見出し画像

12/22開催【ドコモベンチャーズピッチ】子供向け教育スタートアップ大集合!~子供の可能性を引き出す様々なサービスをご紹介~レポート後半

皆さんこんにちは!ドコモ・ベンチャーズです。
今回は、2022年12月22日(木)に行ったイベント、

【ドコモベンチャーズピッチ】子供向け教育スタートアップ大集合!~子供の可能性を引き出す様々なサービスをご紹介~

について2回にわたってお送りするレポートの後半です!

本イベントでは、子ども向け教育(EdTech)の領域で新しい事業に取り組まれている注目のスタートアップ6社をお招きしピッチしていただきました。

  • 子ども向け教育サービス、EdTechに興味のある方

  • EdTech関連への投資や事業連携をご検討されている方

  • 子どもに対してどのような教育をさせてあげるのが良いか迷っている子育て世代の方

  • 新規事業、オープンイノベーション等をご検討されている方

  • 最新のサービストレンド、テクノロジートレンドに興味のある方

にぜひお読みいただきたい内容となっております!

以下、後半にピッチしていただいたスタートアップ3社の内容をご紹介します!

■4社目:株式会社トイエイトホールディングス

4社目は、トイエイトホールディングス 石橋様にご登壇いただきました!

<株式会社トイエイトホールディングス Co-founder, CEO 石橋 正樹様>

株式会社トイエイトホールディングス 石橋 正樹様

・トイエイトホールディングス社の事業内容

トイエイトホールディングス社は、子育てにおいて子どもが熱中していたことや、好きだったものに対する問いかけが大切なのではないかという石橋様の思いから設立されました。

未就学児の段階から子どもが遊ぶ様子を分析し、子どもの強みを伸ばし、個別最適化された学び遊びを提供するサービスの開発を目指しています。

こちらがそのためのロードマップです。

サービス開発のロードマップ

サービスを開発するためには、

[1] 子どもの成長・才能データの収集をすること
[2] 収集したデータを活用して、子どもの成長と才能をサポートすること

の大きく二種類のステップがあります。

そして、トイエイトホールディングス社は現在、行政教育機関民間企業などあらゆるプレイヤーと協力し、子どもの成長・才能データの収集を行っています。

・東南アジアを中心にサービスを展開

トイエイトホールディングス社は、創業時から東南アジアに拠点を置いています。マレーシアの市場でサービスを展開しており、今後は他の国にも展開していきたいそうです。

東南アジア地域、ASEANの民間教育市場規模は28兆円、今後5年で毎年7~11%の成長が見込まれる

など、多くの地域で教育に対する関心が高まっています。

一方で、シンガポールを除く、東南アジア諸国には、発達検診の制度がありません。3-5歳の子どもを持つ保護者の約90%が発達状況に不安を抱えており、課題となっていると石橋様は言います。

また、政府側も予算不足人材不足の影響でこれらの課題を解決するアプローチを行えずにいます。

そこで、これらの課題を解決するために、トイエイトホールディングス社が中心となり産学間で共同プロジェクトが立ち上げられました。トイエイトホールディングス社はマレーシアの子どもたちに発達検診を届けることで、子どもたちの成長・才能データを収集しており、今後は、成長ログや才能発見アプリに展開することを見据えています。

・スマホでできる発達健診 

トイエイトホールディングス社は、スマホゲームで健診を完了することで、専門家の介在を無くし、価格を抑えることを実現したAIデジタル健診を開発し、マレーシアの病院に導入することで、子どもたちに提供しています。

AIデジタル健診について

検診は以下のステップで実施されます。

[1] スマホからタスクが与えられる
[2] 子どもたちがタスクをこなす様子を撮影
[3] 音声、画像、動画認識の技術を用いて解析
[4] 正しく答えることができたかを調査する

また、東南アジアには国民健康保険のシステムがありません。そこで民間の保険会社とも連携しながら企業に福利厚生として普及させる仕組みを作っています。

トイエイトホールディングス社では健診を

・幼稚園
・病院
・政府

の3つのチャンネルを通じて提供しています。
病院では福利厚生や保険と組み合わせることで、また、政府を通じて公立の幼稚園に、それぞれ子どもたちに無料で提供しています。

これらの健診を通じて、すでに7,000人のデータが集まっており、今年の上半期には、大学と共同で発育状況に関する基準値を制定するとのことです。

・教育現場でも評価されている

トイエイトホールディングス社のサービスは、教育現場でも評価されています。
東南アジアにはそれぞれの学年や、学校間で引き継がれるはずの生徒に関するデータや、指導要録がありません。そこで既存システムとトイエイトホールディングス社の発達検診を連携させ、個票指導要録を出力するプロジェクトを立ち上げ、教育現場に貢献しています。

・Play4.0~子どもの才能が遊びで形成される時代~を目指して

これらに加えてトイエイトホールディングス社では個票管理のデジタル化サービスや、プレイグランドの作成など複数の事業を立ちあげるなど、多方面で子どもたちの発達に貢献しながら、成長・才能データを収集しています。

引き続き遊ぶだけで才能/発達分析が可能なハイブリッド知育プラットフォームの開発を目指して活動を続け、子どもの才能が遊びで形成される、Play4.0の時代を形成したいと語って頂きました。

■5社目:株式会社ハグカム

5社目は、ハグカム 道村様にご登壇いただきました!

<株式会社ハグカム 代表取締役CEO 道村 弥生様>

株式会社ハグカム 道村 弥生様

・ハグカム社の事業内容

ハグカム社は、"子どもの「夢中の力」を信じる"をビジョンに掲げています。子どもの夢中の力に寄り添い、育むことで、子どもたちの可能性を広げたいと道村様は言います。

そこで、ハグカム社は子ども向けオンライン英会話スクール”GROBAL CROWN”を運営しています。

ハグカム社が、運営するオンラインスクールは、「たのしい。つづく。すきになる。」をキャッチコピーに掲げた、夢中になれるオンラインスクールです。

ハグカム社は、好奇心が広がり始め、小学校での生活を経験する3歳〜12歳までの間に学びを習慣化することが大切であると考え、幼少期の子どもたちに向けてサービスを提供しています。

・夢中メソッド

そして、ハグカム社の一番の特徴は、独自に考案した「夢中メソッド」を中心としたオンラインスクールの設計です。

「夢中メゾット」の全体像

<夢中メソッド>
[1] 子どもにモテるオンライン講師
[2] 生活習慣をつくる時間固定レッスン
[3] 講師との相性マッチング
[4] 飽きずにハマる20分レッスン
[5] 楽しく学べるゲーミフィケーション

夢中メソッドは、子どもたちの好奇心継続し習慣を形成するためのものです。このメソッドに基づいて、オンラインスクールを設計することで、子どものモチベーションを維持し、保護者の負担を無くすことで習慣化を実現しています。

例えば、子どもが楽しく学べるように、子どもたちに人気のある講師を厳選したり、生活習慣を作るために、レッスンの時間を固定するなどしています。

また、退会率は2.7%となっており、一般的なオンラインスクールの退会率が平均で10%であることと比較しても、継続率が高い水準であることが分かります。道村様によると、学びの習慣化や時間を決めて講師とマッチングした結果、退会する人が少なく、高い継続率を維持するサービスとなっているそうです。

・GLOBAL CROWN

ここからは、実際のオンラインスクールについて見ていきます。

GROBAL CROWNには幼少期における第二言語習得研究の研究結果を反映しています。英語学習は年齢が若い方がよりモチベーションの影響が大きくなることや、幼少期の英語学習ではリスニング能力が身に付きやすいことが、研究で明らかになりました。

そこで、GROBAL CROWNでは幼少期の子どもに対してリスニング能力コミュニケーション能力の向上に注力し、認知能力が備わってから、読み書きを強化するという設計になっています。

また、GROBAL CROWNの講師は、日英バイリンガル講師が採用されており、累計1,400名以上を採用しています。国内だけでなく約30の国と地域からレッスンを提供しており、海外から子どもたちをレッスンする講師もいるそうです!

アプリ内で先生とマッチングし、レッスンを受けることができます。

また

・レッスン画面
・レッスン後の評価
・レッスンの記録
・ゲーミフィケーションも搭載している

など、アプリで顧客体験を集約しています。

アプリの詳細

さらに、

・カリキュラムは32の段階に細かく設定
・レッスン以外の自主教材はAIによる発音チェック

など、サポート体制も充実したサービスとなっており、正しく英語学習を進めることができます。

・今後について

今後は、子どもの成長に合わせて、英会話だけでなく他のジャンルにも拡大していきたいそうです。その一つとしてハグカムは、幼少期から身体づくりができる、オンラインダンススクール「カラダンス!」の運営もスタートしています。

道村様は家族と一緒に子どもの「夢中の力」を広げることができる、オンラインプラットフォームを目指していきたいと語って頂きました。

■6社目:株式会社しくみデザイン

6社目は、しくみデザイン 中村様にご登壇いただきました!

<株式会社しくみデザイン 代表取締役 中村 俊介様>

株式会社しくみデザイン 中村 俊介様

・しくみデザイン社の事業内容

しくみデザイン社は、楽しくプログラミングを体験することができる教育サービス「Springin' Classroom」を提供しています。世界中の全ての人をクリエイターにすることを目指しており、これまで、1,500作品以上を世に出してきました。

中村様は、「クリエイティブ人材やデジタル人材の不足が問題視されていますが、プログラミング学習に楽しさがないと勉強できないのではないか」と言います。

そこで、難しいイメージのあるプログラミングを100倍簡単にして、楽しく学ぶことで「デジタルで作ること」が当たり前になるような世界にすることが解決策と考えられています。

しくみデザイン社が提供するサービスには

[1] 文字を使わない
[2] エラーの概念が存在しない
[3] スマホだけで完結する

の3つの特徴があります。

・実際の様子

こちらは、実際に操作している場面です。

実際の操作画面

アイコンだけを使って直感的に操作でき、簡単に作品を作ることができるツールとなっています。

このように、プログラミングを100倍簡単にすると

[1] プログラミング教育が変わる
[2] デジタル創作そのものが娯楽や表現になる
[3] 広告がゲーム化する(プレイアブル広告)

の3つの可能性が広がったと言います。

・Springin' Classroom

Springin' Classroomは「プログラミング学ぶ」のではなく「プログラミング学ぶ」ことができるツールです。

プログラミングの学習時間をできるだけゼロに近づけ、プログラミングを使う時間を増やすことで、授業では、子どもたちが実際にプログラミングを使って創作したり、表現することができます。

実際の授業では

・オリジナルの楽器を作ろう
・新しい遊びを作ろう
・町の魅力を調べてクイズゲームを作ろう
・色々な音色を感じ取ろう

などSpringin' Classroomを活用した、様々なテーマの授業が実施されました。

福岡市を中心とした自治体や、私立小学校300以上へアカウントを発行しており、EdTech補助金2022に採択され、142校・35,395人への導入を開始するとのことです。

・大人向けにも

また、Springin' Classroomは、学校以外の場所で活用されており、「大人のワークショップ型研修でのリスキリング」など子どもだけでなく大人のプログラミング学習にも貢献しています。

しくみデザイン社は、Springin' Classroomを教育機関や、社会人研修・ワークショップ、その他民間企業(プログラミング教室、放課後デイサービス)など、子どもから大人まで幅広い層に向けて提供しています。

・Springin'のここがすごい

また、しくみデザイン社は

[1] 初めて触って30分で作品が作れる
[2] スマホやタブレットだけで完結
[3] 自動的にブラウザで動く
[4] クリエイター16万人以上

の4つの特徴をもつノーコードゲームプラットフォーム「Springin'」を開発しています。

Springin'は、ゲーム版TikTokを目指しており、プログラミングを覚えた子どもたちが自由に活動できる場所を作りたいという思いで開発が進められています。

Springin'の目指すポジション

プラットフォームのSpringin'と教育サービスのSpringin' Classroomを通じて、子どもたちが、プログラミングを使うことができるようになるだけでなく、習得したプログラミングスキルを発揮し、自由に発信活動ができる場所も作っていきたいとしています。

まとめ

今回は、子ども向け教育(EdTech)の代表的な6社のお話をお聞きしました。

子ども向け教育(EdTech)では、テクノロジーを利用して子どもたちの可能性を広げることを目的としているサービスが多い印象でした。また、国内だけでなく海外に目を向ける企業も多く、世界中の子どもたちの可能性を広げることができるように感じました。

子ども向け教育(EdTech)のサービスが普及した世界は非常に楽しみですね!

今後もドコモ・ベンチャーズでは毎週1回以上のペースで定期的にイベントを実施し、その内容を本noteでレポートしていきます!

引き続きイベントレポートを配信していきますので、乞うご期待ください!!

>>イベント前半 スタートアップ3社のピッチレポートはこちら

>>今後のドコモ・ベンチャーズのイベントはこちら


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?