わざわざ美化して苦しんで遊んでる

とうとうやってきた。仕事にちょっとだけ慣れたような気になって、少し心に余裕ができて、同棲していた頃を美化する瞬間が。

同棲を続けていれば、家に帰って「おかえり」と抱きついて、そのまま仕事の話をして、一緒にご飯食べていたのかな…と思った。ひとりとぼとぼとコンビニ弁当を買って帰り道を歩いていると、思い出してひとりであることを痛感する。

でも、これは物事の美しい面だけを思い出して「だから私はかわいそうなんだ…”同棲していた彼氏と別れた女”だしなぁ」と思っている節もあるなと思った。仕事に追われている業務時間内は、当たり前だが同棲生活のことなぞ1mmも思い出さなかった。恋に恋する女の子と心理構造が変わらなそうな感じがする。

とはいえ彼との生活で思い出すのは、圧倒的に横たわる日常生活の穏やかな空気だ。刺激的な恋愛を思い出してきゅっとするのではなくて、満たされていた毎日を思い出し、失って悲しいなという気持ちである。

でも、自分で別れを選択したのだし、ここで思い出している感情以上に別れたくなる黒い気持ちがあり、忘れているだけだろう。都合の良いことばかり思い出して、自分の望む通りに編集して、自分はある意味おめでたい人間だなと思う。

今のご時世で、金に困らず仕事にありつけている時点でそんなに苦しい点なんてないのに、生活の中に起伏をつけたくて恋愛を娯楽にしているのだろう。バカタレである。生活の中に起伏をつけるなら、格ゲーをやった方が良さそう。スマブラをやろう。

ここに思いを書くことで、暴走した思考を鎮めることができるから、助けられている。このまま思いがぶわっと出るたびに書いて、思い出にしていかないと。そしてもっと素敵な人間になり、ご縁があれば彼と出会いなおさなきゃいけない。こんなところで悲劇のヒロインごっこをしている暇はない。がんばろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?