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⑱ミャンマー事情(2017年7月のヤンゴンから)

2017年7月9日に記載した記事になります。
まずは、夏休みのスケジュールです。


夏休みのスケジュール(2017年)

●5月5~9日:Guiding my friend(友人案内)
●5月9~19日:Guiding my mother(母親案内でDC、フィラデルフィア、NY、Boston)
●5月20~22日:Iceland(Reykjavík:レイキャビク)
●5月23日:Sweden(Stockholm)
●5月24~26日:Estonia(Talin)
●5月27日~6月15日:Asia Leadership Trek
(ハーバードのアジア・リーダーシップ・トレックでマニラ、香港、上海、クアラルンプール、シンガポール)
●6月15~19日:Bangkok
●6月19~21日: Kanchanaburi
●6月22~23日:Vientiane
●6月23~27日: Luang Prabang
●6月28日~7月2日:Bangkok
○7月3~26日:Myanmar Internship(ヤンゴンでインターンシップ)←現在ココ

インターンシップ3週間の間にレポートを書いて結果を出さなければいけないのですが、基礎資料のリバイス作業に手間を取られてしまい、肝心のレポートの方が一切進んでいません。

というのも、ミャンマーは典型的な途上国であるため、同じ機関が出している統計データが異なっているため、どちらを信用していいか分かりません。

最近は、2014年の国勢調査で人口が約5200万人であることが判明し、2011年値の約6000万人からだいぶ減少しています。この国のどの統計が信用出来てどの統計が信用できないかと見極める作業も一苦労です。

私がはじめてミャンマーを訪れたのが、2年前の2015年5月です。

社会人の貴重なGolden Weekをフル活用してミャンマーに行きました。その時の感想文が下記になります。当時は、大親友のZawとありとあらゆる議論をしたことが蘇ってきましたが、いま彼は、オーストラリアの大学院への2年間の留学を勝ち取ってヤンゴンにはいないため、今回は会えません( ;∀;)

GWのミャンマー旅行まとめ(2015年5月記す)

恥ずかしながら、社会人になって、初めての海外旅行ミャンマー。学生時代の情熱と若気を取り戻せました。

SSEAYP38thの大親友Kyi Zaw Latのアパートにホームステイして、ミャンマーの国際関係における立ち位置/将来を、アパート、バス移動中、食事中等、ありとあらゆる所で議論しました。

事前に、2冊の本で予習をしていましたが、現地に行くと、ミャンマー人の人柄の良さや、若い人の割合が非常に高いこと(公共交通機関を使うと、どこでも赤ん坊の泣き声が聞こえました)、この4年間における変化の速さを感じる事が出来ました。そして、何よりカンカン照りのうだるような暑さによる頭痛にも恵まれました(僕のみならずZawも)

以下、4日間で朧げながら感じた事を記述します。

①ヤンゴン

都市人口は800万に達して異常事態である。国家人口6000万の13%以上に達する。思えば、東京の人口でさえも1200万で国家人口の10%です。

インフラ整備をどんなに推し進めても、東京の通勤電車のような事態が起こるため、この先どのような公共交通機関を整備するのかが気になる所。しかし、ジャカルタやホーチミンと異なり、市内でモーターバイクの交通を一切禁止しているのは、先見の明があると感じました。(噂では、ジャカルタから学んだようです)

交通手段はタクシーがメインで安い。初乗り1ドルで、空港から市内の27Kmで6ドルという低価格。石油価格が国際市場価格である事を考えると、如何に人件費が安いか分かりました。

他方、ヤンゴンは国外からの投資の影響もあり、ニューヨーク、ロンドンに次ぐ地価らしいです。現地人にとって気の毒としか言いようがありません。

②Golden Rock

ミャンマーのガイドブックの表紙を飾る場所。小乗仏教の聖地らしく、タイ人は一生に一度は御参りしないといけません。お伊勢参りを彷彿させます。5月2日がたまたま仏陀の誕生/入滅の日であったため、恐ろしく混んでいました。

Zawと30ドルのホテルに泊まろうとしたところ、外国人は泊まれないと追い出されたため、仕方なく100ドルを払って境内のLow Qualityのホテルに泊まりました。Golden Rockに行くまでのバスにしろ外国人7ドル、ミャンマー人3ドルで差別を感じていたが、ミャンマーの外貨獲得のために仕方なしと、心を仏にして支払いました。

しかし、境内のタイルの上に多くの人が寝て一晩を明かすのを見て驚きました。大学生の合宿さながらの雰囲気で、タイルを選択すれば良かったと後悔。

③多くの人との出会い

SSEAYP関係に留まらず、JETROの素敵な先輩にもお世話になりました。
先輩は、事前に読んだビルマの歴史の著者のゼミ生だったようで、世の中の狭さを実感しました。JETRO職員さんの仕事に憧れを抱きました。今回の旅でお世話になった皆様方にはこの場を借りて感謝いたします。

④インド、中国の2大大国の影響

白石隆先生の「中国は東アジアをどう変えるか」を読んでから、中国の東南アジアへの影響がずっと気がかりになっていたので、Zawに質問。

Q:「インド、中国のミャンマーに対する影響はどういったものか?」
A:「上座部仏教の源流がインド(スリランカ)にあるために、精神的にはインドとの関係が深いが、中国からの資金や人の流入等の影響は計り知れないものがある。」

Q:「ミャンマー単独でスエズ運河のようなものを作ることが出来たら、一気に物流が変わり、東アジアの重心もシンガポールからミャンマーよりにシフトするのではないか?」
A:「それに関しては、Thant Myint-Uが著書(下記一押しの本参照)で述べているので読むと面白いと思う。」

⑤一押しの本

3代目国連事務総長(1961〜1971)の息子でインテリの典型のThant Myint-Uが書いた本。「インドや中国を日本との関係においてしか捉える事の出来ない日本人に是非とも読んでほしい」by Zaw

‟Where China Meets India: Burma and the New Crossroads of Asia“

ミャンマーに来る前は、国連事務総長にミャンマー人がいたことさえ知らなかったので勉強になりました。

事前予習本

どちらも非常にセンス良し。

●新聞では書かない、ミャンマーに世界が押し寄せる30の理由 (講談社+α新書)
●物語 ビルマの歴史 - 王朝時代から現代まで (中公新書)

次回は、今回行けなかった、バガンやインレー湖に行きたいと思います♪

今回は、以前行けなかったバガンやインレー湖に行く予定です。また、前回Zawにお勧めされた‟Where China Meets India: Burma and the New Crossroads of Asia“の記載内容を踏まえて、ミャンマーを複眼的に分析したいと思います。

See you next from Yangon.


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