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使えるテキスト、問題集かどうか見抜く方法

これはとても、簡単です。あらゆる試験に応用できます。そんなこと、既に知っているよと言う人も多いかもしれません。それは、

今年の試験問題をテキスト・問題集を見ながら解いてみる

です。これで、

合格点取れるなら、とりあえずはOK

です。もし、見ながらしても、合格基準に到達できなかったら?それは、

そのテキスト・問題集を100%暗記していたとしても、合格出来ない

ことを意味しているんですよね。もう、そんなの、その時点で失格でしょということです。少なくとも、それだけやっていても、絶対に目標は達成出来ないのですから。

と、エラそうなこと言ってますけど、私がそれに気づいたのは、結構、本番に近かったです。いえ、意外とそういう人が少なくないのかもしれません。その理由は問題集をこなして、テキストを覚えてという、

日々の日課をこなすのに精一杯で余裕がないから

だと思います。もし、やったことがない人は試してみてください。その時に、初めて、

肢別本ばかりやっていても、合格できません

という私が何回も言っている意味がわかると思います。さて、お手持ちのテキストや問題集を見ながらしても、合格点に行かなかった場合、どうするか?なんです。その場合、二つの選択肢があるでしょう。

テキストや問題集を思い切って、買い直す

もしくは、

足りない部分を補う、サブの資料を購入する

ことになるかと思います。現実的には後者の方法になるでしょう。というのも、

市販でも予備校のテキストでも、完全なものはおそらく無い

からです。なんだ、そんなら意味ないじゃないか、そんなことしてもと思われるかもしれません。これは、あくまで、使用している教材の何を中心にして、どのあたりを、どの教材で補うか?を調べるためのものです。

私の場合はこうでした(ただし、今年の試験ではやっていません。受験前にしたので)。

市販のテキスト->5割強もいけたらいいとこ。科目によっては全く使えない。
市販の問題集->これだけだと半分にもならなかったです。これも科目によっては全滅に近い。

これに市販テキストに付属のミニ六法を加えると、6割に近づきます。それでも、6割はクリア出来ず、これに判例集を併せて、ようやくクリア出来た感じでした。ただし、これは記述式問題は入れていません。つまり、記述式抜きで180点超えるかどうかを調べました。

これ、おそらく年度によってかなり、上下するんだと思います。つまり、当たりはずれが大きい。となると、これだけで、確実に合格できるかというと、記述式問題次第ということになります。

それでは、もっと合格率を上げるにはどうしたらよいか?というと、私が思いつく範囲では、

①判例集を読み込む。
②条文を読み込む。
過去問集を他社のモノも買う。
他の資格試験の過去問を買う。

です。実際に私がしたのは④でした。民法があまりに分量が少なかったので、宅建の過去問を解きました。ただし、宅建は資格の性質上、

借地借家法の問題がやたら多かった

ので、それは要注意です。行政書士試験の民法では、あまり、特別法の規定は出ません。でも、役に立ったと思います。過去10年分ほどしました。①②は必須です。やらないと損だし、特に記述式や多肢選択式問題は事実上、条文や判例を読んでいないと対処出来ないと思います。問題は③だと思います。

なんで必要?

と。これ、実は肢別本を使っている人は注意して欲しいことなんですけど、肢別本は

過去問のセレクト本

なんです。それも出版社独自の基準で選んでいるから、別の出版社のものと、全く同じではないんです。そのため、

被らない問題がそれぞれにある

ことになります。その被らない問題を加えるために購入する人はすると良いですという話です。私はその方法は取らず、他資格の問題をすることを選んだ(時間の関係で)ので、どの程度、被らない問題があるのか、知りません。でも、その方法だと、肢別本の最大の欠点である、

網羅性の低さ

を少しはカバー出来る可能性があります。ちなみに、それでも、会社法は話にならないと思います。出題範囲が膨大なのに比べて、

めちゃくちゃに掲載問題数が少ない

ですから。そりゃ、1年に4問(商法が1問で、合計5問)しか出ないので、どうしてもそうなります。それに会社法が商法から独立して日が浅いので、そんなに問題数がないのです(同じ理由で改正民法も)。そこで、会社法も手ごろな他の資格試験の問題集などをするのが良いと思います。ただし、司法書士試験などの過去問は

膨大な量で嫌になってくる

と思いますから、まずは、行政書士試験の過去問を潰して、なるべくわかりやすい、会社法だけのテキストを読み込んでおくことの方が現実的だとは思います。満点は普通は難しいので、商法と合わせて、3問出来たらOKというつもりで良いと思います。行政書士受験の問題点は色々あるんですけど、何より、

アウトプットの教材が少ない

ことが問題だと思います。肢別本を初見で、えーこんなに太いのに?と思った人は、おそらく、初回の受験で現実を知ることになると思います。あんなの、少なすぎますから。それは、肢別本だけ見て、今年の試験問題をやってみればわかります。特に基礎法学とか憲法とか、全く歯が立たないと思います。個人情報保護法関連もまず、解けない。会社法も全問は無理でしょう。行政法も地方自治のところは解けないでしょう。民法でも、6割いくかどうかだと思います。つまり、何周も繰り返して、完全にしたとしても、

本番ではその程度の成果しか出ない

んです。とにかく、来年、受験を考えている人は、

入手したテキスト、問題集を見ながら、今年の問題を解いてみる

ことをオススメします。と、言っても、全くの初学者だと、テキストを見ながらでも難しいと思います。そこで、もし、今年の問題の市販解説書が出たら、大抵、その出版社のテキストの何ページに載っているということが解説の欄に書いてありますから、それをカウントしてみたらいいです。

絶対に、全問は載ってないです。

全問どころか、いくつもの問題で、結局、条文とか、判例とかを参照することになりますから。それにテキストのページ数が書いていたとしても、実際に該当箇所を読んでみて、

こんな短い説明文でわかる?

というのがちょくちょく、出てきますから。それじゃぁ、教材はたくさんある方がいいのか?とか、最初からものすごい分量のものがあればよいのか?というと、時間の関係上、そうとも言えません。

なるべく、無駄を省いて、合格出来るだけの必要かつ十分なものであればそれが最良

ということになります。私見ですが、それでも、市販書は省きすぎています。せめて、今の1.5倍くらいは欲しいです。なぜなら、サブ教材とか併せたら、結局、それくらいにはなるので。もちろん、全部完全に暗記するなんて無理だし、その必要もないんです。
それら、教材の大半は

理解するための前提知識である場合が多いからです。

でも、そうしないと、

簡単に忘れてしまうリスクと、

ちょっと問題を変えられたら解けないリスク

が出てくるんです。だから、情報量はそれなりに余裕がある方がいいんです。もっとも大量過ぎたら、

そもそも、見るのも嫌になるので、これまた、逆効果だと思います。

だから、

最初から教材というのはそういうものだ

と割り切って、柔軟な姿勢で選んで、使っていくことが大事だと思います。

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