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美肌に必要不可欠なラクトバチルス菌


元美容皮膚科医の絢香(Ayaka)です!

病院勤務の時は、どうしても病院の看板を背負ってしまうため自由な発言ができず、それが嫌で美容クリニックを開業したものの、今度は医療でなくても同じようなレベルの美を提供できることを美容大国「韓国」で目の当たりにし、病院やクリニックから離れることを決断し、美容の専門家として自由な発言をしていく活動を選び、1人でも多くの方に正しい美のお話をお届けできるよう配信していきます♪


世界は再生美容から次のステップへ進んでいる

近年、スキンケアで注目を集めているのが、細菌や微生物の総称と言える「マイクロバイオーム」ですが、肌の常在菌とも言われています。

前回の記事
「マイクロバイオームがいよいよ化粧品として日本にも登場!」
でも書きましたが、
日本ではまだ、このマイクロバイオームはほとんどの化粧品メーカーも取り入れておらず、まだまだ「幹細胞」や「エクソソーム」など細胞を若返らす再生美容が中心になっております。
これは、コスメ業界ではない医療業界(美容クリニック)でも、この再生医療が1番だと推奨しているからとも言えるでしょう。

しかし、医療における再生美容では、若返りを結果として得られている方も多く見受けられますが、化粧品で劇的に若返りの結果を得ている方はほとんど見受けられません。

細胞の若返り(再生)ですが、健康においてはとても相性が良いものなので、この先も再生医療はどんどん進化を遂げるでしょう。
しかし、美容において肌の中の細胞が若返るというのは、化粧品では限界がありますので、肌の中の細胞は少しずつ若返っていたり変化したりしているかもしれませんが、見た目で美肌を感じ取るのは、かなり時間を要します。

では、美肌をいち早く手にするために注目を集めているのがマイクロバイオームなのです。


マイクロバイオームの1つ「乳酸桿菌」に注目

世界では、マイクロバイオーム化粧品がどんどん増えていますが、日本はかなり出遅れており、まだロレアルさんのLANCOM(ランコム)化粧品くらいしか無いのが現状です。

ランコムでは、美肌菌について15年間研究をしてきたと発表しており、「美肌菌のバリア機能を強化することに着目」して化粧品を開発したようです。

これ自体は15年に研究を重ねた結果、行き着いた答えの1つでしょうから、特に否定するつもりはありませんが、私も医療を通して美容を専門家として活動する中で、このマイクロバイオーム、美肌菌についてはかなり研究をしており、バリア機能ではない部分に注目しています。

それは、マイクロバイオームの代表的な菌の1つである「乳酸桿菌(ラクトバチルス菌」です。
厳密に言うと「乳酸桿菌/豆乳発酵液」で、豆乳を基質(培養のエサ)に乳酸桿菌により発酵した後、ろ過して得られる液体で、ラクトバチルスという種類の乳酸菌を用いて発酵させてできた化粧品成分です。

では、発酵成分と美肌菌がどのような関係を持つのか。

まず、菌が生み出す成分がなぜ美肌に良いのかを説明するのに、少し長くなってしまいますが、乳酸桿菌=お肌の乳酸菌と呼ばれていることもあり、乳酸菌自体の働きについて知っておく必要があります。

乳酸菌とは、乳酸を生み出す菌の総称です。ヨーグルトなどでよく耳にするビフィズス菌も乳酸菌の1種です。

難しくなりますが、乳酸菌はさらに「乳酸球菌」と「乳酸桿(かん)菌」に形態学的に分けることができ、この乳酸桿菌としてラクトバチルスが代表なのです。

そして、この乳酸桿菌は、実は私たちの体にも存在している「皮膚常在菌」の代表的メンバーの1つなのです。

お肌には、この「皮膚常在菌」と呼ばれる様々な菌たちが棲んでいて、肌の潤いやバリア機能などとも深く関わっており、乳酸桿菌もそんな多様性あふれる皮膚常在菌の1つなのです。


乳酸桿菌/豆乳発酵液が「美肌」の鍵を握る

「乳酸桿菌/豆乳発酵液」は、まさに菌が生み出すチカラが詰まった「エッセンス」であり、菌が生み出す成分「乳酸菌生産物質」がたくさん含まれています。

そして菌を増やすための培地として利用する豆乳には、オリゴ糖など菌のエサになる成分がたくさん入っています。
それらを食べて乳酸菌やビフィズス菌が増えるとともに、その分解物として「乳酸菌生産物質」が大量に生成されるのです。

この「乳酸菌生産物質」は、菌の働きを説明する上で最も重要なポイントになる成分で、「乳酸菌生産物質」こそ、菌の働きそのものなのです。

例えば、腸内にも乳酸菌やビフィズス菌がたくさん住んでいて、腸の色々な働きを助けてくれていますが、これも実は菌体そのものが作用するのではなく、菌が生み出す成分によるものが大きいのです。
つまり、ヒトが菌の恩恵を受けられるのは、菌が生み出す成分のおかげで、乳酸桿菌/豆乳発酵液、つまり菌のエッセンスには、菌のパワーが凝縮されているということになります。

乳酸桿菌や豆乳発酵液、乳酸菌生産物質に豊富な栄養・成分が含まれるとお伝えしましたが、これらが肌の菌にも作用することはほとんど知られていませんが、これが近年、スキンケア業界で注目されている「美肌菌」なのです。

お肌の表面には目には見えないけれど、たくさんの「常在菌」と呼ばれる菌が生きています。そして、その常在菌の中には、肌の潤いやバリアに関わる成分を作り出す良い菌もいるんです。

その良い菌の代表が「表皮ブドウ球菌」のことで、一般的には「美肌菌」と呼ばれています。
美肌菌自体が肌の潤いに必要な成分を作るため、美肌菌が多い肌ほど潤ってツヤのある肌でいられると考えられています。

そして、この「美肌菌」は、乳酸桿菌/豆乳発酵液によって増えるのです。


ラクトバチルス菌が美肌菌を増やす

ある研究では、乳酸桿菌/豆乳発酵液を含む基礎化粧品を4週間続けて使用したところ、被験者に以下のような変化が見られたというデータがあります。(※1)

美肌菌数が平均値レベルで臨床試験前の3.8倍に増加
肌水分量も1.2倍に増加

このように、乳酸桿菌/豆乳発酵液の入ったスキンケア化粧品を使い続けることで、美肌菌を増やし、結果的に肌の潤いやツヤがアップすることがデータからも分かります。

(※1)被験者の個人的な体感として「保湿感が増した」「ハリが増した」「シミが改善された」「ツヤが増した」といった感想を述べていたそうです。


ヒト臨床試験を行なっており効果は実証ずみ

菌が生み出すエッセンスとも言うべき乳酸桿菌/豆乳発酵液の効果については、人での臨床試験でお肌に対する効果が確認されています。

乳酸菌生産物質(PS-B1)を配合した化粧品を使った臨床試験にて、皮膚への塗布によって潤いを補う効果があることが分かりました。

このように、菌が生み出すエッセンスである乳酸桿菌/豆乳発酵液が、お肌を整えて、潤いを補い、艶や透明感をアップさせる効果があることは、科学的にも実証されているのです。

数えきれないほどの菌で作り上げたれている私たち人間。菌の総称ともいうべきマイクロバイオームの中でも美肌に効果をもたらすラクトバチルス菌(乳酸桿菌/豆乳発酵液)は、数百種類以上もの成分が豊富に含まれ、美肌菌を増やす研究結果も分かっています。

この先、さらに世界中で研究が進むことで、お肌に対する優れた効果が今後も明らかになってくるでしょうが、今このタイミングでマイクロバイオームやラクトバチルス菌、美肌菌に着目したスキンケア化粧品は、本物の美肌を追求する上で、医療業界をも揺るがすほど、紛れもなく時代の最先端を行く化粧品と言えることでしょう。

日本ではまだ、ランコムさんの美肌菌のバリア機能に注目をした化粧品がマイクロバイオーム化粧品では最先端と言えるでしょうが、来年の夏には韓国で上記の乳酸桿菌/豆乳発酵液を含む基礎化粧品を4週間続けた研究やヒト臨床試験を行ったJayonさんの化粧品が日本で発売開始になると聞いていますので、日本のスキンケア業界を大きく揺るがすかもしれませんね。

まだ正式発売は開始してませんが、私は知り合いから紹介していただき、2週間前から使わせていただいてますが、元美容皮膚科医をしていた私でさえ、さすが!と思えるほど効果が出ていて驚いています。


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【記事の中で紹介した化粧品メーカー】

日本ロレアル株式会社(ランコム)
ランコム15年の美肌菌研究
https://www.lancome.jp/product/genifique-microbiome.html


株式会社Jayon(D.PL Cell(ディプルセル))
4週間続けて使用した被験者のデータ
ヒト臨床試験で効果を実証ずみ
https://www.jayon.jp/dplcell-lp-j001


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【私の大好きな美の名言】

20歳の顔は自然の贈り物。50歳の顔はあなたの功績。
《ココ・シャネル》

年齢なんか問題じゃないわ。現在どのように写真に写るかが大事なの。
《マリリン・モンロー》

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