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制作関連の話題

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DOCTRINEの制作に関する話題が中心。 撮影で思ったこと感じたこと心懸けていることなど諸々。
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#フェティッシュ

「人物を撮っている」ことを念頭に、「なぜラバーなのか」質感を適切に表現する。

いまやラバーウェアを纏った人物の写真を見ることは珍しいことではありません。 ハリウッドや国際的に活躍するモデル、著名人がパーティー/セレモニーウェアとして身に着け注目を浴びる、いわゆる「アイキャッチ」要素としている光景をよく見かけますね。 ただ、改めて「なんでラバーなの?」という視点で見ると、そこに必然性はほとんどありません。単に珍しく面白いから「目立つ洋服」という程度の認識にしか感じ取ることはできません。 これは、マニアックな趣味などのシーンでも同様に感じるようになりまし

ラテックス/ラバーでも真面目にファッション性を考えていきたい、という考え

2022年も6月後半に向かい一年の半分が終わります。 DOCTRINEとしては引き続き様々な作品を作っていきたいと考えていますが、その中でもファッション性に寄ったものもしっかり考えて作っていこうという思いにいたりました。 通常のフォトグラファーやメディアが扱う「ファッション」というのは布の服についてなので単純ですが、DOCTRINEが主軸として扱うのはラテックス/ラバー、いわゆるゴムの服です。 こうなってくるとなかなか制限も多く難しいです。 日本ではファッショナブルなラテ

AZZLO、その店に出逢ったときから。DOCTRINEの原点。

DOCTRINEがなぜRubber/Latexに特化した写真を撮るようになったのか、その原点になった「ある店」との出逢い…の話。 Rubber/Latexとの出逢いは19歳の時だった。 それ以前から雑誌やインターネット、他人が身に着けているという意味では当然知ってはいたけど、自分の所有するものとしてはそれが最初だった。 つまり、購入したということ。 現在では、Kurage(西池袋)やFYP(表参道)などでファーストコンタクトを果たす人が多いと思うが、わたしの場合はそれらの店

アートにみるフェティシズムとディシプリン展への協力とその先のできごと

不思議なタイトルにあるとおりの、フェティシズムとディシプリンをテーマにした作品展に協力しました。 様々な角度からこのテーマに向かい合ったクリエイターの作品を目にすることができると思います。 こういったテーマの企画展はなかなかバランスが難しいようで、アートに偏りすぎたりアカデミックになりすぎたりポルノになってしまったりしがちでなかなか「いい具合」に収めたものがなかったように思いますが、今回の展示は誰でも楽しめて、新しい知識や知らなかった価値観、そして好奇心を刺激するなにかに出

アングラ世界を脅かすのは常にそこに留まる住人だ。

いわゆるフェティッシュであるとかヱロティックであるとかを含むアンダーグラウンドの世界は微妙なバランスでなんとか成立しているところがある。 センシティブといったような生易しい話ではなく「法の向こう側とこちら側との境界線の手前」をウロウロしている危うさの中でかろうじて留まっている、そんなところがある。 法の向こう側に行ってしまう行為は考える必要もなく確実に悪いのだが、境界線を踏み越えなくてもそこに足を掛けようという行為がそもそもまずい。 「違法じゃないから悪くない」という発想

DOCTRINEの「はじめまして」。特殊な写真を撮るユニットの自己紹介。

―「フェティッシュ」という言葉は少し前にバズワード的に散らかされ搾取され使い古されてしまった。いまは、残滓みたいな感じ。 なので、あえてフェティッシュという言葉を使った表現を意識的に避けるようになった。 はじめましてわたしはフォトグラファーやヘア&メイクさん、そしてモデルとなる様々なフィールドで活躍している人達と「DOCTRINE」という組織名で写真作品を作る活動をしています。 6年近く前(2023年5月末現在)に活動を始めて写真はZINEやデジタルで売っているものの、小金