【雑記】Kurzgesagt : The Most Dangerous Weapon Is Not Nuclear

Kurzgesagtの「最もリスキーな兵器は核じゃないぜ」という動画について、えんどうさんの字幕が反映された。

概要

バイオテクノロジーの進歩が目覚ましく、人類の可能性を広げている。新規のウイルスに対する迅速なワクチンの開発、気候変動に適応した農作物の改良…

一方で、バイオテクノロジーの成果は素人でも利用できる体制となっており、リスクあるものを取り寄せた人間がいてもトレースされなかったりする。

つまり、個人レベルで新規のウイルスを作り、世界にバラまくことについて、技術的・手続き的なハードルが低くなってしまっているのだ。だから、予防的な対策をとったり、次なるパンデミックをスムーズに検出し抑え込む手立てを開発しよう。

雑感

まずはバイオテクノロジーの近年の進歩が見事に描写されていたのがとても良かった。

1990年に始まったヒトゲノムプロジェクトでは、人間の全塩基配列が解読された。作業は世界中で分担して行われ、13年と30億ドルを要するプロジェクトだった。

それが現在では1000ドルで出来るというのだ。塩基配列を読むための技術にどんどんイノベーションが起きていったのだろう。ソースドキュメントをみると、1塩基を読み取るのにかかるコストが時系列で低下していくグラフがあり、鮮烈だった。

今回の動画のsourcesより

1塩基を読み取るのにかかるコストは、1990年だと20ドル程度だったのが、2015年ごろからだいたい0.000002ドル程度になっている。

人間の染色体の延期数は32億文字らしい。掛け算すると6400ドルとなった。動画内では1000ドルだったので、2017年から2023年の間にまたイノベーションがあったのだろうか。それとも、対数目盛のグラフを目視で読み取ったことでのブレだろうか。

まあいずれにせよ、どえらい進歩である。

こんなお手軽なのであれば、大量の人間について全塩基配列と様々な特性を調査してビッグデータ化して解析すれば、色々わかってしまうのだろう。

動画の主題も重要だが、それ以上に近年のバイオテクノロジーの飛躍的進歩がとてもわかりやすく描写されたことがとても印象的な回だった。