続・YouTubeの英語動画に字幕をつけていた
以前にこんな記事を書いた。
「kurzgesagtという科学系のチャンネルがお気に入りで、その英語動画に字幕を付けていたんだけど、モチベが落ちることもあったし、そもそもユーザーが字幕をつける機能も終わるのね」という、とりとめもない記事だ。
予告通り、9月28日にユーザーによる字幕投稿の機能が終了し、その後どうなるかを見守っていた。
9月29日に投稿された動画では、すでに字幕をつけることができなくなっていた。まあこれは当然だ。ただ、ユーザー字幕機能の終了にともなう対応について、kurzgesagt運営から何もコメントがないのが気になった。
数日して、気づくと12の言語で字幕がついていた。この状況で字幕がつくということは、kurzgesagt運営の作業によるものだろう。何かしら、字幕対策に動いているようだ。
そして、本日投稿された動画では、投稿時点で32の言語の字幕がついていた。日本語もあった。びっくりした。
ただ、字幕のクオリティは高くはない。ただの機械翻訳よりはダンゼンいいし、内容はしっかりわかるのだが、どうも日本語母語者の書いた字幕には見えない。しかも、文頭が読点で始まったり、区切りがおかしかったりという要素もある。これ、やっぱり機械翻訳なのだろうか。(なお現在は自分が投稿した字幕に置き換わっている。)
現状を解釈してみると
kurzgesagt運営は、字幕に対してどのようなスタンスなのだろうか。
動画の再生数というのは、チャンネルにとって死活問題だろう。多くの視聴者にリーチする機会を確保する意味で、多言語の字幕は確保するメリットはあるはずだ。
しかしkurzgesagt運営はユーザーに字幕協力を依頼することにあまり積極的でないように見える。もともとクオリティが不明なユーザー投稿字幕に複雑な思いがあるのだろう。字幕のクオリティもコントロール下におくか、さもなければ字幕なしのほうがいいと考えているのではないだろうか。
だから、字幕投稿をスルーしたり、kurzgesagt運営が何らかの手段で作成した字幕で反応を伺ったりしながら実験をしているのかもしれないなと思っている。
KurzgesagtのFAQに変化が
kurzgesagtにはホームページがあり、そのFAQに以下のようなものがある。
これは、kurzgesagtの動画を吹き替えたり、自国言語の字幕をつけて自分のチャンネルから投稿していいですか?というような質問を想定しているのだろう。しかし、この回答からは、「kurzgesagt運営として、多言語でやっていくつもりはあるが、そこでもクオリティを保ちたい」という意思が伝わってくる。(ドイツ語とスペイン語のチャンネルはすでに開設されている)。
加えて、この記事を書きながら気づいたことがある。kurzgesagtのディスコードに入ってみたところ、このFAQの画像が貼られていた。
現在サイト上で参照できるFAQとは違い、この画像では文章の最後に「字幕作成への協力に関心があるなら大歓迎」というような記述があるのだ。
つまり、この画像は古いFAQのものであり、最近になって、最後の記述が消されたということになる。kurzgesagtは字幕協力者を一通り確保し終えたらしい。
どうやらkurzgesagtの字幕問題については、最低限の日本語は先方がつけてくれそうだし、今後改善の可能性もあるだろうと、ポジティブに考えてよさそうである。(協力を取り付けた結果が今回の字幕だとしたら、少々物足りないというのが正直な感想ではあるが)
2022/9/26追記
本記事で取り上げた動きは、字幕についてではなく多言語展開についての動きだったようだ。