希望の見つけ方(42):ものは考えよう
運命を変える口癖がある
それはね
今さら、ではなく
今から、と言ってみること
「今から始めてみようか」というように
今さらか、今からか…
たった一字の違いだけど
とても大きな違い
ある日、私の妹が浮かない顔をしていました。「膝の痛みが全然取れないのよね。いい病院を見つけて通っているんだけど」。それだけではありません。彼女の夫が数ヶ月前、脳梗塞で救急車で運ばれました。無事退院しましたが今は自宅療養中。膝の痛みとダンナの病気。彼女は介護の仕事をしていますが、その仕事も、やめたくなるほど大変だとか。
「もう、いい加減にして!」という苦労は誰でも経験します。私は妹に声をかけました。「でもダンナは幸い一命をとりとめたんだし、膝の病院だって、ようやくいい先生を見つけたんだろう?もう少し頑張ってみようよ」。災難はまず受け入れる。そして思いのスイッチを前向きに切替えるしかありません。ものは考えようです
映画を観ました。「90歳。何がめでたい」。作家の佐藤愛子がモデルです。映画の一シーン。自信とプライドを無くしたベテラン編集者(唐沢寿明)が作家(草笛光子)に聞きます。「私はいいおじいちゃんになれるのでしょうか?」と暗い面持ちで作家に聞きます。というのは、この編集者は仕事人間で、これまで家庭を顧みることはありませんでした。妻からは離婚届を突きつけられ、娘とは全然心が通っていません。
老作家が応えます。「いいおじいちゃんになんてもういい。わがままでオモロイじじいになればいいのよ」。人が次第に老いていくことについて、なにかそこに身も心も縮こまっていくようなイメージがあります。そんな必要は全く無い。堂々と年を取ろうではないか。誰に遠慮することない。言いたいこと言ってやろう。やりたいことをやってやろう。なぜか元気の湧く作品でした。
私は今年(2024年)74歳になりましたが、もう74か、と考えてしまうのか、あるいは、まだ74と考えるのでは180度見方が違ってきます。「もう」だと見えなかったものが、「まだ」だと見えてくるものがあります。そう、ものは考えようなのです。
英語にsilver liningという言葉があります。銀の裏地のことです。たとえば“Every cloud has a silver lining”というふうに使います。直訳すれば「どんな雲にも銀の裏地がある」ですが、曇っていてもその裏は明るく輝いている、という意味。どんな困難な状況でも、その気になれば必ず良い面を見つけることができます。
◎カイゼンひとくち英語
A good hearty laugh would help more than ten Valerian pills.
心から笑っちゃうのよ。10錠の薬よりずっと効くんだから。
(アンネ・フランクの言葉)
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