noteの"つぶやき"機能の字数制限が140字なのは思考停止の模倣。もっと増やしてほしい。その28

 ローグライクカードゲーム、Slay the Spireをひとまず一通りクリア(真EDはまだ)したので、報告と感想。

 StS(名前が長いので、勝手に略した)はローグライク・カードゲーム。マップを進んで敵と戦い、宝箱を開け、商人と取引をし、イベントに出くわし、道中で入手したカードでデッキを強化し、……そしてマップを進む
 ハースストーンのアドベンチャーモードを知っている人なら話が早いかもしれない。ただしStSの手札回転率や、捨て札が再びデッキになるルールは非電源ゲームの金字塔であるドミニオンに近い。また各戦闘ごとに体力が回復しないので、防御カードがとても肝心だ。
 この週末の夜を費やしてしまったくらいには楽しい。

 ただ気になる問題点もないわけではなくて、……というのも、各主人公ごとに取れる戦術(≒デッキ指針、得意分野)の数が少なく、なまじその間にシナジーがあるせいで、「AかBか」という選択の余地があるようで、実際には「AとBの中間」の一択しかないとも言えてしまう。
 具体的には、たとえばサイレント(忍者職)の【0コストのナイフ連投】と【毒殺】はどちらも相性のいいレリック(冒険中に入手できる、デッキ外の強化グッズ)がないとうまく成り立たず、また【連投】と【毒殺】で共通して使える便利で強力なカードが多いので、序盤に運よく該当レリックが手に入って方針が固まらない限り、どうしても両デッキの有用パーツを拾い集めた【折衷案】が出来上がってしまう。
 同様のことが戦士職のアイアンクラッドでも言えて(こちらは【破棄】と【持久戦】)、自由度ってなんだろうね……というか、今後の拡張が大変そうだなって思う。

 ハースストーンの各ヒーロー(9人いる)や、マジック・ザ・ギャザリングの5色は、それぞれ大まかな得意分野を決めた上で、拡張パックごとに違ったデッキテーマを展開していて、この路線ならローグライクを作っても拡張が容易い(実際、ハースストーンのアドベンチャーモードは安定して面白い)。
 一方でStSはというと、【連射】と【毒殺】の2つしかない所に、仮にアップデートで新しい戦術を加えるなら、難易度やゲームバランスをゼロから組みなおすのと同じくらいの労力が要求されるだろう。
 既存の3人の主人公だけで既にあるゲーム内のシステム要素(カードの種類やバフやデバフの数など)を使いつくしてしまっていることもあって、主人公を4人5人と増やしていくのは容易ではなさそう(「新要素"属性"を追加したけど、初期からいる3人には無関係です」みたいなのはあまり体裁が良くない)。

 現在4人目がベータテスト中らしい(自分が遊んでいるのはSwitch版なので全くの未実装だ)けれど、今後のアップデートはどうなることやら。

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