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【借りパク必至】後輩に勧めて良かったプロジェクトマネジメント本3冊

本業ではプロジェクトマネージャーとして複数のプロジェクトの立ち上げ、マネジメントに携わっており、それに加えて後輩を支援していく立場になっています。基本はOJTで進めるのですが、なかなかOJTだけでは伝えきれないこともあり、本を読むことをよく勧めています。

後輩に勧めた本はいろいろとあるのですが、今回は借りパクされてしまった本を3冊、取り上げようと思います。どれも借りパクされてしまいましたので内容は後輩のお墨付きです。

1.切れ味のよいWBSの切り方を学ぶ「実務で役立つWBS入門」

だいたいプロジェクト管理をしようとしたら先輩から「WBSをつくりなさい」と指示されると思うのですが、だいたい大した指導もなく、「要素分解だ!」とかそういう話になりますよね。

いや、そういうことを教えて欲しいんじゃないんだけど、、と思いながらも要素分解してみたらダメ出しをされる、みたいな。

そんな人のためにまるまる1冊WBSについて語っている本があります。15年ほど前に出版された本ですが、不朽の名作です。金融システムエンジニアだった頃に後輩に勧めてそのまま借りパクされてしまいました。

・WBSには成果物分解型、プロセス分解型などの切り口とは
・単純に要素分解すればよいのか?要素を統合したり結合したりするには

といったコツを解説してくれて、腹落ちする内容になっています。これは今でも私のWBS作成時の原則になっていて、「プロジェクトの独自性を捉えた切り口で要素分解をする」「段取りや取りまとめなどの統合プロセスを必ず加える」という行動パターンにつながっています。

ちなみにその後輩はBIG4のコンサルタントとしてグローバルに活躍しているそうです。

2.プロジェクトマネジメントとはリスクマネジメントである「システムを「外注」するときに読む本」

事業会社と呼ばれるIT専業ではない企業では、IT開発はなかなか難しいプロジェクトになります。事業部門はITベンダー企業の担当者が言っていることがわからず、どこまで付き合えばよいのかという悩みがありますし、IT部門だとITによるビジネス価値を高めるというところまでは力が及ばず、作業としてIT開発をしてしまう傾向があります。これを語ると長いので割愛します!

この本はITプロジェクトをユーザー側企業から見たときのプロジェクトの要点を物語仕立てで書いてあり、どんどん読み進めながら知識が身についていきます。著者は「IT紛争解決請負人」として活躍するスペシャリストで、見えづらいけど後々トラブルが発生すると大きな問題に発展するようなこともきちんと言及されていて、転ばぬ先の杖として役立ちます。現職の前の部署で若手がはじめてのITプロジェクトに関わるということで貸しましたが、そのまま借りパクされてしまいました。

要約すると

・ユーザー企業がどのようにITプロジェクトに携わるべきか
・ユーザー側とベンダー側の真の協業を目指すには
・”上流工程”で必要な諸々のチェックリスト

と言った内容が説明されています。私自身今はベンダー企業と協業する立場なので、都合の良いことも悪いこと・状況・判断基準を開示して共有することでパートナーシップを構築することを心がけています

3.1人からでもチームははじめられる「カイゼン・ジャーニー」

プロジェクトといってもお金と仕事があれば勝手に回っていくことはなくて、人間が一生懸命考えて、行動しながら進めていくものです。最近のプロジェクトはどんな簡単に思えるものでも不確実性が高くて大変です。適切なチームワークを発揮しないとすぐに落とし穴に落ちてしまいます。そして、自分だけがそれに気づいていてもなかなかチームのみんなにわかってもらうことは難しいし、そもそもチームビルディングの方法なんて誰も教えてくれません。

この本はソフトウェア開発におけるスクラムという開発手法をベースに、1人からはじめるチームビルディングについて書いてあります。ソフトウェア開発に悩みを抱えていた1人の開発者が、行動を変えていくことによって仲間を増やし、相互に信頼できるチームワークを築いていきます。現職の前部署での後輩がプロジェクト内のサブチームのリーダーをはじめてすることになるということで貸しましたが、そのまま借りパクされてしまいました。

要約すると

・個人が仕事に対してどう向き合うか
・メンバーで一つの目的を達成するには
・チームの境界やコミュニケーションを設定するには
・「スクラム開発」をベースとしたチームビルディングのフレームワーク

と言った内容が説明されています。私自身もこの本を読み込んで、自分から情報提供をしたり見える化をすることで、自分のできることや限界を知ってもらい、その上で目的に向けた協力を求めるというアプローチをすることを心がけています。

プロジェクトというのは一つとして同じことがなく、過去の経験が次の経験に役立つかというとそうでもないという非常に難しいもので、みんな悩みながら取り組んでいると思います。『(狼を倒す)銀の弾丸はない』と言われていますが、攻略法はあると思いますので、これらの本が役立てればよいと思います!

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