詩「一つの巨大な墓標」

「選ぶこと」が苦しいので
獅子になって根こそぎ食べ尽くす
そうすると俺を見るものは誰もいなくなり
ようやく日影のソファに横たわることができる
腹の中では在りし日が蠢くが
そのうち消化作用が分解してしまうことだろう
俺は全ての悲しい感覚器官を吸収して
一つの巨大な墓標としてそびえ立つ

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