【クイズ】アンケートで是非を聞いた件

先日のAQL2021全国大会の予選リーグで

「「他の選手とは違う色のユニフォームを着なければいけないと規定されている、」という前フリで「サッカーにおいて「守護神」と呼ばれるポジションは何でしょう?」

という、出題をしました。

 この問題は普通「バレーボールで守備専門に行うポジションは何でしょう?」と展開し「リベロ」が答えになりますが、展開を変えたことにより「ほぼ誤答になるだろう。」と予測して、意図して勝敗が決る急所になる24問目に入れました。

1.出題意図

この問題の出題意図は、問題提起です。

僕の感覚だと「リベロ」と「それ以外」の回答割合は8:2くらいと思っています。

世間一般のサッカーとバレーボールの競技の認知度、知名度を考えると、あまり極端には偏らないと思っています。

それが競技クイズの場では「リベロ」と「それ以外」の回答割合が9.9:0.1ぐらいです。(というか、僕以外に「それ以外」の答えにするのを聞いたことがありません。)

僕自身が「正解至上主義は害悪」というポリシーを掲げており、

上記のような「思い込み」がクイズ界で蔓延していることを嫌います。

それと、AQLの勝負どころで出すことで、こうした「思い込み」のリスクが大きいと認識しているかどうか、「リスク」を承知した押しが出来るかどうか(誤答してもリスクが少ない人が突っ込んでくるか。)という、チーム・個人戦術を問う目的もありました。

とにかく正解することが注目される中で、短い時間できちんと誤答リスクの判断をし、「押さない」選択が適切にできる技術も注目されても良いのではないかと思います。

2.出題自体の是非

「「他の選手とは違う色のユニフォームを着なければいけないと規定されている、」という前フリで「サッカーにおいて「守護神」と呼ばれるポジションは何でしょう?」という落としの出題自体(場面考慮せず)の是非も聞いてみました。

結果は

「リベロ以外の回答を認めない」が1割弱

「出題OKだけど、誤答やトラブルのリスクが嫌」が4割

「出題OK リスクは突っぱねる」が5割です。

このアンケートを見た自分の意見なのですが、

「「リベロ以外の回答を認めない」という「思い込み」の意見が一定数あり、

この意見の人々に忖度することで、「問題自体は不備はないんだけど、抗議や不満、そしてそれによりその場の雰囲気が悪くなることを恐れる」という人々が多く出てしまっていると思います。

 その結果として例会や大会などの場で「リベロ」以外の出題が避けられるようになり、

いつの間にか「他の選手とは違う色のユニフォーム」と聞いたら「リベロ」と答えるというのが定跡化されていっていると思います。

 このようなプロセスで「正解至上主義」というクイズ界にはびこる「考え方のクセ」が生まれると感じました。

僕はこの問題につき「誤答は突っぱねる」立場ですが、やはり「「リベロ」以外はミスリードになるので出題不可」という「思い込み」の意見は怖いです。

だから、対応の準備を入念にして、「あなたのここが思い込み」という準備をするのです。

 そして、プレイヤーの立場としてはこの「正解至上主義」という考え方のクセも駆使して勝ち上がっています。今はだいぶ序列が下になりましたが。。。

 本来であれば限定が出来ていない問題であっても「クイズ屋だったら正解させるためにこのあたりのレベルの答えを用意する」と判断して、回答権をとることがママあります。

 この「クイズ界にはびこる考え方のクセ」を利用して回答を導き出すのはチートです。

汚い手です。

 でも『ペナルティを与えることが出来ないチート』です。

 たとえ、反則行為と言われても立証不能です。

 ペナルティが与えられない限り、どんな汚い手であっても勝つためには何だって使います。(僕は「正解至上主義」は否定しますが、「勝利至上主義」は全肯定です。)

 特に、真剣に技術の追求をし、勝利に向けてフェアな手段に磨きをかけているトッププレイヤーに聞きたいのですが、

 上記の「クイズ界にはびこる考え方のクセ」を駆使する僕のプレイスタイルを認めるんですか?

 それは知識や推測のスピードをぶつけ合って競う、本来の競技クイズのあり方ではないと思いますが、それで良いのですか?

3.AQLで出題することの是非

そして、「原則として、他の選手とは違う色のユニフォームを着なければいけないと規定されている、サッカーにおいて「守護神」と呼ばれるポジションは何でしょう?」という問題を、「ほぼ誤答になるだろう。」と予測して、意図して勝敗が決る急所に入れました。是非を聞きたいです。

という質問もさせていただきました。

結果は、「誤答が予測される問題自体入れるのは良くない」が3割強、

「出題順を考慮すべき」が2割強

「問題なし」が4割と、その是非が分かれる(どちらかと言えば何らかの配慮が必要が多い)結果になりました。

この結果を受けた僕の考察ですが、

「誤答が予測される問題」の配慮が必要という意見が集まった理由ですが

・そもそも誤答が予測される問題を出題してはいけない風潮がある。

・誤答に対してのトラブルが怖い

・意図して入れたということの抵抗感

・誤答がゲームバランスをぶっ壊す。

・AQLルールだと1問の誤答の影響が大きい

というのが理由なんだろうなと思います。

特に下2つはゲームバランス自体を壊すものであり、つまんなくさせる懸念と思います。

これは確かに問題だと思います。

さらにいうと、AQLの場合、勝ち星→得失点差で決まります。

勝負どころの誤答は勝ち星にも影響するし、得失点差も下手すれば100点以上動きます。

せっかく競った勝負をしても、誤答一発で大きく順位を下げることもありえますし、場合によってはこの問題に引っかかったかどうかで準決勝進出するかどうかの分水嶺にもなりえます。

ただ、それで「誤答が予測される問題」の配慮を求めるのは不当です。

問題文が文法的に瑕疵がない以上、誤答するのは回答者の責任なので、出題の規制をするべきではありません。

たとえ、「ほぼ誤答になるだろう」という意図があったにしてもです。適切に対応して正解を出す可能性だってあるわけですから。

これを解決しようとするのであれば、ルールの改変なんだろうと思います。

以上、アンケートについてはいろいろと自分の中でも考えさせられたり、勉強になりしました。

また、「正解至上主義」についてもいろいろと意見を頂いていますが、

それももちろん参考にしながら、日々自分の考えについて構築しています。

ご協力いただいた方ありがとうございます。

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