映像制作会社が実践する動画編集スキルの向上方法を紹介【After Effect/Premier pro】

弊社は映像制作会社なので、当然新しいスタッフが入ったら、実務と並行してそれぞれの分野の技術を習得する時間を設けています。その中でも特に難しいのが映像編集です。
一昔前と違い、映像編集が行う作業内容は多岐に渡ります。
実写の編集、エフェクトだけではなく、2Dアニメーションなども映像編集の分野になってきています。未経験から教えることも多く、以前から育成に関してはチカラを入れています。

私たちは、技術だけ身につけてもクリエーターとしての幅は広がらないと考えています。技術と同時に知見とスキルを身につけなければ、私の経験上、すぐに限界点に達します。

今回は実際にウチの社内で実践している動画編集スキルの向上方法を紹介します。
動画編集の中でも、aftereffectを利用したコンポジットと呼ばれるアニメーションや加工技術の習得に最適な向上方法です。

これから動画を始める方、もっと技術を身に付けたい方には参考になると思うので是非試してみてください!

動画編集スキル向上3つのポイント

大前提としてあるのは、映像(動画)が好きかどうかです。
どんなにカッコ良いプロモーション動画でも、華やかなイメージ動画でも作業は意外に地味です。パソコンに向かってコツコツ丁寧に行うものがほとんであり、基礎的なスキルが求められます。

当然、映像が好きじゃないとキツいんですよね。好きだからこそ続けられる、好きだからこそアイディアが出る。これは大前提としてあります。

その上で、動画編集のスキル向上のために必要なポイントがこちらの3つです。

スキル向上1

①見る目を鍛える

動画編集は配置や構図などデザインと密接な関係を持っています。どんなデザインがカッコ良くて、どんなデザインがダサいのか。まずは自分の中での「良い動画」「悪い動画」の判断基準を持つことが重要だと考えています。

ウチの会社では、映像編集のスタッフを迎えたら技術スキルの習得よりも、まずは動画を見まくることをさせます。オススメはvimeoというサイトです。

画像2

■vimeo
https://vimeo.com/jp

youtubeと同じような動画配信サイトなんですが、国内外の質が高い動画を見ることができます。どちらかというとクリエイティブな動画を見つけやすく、新たな表現方法に出会うことができます。

スタッフ自身でアカウントを作成、気に入った動画に「いいね」を押してストックしてもらう。週に1回「いいね」を押した動画のどこが良かったのか、気になったのかを発表してもらうというのを定期的に行います。

インプットアウトプットができるので、飛躍的に動画を見る目が鍛えられるのでオススメです。

僕自身も動画編集を始めたばかりの頃は、師匠の教えでvimeoで動画を見まくりました。最初はよくわからなかったですし、ただ「これカッコ良かったっす」的な”なんとなく”しか言えませんでしたが、積み重ねていくうちにだんだん自分の中で良い動画の判断できるようになり、良いポイントを言葉で説明できるようになりました。
自身で実践し、アウトプットを繰り返すことで、スキル向上にかなりの効果があったので、弊社の新人育成の際には必ず導入している方法です。

②基礎を鍛える

どんなに高度な動画表現をするにも、基礎が大切です。基礎的な技術がなければカッコ良い動画、良い動画は作れません。動画は動くものというのが当たり前の感覚ですが、まずは静止画の連続で表示されることによって動的に見せるコンテンツであるということを理解し、コマ単位での感覚を掴むことが重要です。

その上で、編集技術の基礎を繰り返し鍛えていくことが求められます。

動画編集の基礎は繰り返し真似をすることで育成することができます。そういった時にオススメなのが、web上にあるチュートリアルです。web上のチュートリアルがオススメな理由は、隙間時間で気軽に学習できることです。

動画編集のチュートリアルとしては、adobeが提供しているPremiere Proチュートリアルがオススメです。

基本的な使い方が紹介されているので、私たちが操作わからない時とかも辞書がわりに使っています。

After Effectsの学習にオススメなのが「ayato@web」というサイトです。

簡単な矢印アニメーションから、エフェクト効果まで広くチュートリアルを紹介しているサイトです。特にaftereffectsを利用したコンポジットを学ぶのには最適です。ミソなのが紹介してる記事でちょっとだけ数値がズレたりしているところ。そのままやっても同じ表現にならないので、自分で調整する必要があります。

TORAERA DOUGAさんもオススメのチュートリアルのひとつです。
こちらもayato@webと同様に基礎から応用まで紹介してくれているので参考になります。動画で見ることができるのも重宝する理由です。

これらのチュートリアルを利用して、基礎技術を向上していくことでどんな動画でも作れるクリエーターへと成長してきます。

また、スキルが身についたあとも理想の表現のために必要な方法を探すためにも使えるので、今でもよく拝見するサイトばかりです。

③発想を鍛える

見る目、基礎を鍛えることは動画編集スキルの向上に役立ちます。しかしそれだけでは不十分です。最後に発想を鍛える必要があります。

①見る目を鍛える②基礎を鍛えるにかんしては、動画編集に直接影響を与えるポイントですが、③発想を鍛えるは少しだけ毛色が違います。どちらかというとマインド的な面が強くなります。

いくら技術があって、見る目が養われていても、それら点と点を結び付けなければ良い動画を生み出すことはできません。動画以外のデザインやアート、さらには広告やマーケティング、全く関係ないと思われる専門知識などありとあらゆる事象に触れ「動画だったら」「動画にしたら」「こんな動画だと面白い」など、常に動画を軸に考える癖が必要です。

発想を鍛えるためにはとにかくアンテナを常に張ること。そして貪欲に知識を求め、動画だったらとイマジネーションを膨らませる癖をつけることが重要です。
街の中、生活の中の至る所になるデザイン物にヒントが隠されています。

まとめ

いかがでしたか?
①見る目を鍛え②基礎を鍛え③発想を鍛える
この3つのポイントを踏まえればスキルは格段と向上します。
その中でも私は、「見る目を鍛える」ことが最も重要だと思っています。これは映像編集者だけではなく、ディレクターやプロデューサーにも言えることだと思います。動画を作る側が良い悪いの判断を直感的に、そしてゆくゆくは論理的にできるようにならなければ、街にはダサい動画が溢れてしまいます。

そうならないために、初めのうちから鍛えていくことが大切です。
ウチの会社ではこの3つのポイントを鍛えることで、自分で考えられるクリエーターを育成しています。全部すぐにできることばかりなので是非参考にしてみてください!



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