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協力隊になる前と後で、どうイメージが変わるのか?

前回に引き続き、令和3年度地域おこし協力隊に関するアンケート調査の結果から、色々いじっていきたいと思います。

元データはコチラ!

今回は、地域おこし協力隊になる前の期待度と実際の満足度のデータを見てみます。いわゆるポートフォリオ分析的なやつですね。まずは、χ²検定と残差分析結果です。

協力隊になる前の期待度ですが、地域での協力隊活動自体が魅力的に感じていて、さらに3年間の活動を通して自分の新たな人生が見えているのでは?という期待感がありそうですね!そのためにお金や住む場所の不満感は我慢する覚悟はあるよ、という感じです。

地域おこし協力隊になる前の期待度(χ²検定&残差分析)

では、なってみるとどうかというと、活動自体は実際に面白く、一部の地域の方にもよくしてもらえ、更にそれなりの家に住めるんですよね。一方で、活動はあまり評価されず、バックアップもあまりないので、活動終了後の生活がイメージできない、そんな状態になりがちです。

地域おこし協力隊になった後の満足度(χ²検定&残差分析)

これは僕自身も共感できる部分が沢山あって。活動自体はすごく魅力的なんです。活動とマッチする地域の人と仲良くできます。また、自治体職員さんも話を聞いてくれたり、応援してくれたりする人がいますね!

ただ、評価に関しては、協力隊は割とスペシャリストが多い反面、市役所の職員さんはジェネラリストが多い傾向にあるので、専門的な活動を評価してをもらうのが難しい印象があります。

ただし、ポートフォリオ分析をしてみると、基本的に地域おこし協力隊員はみんなそれなりに満足しています。どちらでもないを0、上限1、下限1に正規化し、「横軸:期待値」「縦軸:満足度」で配置してみると、満足度は正の値です。その中で、しいて言うなら…という感じなんです。ここでも、地域の方と楽しく活動する、はバッチリですね!

期待度と満足度のマップ

それでは、最後にコレスポンデンス分析を見てみます。あくまで協力隊は全体的に活動に満足しているという前提で見ていただきたいです。まず、図を見ると、縦軸が満足度、横軸が期待度になってそうですね。


期待と満足度がマッチする領域(左上)は、地域の方と一緒に活動をするという、協力隊の一番大切で魅力的な部分ですね。僕自身も、この点は非常に満足していますし、色んな方に感謝してもしきれないですね!

期待はずれだったのは(左下)、3年間活動をしたら自分の生活が何か見えているハズだったのに、実際は全然そんなことなかったと言うコト。期待していなかったのに、それ以上に不満なのは(右下)、活動に対する評価とバックアップですね。

これらの期待度と満足度の結果から感じることとして。
地域の人(市職員さん含む)にもそれぞれの仕事・生活があって、それに+αしてまで、外から来た良く分からない人のバックアップまではできなくて。だから、応援はするけど協力は負担にならない範囲で。そんな距離感ではないかなぁーと思います。

なので、地域の人と一緒に!みたいなのを期待して実際に協力隊になった時に、予想以上に孤軍奮闘を強いられる現状があるのでは?と感じました。前の投稿で、起業を考えている人が定住に繋がりやすいとあったように、他人に期待も依存もせず、自分の仕事は自分で作る、くらいの意気込みとエネルギーが大事なのかも知れませんね。

もちろん、自分の活動に参加してくださる地域の方もいらっしゃいますし、そういう活動はとても楽しいです!ですが、仮に「参加者→当日のボランティアスタッフ→運営側→人生の伴走者」といった関わり方の段階があったときに、9割以上は参加者とボランティアスタッフの領域になるんじゃないかな?と思います。

協力隊になる時に期待しているのは、一緒に活動を回して自分の人生の一部に取り込んでくれる、そんなビックリするほど高い水準ではないでしょうか?そんな人に出会えるのは、協力隊の中でも非常にまれなんじゃないかな?と、日々の活動の中で感じています。

僕もまだまだ任期中ですし、10か月後に迫った卒業の後の暮らしをしっかりイメージできてもいません。不安だらけですし、分からないことだらけですが、自分のありたい暮らしに向かってもがいて、走っています。ぜひ、みなさんもモヤモヤし続ける良い人生を、自分から掴みにいきましょー!(笑)

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