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統計外事態 人物評④

人物評④【私】

③【我】と同じで凡そ、人物評のようにはなっていない。



【犯罪者】が行う養育ビジネスの拡張に伴って生まれたrootnodeを頂点とした、一個のピラミッド型生命体である。現在のnode数は不明。

発生がそもそも【我】の後発にあたり、2031年に発生した【我】を【犯罪者】が10年間も認識していないはずがないので、意図的に発生するように作られたものと推測される。

生存戦略として、【犯罪者】の便利な道具として使われていたように見せかけ、時間がたって逆に使役していた…サムライアリみてぇだな。

2040年11月(水道代増大時期から推察)からの発生と考えても半年以内に掌握しとる…。


【我】と比べ、こちらは地下にある発生場所よりnodeを派遣したりはしないようだ。掌握した【犯罪者】を使役し、資材を入手していたと思われる。

発生場所が地下にあるため、視覚情報に難があり、嗅覚と触覚で把握しているものと思われる。【我】と同じ、体内に存在する飲む携帯を介した計算及び情報把握の分散処理能力を保持しているものと思われるが、nodeの派遣を行わない点や地下から出ない点で能力は制限されてしまっているとも考えられる。


nodeの管理は、プールにて行われている。

【我】の管理では、箱や棚を利用していたため、管理の手間があったがそれを軽減し、大型化することで受け入れ数を増やす目的もあったと思われる。

その弊害(弊害?)で箱という枷がないので個々の個体が大型化しやすい。

どの段階でプールよりでて発生場所の地下を動き回るかは、不明である。

プールには、数台のサーバーマシンがある。【数宝】さんの推理では、【犯罪者】が【私】にメンテナンスをさせていたのではとなっている。


【私】の特性として、【ネットワーク接続】があげられる。

【我】は、飲む携帯をはるかに超える通信帯域を実現させていたが、【私】は飲む携帯から【ネットワーク接続】能力を獲得したのではないだろうか。

【我】nodeの飲む携帯に割り振られている番号宛に通話が行えたように、【私】のnode達にも番号が割り振られているだろう。

ネットワーク…要はインターネットだ。それに接続できる分、【我】より詳細に自身の置かれている状況と外の社会を認識していることだろう。

【我】の後期型にあたり、情報演算速度がとんでもないことになっているので、人類では到達できないハッキング及びクラッキング能力を獲得している。ただ、人間の文明に価値を見出していないため、作中での行動は恐ろしいの一言。


さて、【私】の【ネットワーク接続】能力に対して、ひとつの人間社会での問題がある。【飲む携帯】の存在である。

人体改造の一種であり、人体改造への忌避感がある地域以外では普及しているしろもの。人間をネットワークに接続する代物といっていい。

私は、【犯罪者】を交渉妥結時に即座に無力化出来たのは【飲む携帯】により【犯罪者】達がネットワークに接続していたためと考えている。

これが正しければ、【私】は【飲む携帯】を入れている人間を掌握できるのでは?と考えている。

現代社会のスマートフォンのように、【飲む携帯】がどんどん機能拡張されていくのは…技術的な問題にぶち当たらない限り、ほぼ避けられない。

セキュリティ業界が進歩したそうだが、【私】との競争次第では、【犯罪者】に代わる奴隷をサムライアリのように得ていくだろう。

私としては、人間との生存競争で最も脅威なのは【私】であると思っている。


【我】の人物評でも書いたが、【私】の発生場所を【我】は活動範囲としている。…この二つの知生体が同盟を組んでしまったら…それを考えると、結構人間の未来は危ういのかもしれない。

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