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令和6年度の合否を決めるのは問題意識の高さ

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去年の合格体験談を色々、見てみると、こんなパターンが結構、見受けられました。

1年目は140点台。2年目に一気に200点台で合格。

それも1例や2例ではなく、ざっと覚えているだけで、5例以上はあったと思います。皆さん、社会人のようですね。ということは、

いきなり2年目から暇になって、時間の余裕が生まれたわけではない

と言う事ではないでしょうか。だとすれば、何が原因で2年目に急速に成績が伸びたのでしょうか。ブログなどで詳細を書かれている人に絞って、調べてみると共通点があったんです。

1年目がナメていたから

です。甘く考えていたんです。極端な短期合格のキャッチセールに騙されていたり、現役の法学部大学生や、ダブルライセンスを狙う、既に他資格保有者が上位にいる、ホントの合格率(その分、お試し受験組もいますが)に気づいていなかったり、合格までの時間のホントを本番から逆算して、適切な計画を立てていなかったりと。

つまり、受験者の主観的な意識の変化が1年目が終わった時に起こるわけです。それが主な理由だと思います。それじゃ、何年も残念だった人はどこか違うのか?なんですけど、行政書士試験は運が左右する確率が結構、高い(特に一般知識の足切り)があることと、

自分の考えの甘さに気づかなかった

からだと思います。行政書士は8士業の中で、比較的簡単な方です。そして、なぜか宅建と同列に扱われることが多く、

試験の難易度を誤解して、甘い考えを持ってスタートする人が多い

のだと思います。まずはこの部分の意識改革をしないと、ズルズル、2年目、3年目となりそうです。まず、宅建とは難易度が全然、違います。基礎学力が高い人からすれば、それほど大差ないと感じるかもしれませんが、宅建は選択問題だけです。記述式がありません。一般知識問題もありません。科目も少ないです。もちろん、問題そのものが極端に簡単ではありません。民法など、一部、行政書士よりも細かい論点が出る場合もあります。しかし、総合的に考えると、行政書士とは全然、違います。同じくらいの勉強で同じように受かることはまず、ないと思います。

来年、本気で合格を考えるなら、これだけはチェックしておいた方が良い一覧を挙げておきます。ご参考までに。

①極端な短期合格を謳う宣伝文句はただの自慢かウソ
世の中に3か月で合格した方法なるものが腐るほど、出ていますが、ただの自慢か万人が真似出来ない、

情報としては何の役にも立たないことなので、無視してください。

そんなタナボタ的なうまい話があるわけがないので。その人は法律初学者ではないなり、別の資格を持っているなり、大学生だったり、何より勉強に慣れていて、かつ、それなりの勉強時間の確保が出来た人ですから。私も読んだことありますけど、

平日4時間確保が必須

と書いてあるんですよ。しかも、土日に7時間って。

そんなサラリーマン(OL)いますか?

そんなの一部の公務員(公務員も多忙な人は多忙)だけでしょう、社会人なら。でも、公務員は

17年以上の勤務で、試験なしで、行政書士登録できますよね。

それで受験しますか?17年未満の公務員辞めるつもりの人くらいでしょうか。それも、土日も7時間?

極めて限られた人だけでしょう、そんなの。こんなの、

「太平洋をヨットでたった一人で横断したぜ」

という人を真似する気になれますか?という話と、

実現できないという意味では同じ

です。それに1年に何回もある試験ならまだ、意味がありますけど、1年に1回の試験に3カ月じゃ4カ月じゃって、どれだけの意味がありますか?そんなことよりも、

確実に合格する確率を上げる方法

の方が現実的だし、受験生の知りたいところだと思います。それには、何より、

自身の環境を知ること

に尽きます。1日、現実的にどれくらい勉強時間を確保できるのか?どんな教材をどれくらい量をこなす必要があるのか?自分の現在の基礎知識、学力でどれくらいかかるのか?

そういう基本的なことをまず、知らないと、

行先も決めずにヨットで太平洋に出発するのと同じこと

ですから。

②急がばまわれで、主要科目の解説本を読むことから始めること
法律初心者は、ネットで検索すれば必ず出てくる、大手予備校出版の行政書士用テキストを読むんですが、

コンパクトにまとめすぎて、読んでもよくわからない

事態に必ず、陥ります。わかる人は法律初心者ではないか、超能力者です。私は調べまくりましたし、解説本も別途、購入したものもあります。全部の科目、それをするのは不可能だし、効率が悪すぎるので、行政法と民法はそうした方がよいと思います。初心者向けの民法単体、行政法単体の本を読んだ方がよいです。もっとも、

イラストが多くて、ページが薄くて

という本はいかにも初心者向けで簡単に感じますが、感じるだけで、

全然、理解出来ません。なぜなら、そもそも、行政書士用のテキストがわかりにくいのは、

必要な情報まで省かれていて、説明不足

だからです。それと同じような本を買って読んでも、当然、同じように意味がわかるようにはなりません。それなりのボリュームがあるけど、丁寧に解説されているものを買うことです。もっとも、あまりのボリュームだと、今度は時間負けしますから、テキストのわからないところを調べることが出来る辞書としての機能と、概要がどこかに書いて有って、そこを読めば、大まかなことがつかめるようになっているものを選ぶと良いです。ちょっとお金がかかりますけど、予備校行くよりは遥かに安価なので、覚悟して、2冊分けて買うのもありです。概要をつかむ為の本と、辞書として使う本と。

正直、大手予備校の行政書士用のテキストは中途半端過ぎて、全く、使えません。

判例は短すぎて必要なことがきちんと書かれていない。数も不十分。解説も大切なことがほんの数行書いてあるだけとか、そもそも何の為の制度なのか、趣旨が全然、書いていなかったり。試験のアドバイスも無茶苦茶で、

一般知識問題は6問正解を目指しましょう

と書いてあって、腰を抜かしましたよ。だって、

6問目指して、6問取れる人、います?

普通は目指したものより、実際の得点は少し点数が下がるでしょう。それなら、5問とか4問とかになる。

足切りでしょ、それ。

しかも、対策が

普段から新聞を読んでおきましょう

ですから。なるほど、これ、予備校への案内書なんだなと思いました。不安になるので、

「やっぱり、予備校行かないとダメなんだろうなぁ」

って思う人が出てきそうですから。と言っても、予備校全否定ではありません。私も含めて、独学組で、予備校の出版物を利用しない人はほぼ、いないと思います。過去問集も予備校が出していますし、科目別の解説書も予備校出版のが多いです。模擬試験なんか、ほぼ、予備校しか出していません。予備校そのものの問題点もなくはないんですが、問題は受験生の態度だと思います。

予備校は受験対策の手段として、利用する存在であって、顧客として利用される存在ではない

です。もっとも、究極は資本主義社会の中で、お互いが利用しあって成り立っているわけですが、そういう意識で臨まないと、来年度に花を咲かせるのは難しいのだと思います。特に独学にこだわる必要もないし、独学の定義も実は曖昧です。予備校でも、別にマンツーマン指導というわけじゃなくて、どちらかというと、

必要な教材の完全パックの販売

といった側面が強い気がします。

③自分を知ることが何より大切
結局、今の自分を素直に正確に知った人が、もっとも合格率が上がるんです。それは別に特定の資格試験に限ったことではないと思います。まずは

試験内容を知る、合格の基準(ゴール)を知る、ゴールと現状の自分のギャップを知る。

そこからがスタートです。見切り発車すると、ズルズルパターンになりやすいと思います。


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