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ことでんの増結用車両と近代化産業遺産

2013年ことでんの旅、その2

サンライズ瀬戸が遅延した影響で、満足に琴平線の朝ラッシュ運用を撮影することができずでしたが、分刻みの予定をこなしていきます。瓦町から志度線に乗車します。志度線を訪れるのは初めてで、目的は3両編成運用の増結用車両を見ることです。

琴平線の車両は通常2両で組成されていて、ラッシュ時を中心に2編成が連なり4両編成で運用されます。長尾線は大型車である1300形導入以降、原則2両編成のみ。一方で志度線は小型車である600形2両編成に増結専用の片運転台車両の1両をつなげて3両編成で運用されます。ラッシュ時のみならず終日3両編成の運用もあるようです。(訪問時現在)

そして面白いのはその増結車両の構造。元々は2両編成で組成されていた600形をバラし、運転台の反対側の貫通路を埋めてしまっています。この姿を見たかったのです。他社では富山地方鉄道で同様の車両があります。そちらも今後記事にする予定です。

運良く瓦町から乗車を予定していた最初の列車で、この増結車を見ることができました。記憶によるとこの日の運用で2両編成だったのは1本だけ、あとはすべて3両編成だったようです。

”3両編成が来るまで待つ”といったことがなかったため、スムーズに志度から折り返して瓦町方面に向かいます。ちなにに日中、志度駅では1分未満で折り返していきます。運転士さん、車掌さん、走ります(笑)

さて、次は長尾線です。琴平線も含めて線内の橋梁のいくつかが「近代化産業遺産」に認定されています。

瓦町から長尾線に乗車するのですが、上りホームに600形2本が連なって回送される姿を目撃しました。長尾線600形は朝ラッシュの運用が中心で、ラッシュを終えると瓦町駅構内の側線に留置されるようです。

この写真を見るとよくわかると思いますが、左の車両(613編成)と右の車両(601編成)、屋根の高さが違います。これは元となる車両の違いです。屋根が低い方は名古屋市営地下鉄名城線の1000形(1702+1905)、高い方は同・東山線の700形(のちに先頭車改造され250形)です。なお、志度線の600形も両方の車両が所属していますが、琴平線の600形は2編成とも名城線1000形です。

瓦町から長尾行きに乗車して公文明で下車、長尾方面に徒歩で歩くと鴨部川橋梁があります。この橋梁は「近代化産業遺産」のひとつです。

琴電ホームページに以下の説明が書かれています。

『近代化産業遺産』とは、我が国産業の近代化を支えた建造物、機械等について、公募方式により、産業遺産活用委員会「座長は西村幸夫 東京大学・工学博士」の審議を経て経済産業省が認定しているものです。近代化産業遺産が地域の関係者の皆様に活用されることにより、地域活性化に繋がることを目的として認定しています。

橋脚の下がくぐれるようになってますので、近づいてみます。非常に石積みが特徴的です。これは複線化に備えて、後で積み足せるように川の下流側が階段状になっているとのことです。

そのまま長尾まで歩いて、瓦町方面に向かいます。次に下車したのは学園通り。平木~学園通り間にある新川橋梁も「近代化産業遺産」のひとつです。

2つの「近代化産業遺産」橋梁で撮影、平木から瓦町に戻ります。2020年現在、朝ラッシュ時に1本だけ高松築港発平木行きが設定されていて、訪問当時も1本だけだったのか複数あったのか記憶が定かではありませんが、平木止まりの列車が側線に留置されています。

瓦町に戻り、予定より少し早かったためお昼休憩。何を食べたか覚えていません・・・が、昼食後に志度線の今橋まで徒歩で向かいました。

今橋の車庫で寝ていた700形を撮影。左は東山線300形、右は名城線1200形です。こちらは最初に製造された顔のまま、現在も活躍中です。近年、クラウドファンディングによって元京急1000形と700形が赤い京急時代のカラーに復刻されていますが、723編成も黄色い姿にならないか少し期待しています。

さて次は琴平線です。夕方の運用で1070形を撮影することはできるでしょうか。

2013年6月28日撮影

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