アニメ『Helck』第一話を観て
Helckのアニメ化が告知されたとき、以下の記事を書いた。
その記事には「こんなアニメになると良いな」という願望がツラツラと書かれている。
先日、第一話がAmazonプライムに公開され、やっと観ることができた。
まずは自分の願望が叶ったのかを確認し、さらにアニメを観て思ったことをいくつか書いておこう。
※なお、原作既読向けの書き方なので、ネタバレが嫌な人はブラウザバック推奨です。
願望① 2クールで最後までやってほしい
原作ファンの多くがそう思っていただろう。そしてなんと、本当に2クールで制作されていた。アニメ1話で消化した内容量を考えると、きっと最後までやることになると思う。とても、とても嬉しい。
正直なところ、一般的な知名度は高くない作品で2クールというのはリスクのある決断だったのではないだろうか。その背景には作品のポテンシャルへの期待があるものと信じたい。
願望② 独特のギャグをうまくアニメに昇華してほしい
七尾ナナキ先生のギャグというのはちょっとシュール寄りで、コマ割りや間でジワジワとくるようなものも多い。アニメでそれを表現できるだろうか。しっかり昇華してもらえるだろうか。とても不安に思っている。
第一話を観て思ったのは、そもそも省略されているギャグも多いということだ。少し残念ではあるが、ある程度はテンポ感を出さなければ完結まで描き切れないだろうし、とても賢明な判断ともいえる。
それでも、ここからドルーシも出てくるし、ワープ後の島はシュールギャグの宝庫となっている。そのあたりが映像やテンポとして面白くなるか、演出の腕の見せ所かなと思っている。
3話あたりでその成否がクッキリ見えてくるだろう。上手く行ってほしい。
願望③ ヴァミリオの声優
Helckにはヒットするだけのポテンシャルがあると考えており、その最大の要因はヴァミリオの魅力だと思っている。
なので、ヴァミリオの作画が良いか、声優は合っているかは相当に重要なポイントだった。結果、第一話からは「ヴァミリオは意地でも可愛く描くぞ」という気迫が伝わってきたし、声優もぴったりだった。とても嬉しい。
ということで、アニメ化決定の報があった時点で気にしていたことは概ねクリアされていそうだ。
他、アニメを観て思ったこと
少し示唆しすぎかも?
OPやEDをみると、ヘルクがシリアスな顔をしていることが多い。
「ヘルクには辛い過去があり、奥底では何かを抱えているのだ」ということをモリモリに示唆していることは少し気になってしまった。(気にしすぎだろうか?)
連載当時は、「ずっとニコニコしていて何を考えているかわからない」という感覚を存分に味わうことができ、ヴァミリオのもどかしさにシンクロできたのだが。
欲を言えば、本当に贅沢な話ではあるが、しばらくはOPの雰囲気もニコニコしたヘルクの感じに合わせても良かったかもしれない。
若干、動きが不足?
OPがかなり動きに乏しいものになっていた。また、「ふっけえ」の場面では観客席をヒキの映像で移しているのだが、これはカメラが移動しているものの完全に静止画だった。多少カクカクでも動いている感じが欲しかったなぁ。
となると、作画の進捗に苦しさがあるのかもしれない。タノム、持ちこたえてくれぇ。
炎のアニメーションが良い
ヴァミリオの炎は漫画っぽくもあるCGという感じで、いい質感だった。
原作でもヴァミリオの炎はいい感じに描かれていたと思うが、戦闘場面ではたまに「今どうなっているのかな?」というのが汲み取りづらいことがあった。
ここはアニメの利点ということで、戦闘シーンに期待できそうな気もする。(しかし作画の進捗を心配してもいる)
そんなわけで、基本的にはアニメ化と聞いて抱いていた願望はかなり叶えられており、幸せな状況にあるといっていいだろう。
2話以降でシュールギャグの扱いや作画の安定について安心できれば最高である。