かこつけコミュニケーション
コロナにかこつけ、いろんな人に電話をしています。いきなり電話をしても大丈夫。こんなときは自然と会話もはずみます。親しい友人などには、開口一番「おい、生きてる?」などと。すると向こうも「生きてるよ!」と応えたりします。久しぶりに懐かしい声を聞けるのは、楽しくもあり嬉しくもあるものです。
日本人は何かにかこつけてコミュニケーションをとるのが得意です。たとえば桜の花にかこつけて花見と称して酒を飲むように。雪見酒や月見酒だって、けっきょくは風流にかこつけて酒を酌み交わすのですね。
わたしが以前コンサルをしていたクリーニング会社では、工場の隅に大きなドラム缶が置いてありました。そこでは、従業員が頑張って仕上げ点数の記録が達成されるたびに、ドラム缶の出番なのです。そう、みんなでワイワイガヤガヤしながら、肉や野菜を買ってきて焼肉パーティ!成績向上にかこつけてドラム缶を囲んでの楽しいコミュニケーションです。
よくコミュニケーションをとる時間がないという人がいます。でも、なにかにかこつければチャンスはたくさん見つかりますよ。わたしはコロナが一段落した後にかこつけて、すでに五本くらいの飲み会を予定しています。もちろん今現在ではまだ日取りを決めることはできないけれど。。。また、わたしに「能」の深さおもしろさを手ほどきしてくれた先輩には、コロナ明け祝いにぜひ能楽堂へご一緒しましょうと約束しています。
かこつけるとは、関係づけるとか、結びつけるという意味です。なにかに関係づけて人と心を通わせる。それをわたしは「かこつけコミュニケーション」と呼んでいます。
わたしはこの夏(2020年)70歳になります。それにかこつけて心に決めていることがあります。70以降「減らす日々」を送る、ということ。今までため込んできた自分に不要なものをどんどん減らす。たとえば古い本や写真、むだなつきあい、よぶんな体重、少し高めの尿酸値、などなど。
「かこつける」とはコミュニケーションを生み出すだけではありません。なにかを変えていく絶好のチャンスともなり得るのです。
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