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萎凋釜炒り茶にはなれませんでした。

福井県越前市味真野の万葉の里 旧谷口家住宅前の茶畑で、今年の5月19日に初めてのお茶摘みをしてきました。

味真野茶は、室町時代からお茶の栽培がされていましたが昭和初期以降 後継者不足のためお茶の栽培は衰退していました。2011年に味真野茶保存会が設立して、今は保存会が茶畑を管理しています。 


お茶摘みは、楽しかったです。お茶の葉の爽やかな香りの中で、人差し指と親指を使って茶の葉をプチプチと気持ちよく摘んでいきます。

柔らかな一芯ニ葉を探して丁寧に摘みました。自分の摘んだ茶の葉を持ち帰れると思っていたのですが、参加者の摘んだ茶の葉を一度集めて混ぜその中から1人分を配るという感じだったので、硬い茶の葉や茎も混ざっていたのが少し残念でした。


当日は、お茶摘みの後に、簡易ホイロでのお茶揉み体験と、日本茶インストラクターによる美味しいお茶の淹れ方講座がありました。

知り合いの日本茶インストラクターの方も数名いて、「茶の葉は一晩萎凋させて、フライパンで殺青するといいわよ。」と、お茶作りのアドバイスをもらいました。


摘んだ茶の葉を持ち帰り、初めてのお茶作りにチャレンジしました。
目指したのは、萎凋させて花のような香りを引き出し、フライパンで殺青させる萎凋釜炒り茶です。

萎凋とは、軽く酸化させて烏龍茶のような花香を持たせる、軽発酵させる方法です。

殺青とは、熱によって酸化を止める工程で、日本の緑茶は蒸して熱を加えて酸化を止める方法が一般的ですが、中国の緑茶のように釜で炒って酸化を止める方法もあります。

まず、茶の葉を竹籠に広げて涼しい場所で一晩萎凋させました。
一晩萎凋させた茶の葉からは、爽やかで華やかな花香がしていました。萎凋は上手くいきました。

一晩萎凋させた茶の葉です。


この茶の葉を、フライパンで殺青してから、ホットプレートで水分を飛ばしながら揉んでいくのですが、この工程が難しかったです。

殺青で少し茶の葉を焦がしてしまったのと、はじめの揉みが甘くて全然ヨレてくれず。後半の茶の葉が乾燥してから無理矢理強く揉んだので茶の葉が砕けてしまいました。

出来上がった茶葉は、番茶のようなモッサリとした外観になってしまいました。

どんな味がするのか淹れてみたのですが、萎凋香は完全に飛んでしまっていて、焦げ臭い焼き芋のようなモッタリした香りと微かな釜香と甘味があるお茶でした。

萎凋釜炒り茶には程遠い、失敗です。

お茶作りは思っていた以上に難しい作業でした。

すぐに、知り合いのお茶屋の方にお茶作りの結果の報告と、改善方法を尋ねに行きました。
いろいろアドバイスを貰ったので、来年こそは美味しいお茶を作りたいです。


また新しい一年に一度のイベントが増えたので、楽しんでいきたいです。

出来上がったお茶です。



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