怒濤の入試漢字【書き取り1734問】(151~200)

1 怒濤の入試漢字151~200

151 配送業者がコンセツ丁寧に商品を梱包してくれた。
152 彼の発明は常識をクツガエすものだった。
153 彼女は過度のケッペキ症だ。
154 彼はボウバクとした意見を述べるばかりだった。
155 理科の実験でカエルのカイボウを行う。
156 反省の見られない友人の態度にフンガイした。
157 いかなる社会も中心とシュウエンから成る。
158 親友の死をアイセキする。
159 コンピュータで完全にトウギョされたシステム。
160 ノーベル文学賞の受賞作がこのたびホンヤクされた。
161 病後のケイカを観察する。
162 ミロのヴィーナスはチョウコクの傑作だ。
163 カイソウ場面の多い小説は読みにくい。
164 コウバイ意欲をかき立てるCM。
165 その国はハイタ性の強い文化的特色を持っている。
166 店の経営がなかなかキドウに乗らない。
167 明治時代の監獄シセツを見学する。
168 幾多のショウヘキを乗り越えて夢を叶える。
169 大統領は隣国の元首の死にアイトウの意を表した。
170 数学の力を伸ばすには計算力が大ゼンテイだ。
171 シェイクスピアのギキョクを上演する。
172 色々なセンタク肢からベストなものを選ぶ。
173 その大学教授は後進にその地位をユズった。
174 監督は審判の判定に猛烈にコウギした。
175 家族のケンコウを祈願する。
176 彼とはを一にしてこれまで一緒にやってきた。
177 私にはあれこれとモウソウしてしまう癖がある。
178 人民は高いソゼイに苦しんでいる。
179 彼のチョウハツ的な物言いは教師を激怒させた。
180 石油シゲンは早晩枯渇してしまうだろう。
181 厳しいカイリツで知られる宗派。
182 徹底的に写実的なビョウシャにこだわった絵画。
183 友人の借金の一部をフタンする。
184 ガンジョウなボディーを持つ車を購入する。
185 そのテレビドラマの真犯人はイガイな人物だった。
186 中世の日本にはすでにカヘイ経済が浸透していた。
187 日本語はギオン語が多い言語である。
188 株主は経営者の責任を徹底的にツイキュウした。
189 彼は椅子に座るときのシセイがよくない。
190 絵の中の女はミワク的なまなざしをしていた。
191 運動会の選手センセイの大役を任される。
192 独居老人をアザムく卑劣な犯罪。
193 丁寧なジョジュツが光るノンフィクション作品。
194 ユウカンな人物として知られた歴史上の偉人。
195 大学教授の話に大変カンメイを受けた。
196 キソクでがんじがらめの学校生活は息苦しい。
197 新たにフニンされた先生がクラス担任になった。
198 総理は構造カイカクを断行していった。
199 彼の新たな学説は学界で多くのシンポウ者を集めた。
200 理性と感情がソウコクする。

2 補足解説

2-1 軌を一にする

何と読むでしょう?

① きをひとつにする
② きをいちにする
③ きをいつにする

答えは、

③の「きをいつにする」でした!

「軌」は〈車輪の通った跡=わだち〉を意味する言葉で、それを一つにするということで〈立場や考え方などを同じくする〉という意味になります。現在ではあまり使わないけれど、〈(法律や制度を統一することで)天下が統一される〉という意味もあります。

2-2 戯曲ってなに?

「戯曲」というのは、〈演劇の台本〉や〈台本の形式で書いた文学作品〉のことです。台本なので、基本的にはセリフとト書き(演出や演技や照明などについての指示書き)から成ります。頭の中で好きな役者さんを設定(キャスティング)して脳内で映像化しながら読み進めていくととても面白いのです。映画やドラマなどのお芝居が好きな人は是非読んでみるといいよ。
 ということで、オススメ戯曲を紹介。

① エドモン・ロスタン『シラノ・ド・ベルジュラック』

 フランス戯曲の傑作中の傑作。17世紀に実在した剣豪の詩人が主人公。強い正義感をもつ男の中の男シラノ・ド・ベルジュラックだ。ただ、生まれつきの醜い鼻が彼の悩みの種。そんなシラノが従妹のロクサーヌに恋をするのだが……続きをぜひ読んでみてね。光文社から新訳も出ているのでとても読みやすくなっています。

② アントン・チェーホフ『かもめ』

 ロシアの文豪チェーホフの四大戯曲の第一作とされるのが『かもめ』(そのほか『三人姉妹』『桜の園』『ワーニャ伯父さん』)。とにかく登場人物が多く、あらすじなんて土井の筆力ではまとめようもない! でも、なんだか悲しい、なんだか可笑しい、そしてなんだか深い! よくわからないけれど、「すごいものを読んだぞ」という読後感。ぜひぜひ、皆さんも味わって「すごいもの見た!」と友達にも伝えよう。

③ 安部公房『友達・棒になった男』
 日本の戯曲からはこれを紹介。そう、安部公房(あべ・こうぼう)です。新潮文庫から出ている『友達・棒になった男』は「友達」「棒になった男」「榎本武揚」の3篇の戯曲集。私は個人的に「棒になった男」を推します。ある日男は「棒」になる。比喩じゃなく、本当に一本の棒になる。ただそれだけ、といってしまっては身も蓋もないですが、本当に「ただそれだけ」なのですから仕方ありません。デパートの屋上から誤って転落した男。しかしなぜか棒になって落ちていく。その棒を先生と二人の学生が拾い上げる……。安部公房の作品に「意味」など求めてはいけません。ただそこに「なにかがある」「なにもないけれど、なにかがある」感覚。異常・不条理・理不尽といったありきたりの形容詞のどれにも当てはまるようで当てはまらない。こんなもの大学入試で出題したらヤバイ(絶対出ない)。文学の持つちょっと怖い部分を垣間見たい人はぜひ読んでみよう。

2-3 追及・追求・追究

 さて、漢字のお話に戻ります。これはよく聞かれます。しっかり覚えてね。

追及=責めたり問い質したりすることによって相手を追い詰める。「責任を追及する」「検事が犯人を追及する」

追求=目的のものを手に入れようとして追い求めること。「利潤を追求する」「理想を追求する」

追究=物事を深く調べて、その真実を明らかにしようとすること。「真理を追究する」「物事の本質を追究する」「数学の未解決問題を追究する」

例文とともに覚えるとイメージがつかみやすかもね。出題されたら差のつく問題だし、頑張ろう。あと、小論文などでよく書き間違えたまま書いている人を見かけるので、覚えておかないと恥をかくよ~。

では、今回の解答は↓からどうぞ。


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