってよ!)東南アジア青年の船(SSEAYP)
桐島です。さて、今回は、私がミャンマーに興味をもったきっかけです。
それは、内閣府が主催する「東南アジア青年の船」です。
英語では”The Ship for Southeast Asian and Japanese Youth Program”で、
その略がSSEAYPのため「せあっぷ」と呼ばれます。
ミャンマーに興味をもったきっかけ?
私は、大学4回生の時にこのプログラムに応募しました。
ASEAN10ケ国の各国から30人の青年と日本青年40人が同じ船(ふじ丸)で一緒に交流して、5ケ国の寄港地でホームステイするという内容で、2011年のスケジュールは以下でした。
対象は、日本の「青年」=18~30歳ですが、特に大学生にお勧めです。
政府主催なので、300万円ぐらい税金が使われていますが、1人当たりの参加費は30万円ほどで、いやらしい話ですが、お得度の高いプログラムです(笑)
船内、寄港地のホームステイ先、1日3食のご飯、キャビン(1部屋3人組)でずっとASEAN10ヵ国の青年とコミュニケーションを続けるため、否が応でも各国青年と仲良くなります。
私は、同じ生活班で、落ち着いていて大人しく自分の考えを持っているZawさんと親友になりました。
以上が、私がミャンマーに興味をもったきっかけです。
しかし、プログラム中は、ミャンマーは訪問できなかったので、いつかミャンマーに行きたいと強く願っていました。
はじめてのミャンマー♪
2011年12月から夢だったミャンマーをはじめて、私が訪れたのが、2015年5月です。
社会人の貴重なゴールデンウィーク(GW)をフル活用してミャンマーに行きました。その時の感想文が以下になります。
大親友のZawを訪問して、彼の家に泊めて貰いました。
GWのミャンマー旅行まとめ(2015年5月記す)
恥ずかしながら、社会人になって、初めての海外旅行ミャンマー。学生時代の情熱と若気を取り戻せました。SSEAYP38thの大親友Kyi Zaw Latのアパートにホームステイして、ミャンマーの国際関係における立ち位置/将来を、アパート、バス移動中、食事中等、ありとあらゆる所で議論。
事前に、2冊の本で予習をしていたが、現地に行くと、ミャンマー人の人柄の良さや、若い人の割合が非常に高いこと(公共交通機関を使うと、どこでも赤ん坊の泣き声が聞こえました)、この4年間における変化の速さを感じる事が出来ました。そして、何よりカンカン照りのうだるような暑さによる頭痛にも恵まれました(僕のみならずZawも)
以下、4日間で朧げながら感じた事を記述します。
①ヤンゴン
都市人口は800万に達して異常事態です。国家の総人口5200万の15%以上に達する。思えば、東京の人口でさえも1200万で国家人口の10%。
インフラ整備をどんなに推し進めても、東京の通勤電車のような事態が起こるため、この先どのような公共交通機関を整備するのかが気になります。しかし、ジャカルタやホーチミンと異なり、市内でモーターバイクの交通を一切禁止しているのは、先見の明があると感じました。(噂では、ジャカルタから学んだようです)
交通手段はタクシーがメインで安い。初乗り1ドルで、空港から市内の27Kmで6ドルという低価格。石油価格が国際市場価格である事を考えると、如何に人件費が安いか分かりました。
他方、ヤンゴンは国外からの投資の影響もあり、ニューヨーク、ロンドンに次ぐランドプライス(地価の高さ)らしいです。現地人にとって気の毒としか言いようがありません。
②Golden Rock(チャイティーヨー・パゴダ)
ミャンマーのガイドブックの表紙を飾る場所。小乗仏教の聖地らしく、タイ人は一生に一度は御参りをしにこないといけません。お伊勢参りを彷彿させます。5月2日がたまたま仏陀の誕生/入滅の日であったため、恐ろしく混んでいました。
Zawと30ドルのホテルに泊まろうとしたところ、外国人は泊まれないと追い出されたため、仕方なく100ドルを払って境内のLow Qualityのホテルに泊まりました。Golden Rockに行くまでのバスにしろ外国人7ドル、ミャンマー人3ドルで差別を感じましたが、ミャンマーの外貨獲得のために仕方なしと、心を仏にして支払いました。
しかし、境内のタイルの上に多くの人が寝て一晩を明かすのを見て驚きました。大学生の合宿さながらの雰囲気で、タイルを選択すれば良かったと後悔しました。
③多くの人との出会い
SSEAYP関係に留まらず、JETROの素敵な先輩にもお世話になりました。先輩は、事前に読んだビルマの歴史の著者の上智大学根本教授のゼミ生だったようで、世の中の狭さを実感しました。JETRO職員さんの仕事に憧れを抱きました。今回の旅でお世話になった皆様方には感謝いたします。
④インド、中国の2大大国の影響
白石隆先生の「中国は東アジアをどう変えるか」を読んでから、中国の東南アジアへの影響がずっと気がかりになっていたので、Zawに質問しました。
Q:「インド、中国のミャンマーに対する影響はどういったものか?」
A:「上座部仏教の源流がインド(スリランカ)にあるために、精神的にはインドとの関係が深いが、中国からの資金や人の流入等の影響は計り知れないものがある。」
Q:「ミャンマー単独でスエズ運河のようなものを作ることが出来たら、一気に物流が変わり、東アジアの重心もシンガポールからミャンマーよりにシフトするのではないか?」
A:「それに関しては、Thant Myint-Uが著書(下記一押しの本参照)で述べられているので読むと面白いと思う。」
⑤一押しの本
3代目国連事務総長(1961〜1971)の息子でインテリの典型のThant Myint-Uが書いた本。「インドや中国を日本との関係においてしか捉える事の出来ない日本人に是非とも読んでほしい」by Zaw
‟Where China Meets India: Burma and the New Crossroads of Asia“
ミャンマーに来る前は、国連事務総長にミャンマー人がいたことさえ知らなかったので勉強になりました。
◯事前予習本
どちらも非常にセンス良し。
●新聞では書かないミャンマーに世界が押し寄せる30の理由 (講談社+α新書)
●物語 ビルマの歴史 - 王朝時代から現代まで (中公新書)
次回は、今回行けなかった、バガンやインレー湖に行きたいと思います♪
<引用終わり>
若いうちに、色々な世界を見ることができたことに感謝しています。
それが、いまの人生の糧になっているんですから♪
See you soon.