第5回 6月26日、27日、28日での活動報告(1日目)


七尾市内最後になった、矢田郷コミュニティーセンター内の避難所(まだ、ダンボールの居室)
コミュニティーセンター入口の簡易トイレ(使用後、バケツの水で流します。)
手前の水が入ったプールから、水を汲みます。
診察の装備(暑いです!)


震災から半年が経過。七尾市内最後の避難所となった、矢田郷コミュニティーセンターへ診察に行ってきました。天気が良くても、2メートルくらいのダンボールの隔壁で区切られているので、空調やサーキュレーター、扇風機を使用しても、空気の流れが悪くなります。
梅雨時期だと、湿度が高いので暑く感じやすくなる。代謝の低い高齢者はちょうど良いか寒く感じます。
様々な年代の方々が同じ空間で生活するには、かなり無理があります。
実際に、若年者の避難者からは「暑いので、プライバシーよりもダンボールの壁を低くして風通りをよくするしかない。」
高齢者の避難者からは「ちょっと肌寒いので空調を弱くしてほしい。」
全く逆の要望がありました。

管理する側からは、人数に合わせて、ダンボールの居室を一箇所に集約したいという考えは十分理解できますが。

避難者からは、半年も自宅以外の空間で生活しているので、絶えずストレスがかかっています。誰でも、せめて、寝る時くらいは快適な温度で就寝したいと思うはずです。

ここは、年代別に居室エリアを分ける、就寝部屋を作る、などの対応をぜひお願いしたいです。(伝えているが、それが実行されるかは分かりません。)


根上みらいクリニック近くの仮設住宅。七尾市では最初に建設されました。

午後は、お手伝い先の「根上みらいクリニック」近くの仮設住宅を訪問しました。とても暑かったので、みなさんご自宅で休まれているようです。お一人、散歩されている方がいらっしゃったので、お話を聞かせていただきました。

石川県が管理監督しているので、七尾市は被災者の要望をうまく取り入れられていないようです。縦割り行政の悪い意味の弊害が見られていました。

お互いがどうしているかを確認できないのであれば、仮設住宅の皆さんにzoomを公費でダウンロードしてもらい、日時を決めて簡易町内会をするようにできないのでしょうか。(録画をSNSにアップロードしておけば、後日確認することもできます。)
個人情報も大切ですが、命や安全を優先するべきだと私は思います。
(能登の皆さんは、普段のコミュニテイが非常に強固なので、知らない方とのコミュニケーションには大変慎重です。なかなか受け入れていただくのは難しいかもしれません。)


七尾市内の現状①(市役所から近いです。)
七尾市内の現状②(市役所から近いです。)

七尾市内でも解体が進んでいない

日中の活動を終えて、宿泊先の円山医院(円山先生、いつもありがとうございます!)から、銭湯へ行く途中には、1月1日の震災で崩壊した住宅や商店が、所々にあります。

余震があれば、近くを歩いている人を直撃するような状態です。それでも、解体には法律の壁があり、スムーズに進んでいません。

時限立法でも良いので、道路を使用する人の安全を優先することはできないものでしょうか。

みなさまからいただいたサポートは能登での支援活動に100%使わせていただきます。ドクターカーでの活動報告も、随時行っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。