映画レビュー「ルーシー」

着想は面白いのに突き抜け切れないSFアクション
★2.5


普段は10%程度しか使われていないと言われる人間の脳が
もし100%覚醒したらどうなるかというSFアクション。

予告等でチラ見した感じでは
面白そうだったんですが・・・。

スカーレット・ヨハンソン演じるルーシーが
自分が覚醒した事を喜びつつ
世界を自在に操ってもっとぶっ飛んだ活躍をする
ハッピー物かと思っていたんですが、
意外にルーシー本人が常に必死で
なんとかしなきゃと焦るばかりのストーリーだったので
なんじゃこりゃと大笑いしながら見られる感じじゃなかったですね。

そもそも設定自体が荒唐無稽なのだから
もっとハッちゃけた展開をしてくれた方が
楽しかったんじゃないかと思います。

CGを駆使した映像は凝ってますし
カーアクションも迫力ありますが、
100%覚醒したルーシーの描き方も含め、
全てがあまり想像を超えてはこないので
残念ながら印象としては
「地味な映画」に留まっているように思いました。

90分程度しかなくあっさり終わるので
突き抜けた描写を増やせて面白味が増すなら
もう20〜30分ほど使ってくれても良かったのに
という印象も。


しかし
脳の機能が全て解放されたからと言って
世の中のあらゆる物(時間も含む)にアクセス出来るようになるのは
納得出来るような出来ないような・・。
いや、出来ないか。

リュック・ベッソン監督は有名ですが
私はものすごく昔に「フィフスエレメント」を見ただけなので
彼の作風があまりわかっていません。
なのでこの作品が彼の中で
どういうコンディションのものなのかを掴むために
代表作の「ニキータ」や「レオン」を
近いうちにちゃんと見てみたいと思います。


着想は面白いのに
今ひとつその面白さを広げ切れなかったような作品だと
感じてしまいました。

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