見出し画像

統一教会の韓鶴子総裁 韓国で告発される

euron.net キム・ジョンギ記者

世界平和統一家庭連合(統一教会)の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁が22日、ソウル北部地検に告発された。 市民団体「正義連帯」のキム・サンミン事務総長はこの日、告発状を通じて、『韓総裁と秘書室のチョン某、ユン某などが捜査機関に渡すための資金15億ウォンを提供した』と指摘した。

告発人によると、韓総裁に対する容疑は「特定犯罪加重処罰等に関する法律違反(賄賂など)」で、財団法人孝情グローバル財団のキム某理事長、総裁秘書室チョン某室長、総裁秘書室ユン某事務総長、国際弁護士のパク某氏、国内法律事務所職員のキム某氏などが共に告発された。

キム事務総長は『当該事件は、2016年に米国弁護士を自称するパク某氏を統一教が採用し、文鮮明の三男・文顕進氏との間でソウル汝矣島(ヨイド)所在のパークワンビルの所有権を争う過程で発生した』として、『パク氏が判事や検察官、捜査機関へのロビー活動のために資金が必要だと要請、提供したことは明白な賄賂供与にあたると判断して告発するに至った』と明らかにした。

キム事務総長によると、統一教会は現ソウル汝矣島(ヨイド)パークワン敷地所有権に関連する訴訟を継続的に進めてきたが、最近敗訴した経緯がある。また、米国弁護士のパク某氏を対象に2018年に「特定経済犯罪の加重処罰等に関する法律違反(背任・詐欺)及び弁護士法違反」で告訴を進めたが、2003年(※)に嫌疑無しで事件が終結となったということだ。(※おそらく2023年の誤記)

キム事務総長は『宗教法人の資金は個人のお金ではなく、信者たちの貴重な献金であり、より公益的な次元で使われるべきなのに、自分たちの裁判を有利にするために司法へのロビーに使ったというのは天人共怒(=天と人が共に怒る、誰もが憤慨するほどの)犯罪だ』と述べ、『今回の告発を通じて献金に対する流用と、捜査機関に賄賂が提供されたのかを明らかにしなければならない』と主張した。

なお、告発された人たちへ確認のため、本紙が何度も電話を試みたが繋がらなかった。事件当時、某法律事務所の職員で今回の被告発人に含まれているキム某氏は、『事実と異なる報道がされたら責任を負わなければならない』とし、『そのような事実は全くない』と答えた。

チョン某 = 総裁秘書室のチョン・ウォンジュ(鄭元周)第2秘書室長。
日本国内でも報道された「カジノ賭博リスト」にも登場した最高幹部のひとり。

ユン某 = 当時の統一教会の世界宣教本部長、韓鶴子の側近でナンバー2の座にあったユン・ヨンホ(尹煐鎬)。2023年5月に突然の失脚(公には離任)


正義連帯、統一教会韓鶴子総裁 拘束要求デモ

23日、加平の天正宮前...「司法府ロビーのための15億ウォン提供」

キム・サンミン事務総長など市民団体"正義連帯"のメンバーが23日、「世界平和統一家庭連合(統一教会) 韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁の拘束」を求める記者会見を行った。

京畿道加平雪岳面に位置する天正宮前で開かれた今回の集会は、22日にソウル北部地検に韓総裁など統一教会の有力者を刑事告発した後に行われたもので、キム総長は「韓総裁が三男の文顕進(ムン・ヒョンジン)UCIグループ会長との訴訟を有利に導くために、特定の法務法人を通じて法曹界および捜査機関にロビーを行った状況を確認した」と主張。

続けて、「韓総裁の他に統一教会の様々な人物が介入しただけに、これに対する明白な捜査を要請する」として、「ロビー名簿に挙げられた法曹界の人物もまた公捜処(高位公職者犯罪捜査処)に告発する」と明らかにした。


誰が情報提供したのか? 大魚を捕えた正義連帯

【統一教会不正腐敗追放監視委員会】 チェ・ジョングン氏のコメント

2023年6月13日に終結した事件の公訴時効を目前にした時点で情報提供があったため、情報提供者が誰であるかは不明だが、この事件は2018年パク・ジンヨン弁護士が解任された際に背任横領で告発したもので、独生女(韓鶴子)まで法的処罰を受ける可能性がある統一教会の命運がかかった深刻な内容である。

告発状の全文が公開されたわけではないが、記事によると告発者のキム・サンミン正義連帯事務総長は、背任横領よりも判検事(判事と検事)や捜査機関に対する贈賄罪に焦点を当てている。

贈賄罪は重大な犯罪行為であり、贈賄の金額が5000万ウォン以上~1億ウォン未満の場合は特定経済犯罪加重処罰法により7年以上の懲役、1億ウォン以上の場合は最高で無期懲役まで可能であり、公訴時効は7年である。

この事件について情報提供者が誰であるかは分からないが、統一教会の権力中枢から提供されたと推測される。市民団体である正義連帯のキム・サンミン事務総長が告発した事件であり、この事件は検察でも簡単に違えることができなくなった。

今後、この告発事件に関係したとされる韓鶴子総裁、チョン・ウォンジュ秘書室長、ユン・ヨンホ本部長(前 世界宣教本部長)、キム・ソクビョン孝情グローバル統一財団理事長、そしてパク・ジンヨン弁護士は背任横領と共にともに贈賄に対する調査を受けることになるだろう。
検察による捜査の結果、この事件が贈賄罪に当たるなら、贈賄を指示した韓鶴子総裁まで法的な処罰を受けるしかないことになりそうだ。


🔻 告発の元となった事件に関する別記事はこちら 🔻

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?