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家づくりにおける土地探し

家づくりでぶつかる問題の一つに土地探しがある。
家を建てる土地がない場合は、建物を建てる住宅会社だけでなく、土地も探さなければいけない。
また、マンションや分譲住宅を探す際も土地に密着した建物である物件を探すことになる。
生涯の家づくりだけでなく、賃貸の物件を探す際も「物件を探す」という行為の構造は一緒である。
この土地探し、物件探しの構造について考えてみた。

100点の土地・物件は見つからない
一生に一度の家づくりのための土地探し・物件探し。
そして、そこには何年も。いや何十年も。いや数十年住むことになる。
隣人は良い人が良いし、買い物も便利で、周囲の環境も良ければ良い。
また、広くて、日当たりもよく、風通しも良い方が良い。
そして、子供の学区には地域で評判の学校があり、実家にもほどほどの距離。
なおかつ、少し相場よりも安値で買いたい。
タイトルの通り、ご想像の通りであるが、そんな物件は買うことはできない。

土地や不動産物件は、唯一無二のものであり、誰もがある程度の市場的価値(広さ・立地・環境等)を識別することができる。
そして、それを購入し、販売することを専門の仕事とするプロの不動産会社が地域にいくつもあり、ノルマを背負った仕入れ担当・営業担当が何人も一生懸命土地や物件を探している。
彼らが、探している不動産カテゴリーは土地や賃貸住宅、駐車場等、様々であるが、市場相場より安くて価値のある土地・不動産物件を探していることは同じである。
そのような安くて価値のある物件を仕入られれば、建物を建てたり、壊したり、有効活用したりして、市場価値を高めて、運用したり、販売したりして収益を得る。
それを毎日、日常茶飯事にやっている。
まさにプロである。
そのようなプロの人達にたいして、先んじて良くて安い土地を買える可能性は限りなく少ない。
もし、購入できればラッキー、交通事故のようなものである。
論理的に考えると、100点満点の土地や物件を買うということはまず諦めておくべきだと思う。

世の中に1つしかない土地
100点満点の土地・物件は買えないとしても、なるべく点数が高い土地は買いたい。
それは、きちんと準備し、考えておけば、点数の高い土地・物件は買える。
その答えは、自分にとってどんな物件が点数が高いのか、満足度の高いのかをきちんと把握しておくことである。
なぜなら、どんな物件も不動産は、ひとつしかないからである。
物件探しは、恋人探しに似ているのではないだろうか。
どんな人も、同じ人はいない。
外見や性格、話し方、好み。
そして、それぞれ自分自身と相手の相性もあり、お互い好みもあるだろう。
背が高い人が良い人もいれば、背が低い人が良い人もいる。
歳上が良い人もいれば、年下が良い人もいる。
物件探しも一緒なのです。

同じ土地でも人によって、優先順位によって点数は異なる
世の中にひとつしかない不動産物件。
それは見る人の考え方や見方によって、80点になるし、30点にもなるのである。
電車通勤の人にとっては、駅までの距離はとても重要なポイントになるが、車通勤の人にとっては重要ポイントにはならない。
子育て世代にとっては、学区の小学校は気になるところであるが、小学生以下の子供がいなければ、小学校の学区などなんの影響もない。
このように土地を探している方の好みや考え方は、不動産のプロが売りやすい、収益化しやすいという見方と似ている部分もあるが、違う部分もあるのである。
ここを明確にし、土地や物件を探している方が何を重視しているのかをよくよく分析してみる必要がある。
そうすることによって、あなたにとっての良い土地・良い物件というのが見えてくるのです。

一般的には以下のような感じでしょうか。
・土地の大きさ
・周辺環境
・交通利便性
・学区
・価格(予算)

住宅会社や不動産会社にいけば、「どんな物件をお探しですか?」と上記のような項目のアンケートを取られるので、よくよく考えてみるとイメージが出てくるのではないだろうか。
もちろん対面した住宅会社や不動産会社は、家づくりをされる方達の考えを聞きながら、予算を上げたり、土地の大きさを小さくしたり、少し交通利便性が劣る郊外を案内したり、自社が有利になるように各パラメーターに対して提案をしてきます。
それもひとつのアドバイスと受け取りながら、何十年、数十年住む場所について、関係者でよくよく話し合ってみることはお勧めです。

少し書ききれなかった部分もあるので、次回も土地探し、物件探しについて書いてみたいと思います。


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