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自由研究

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言葉とは。教養とは。大衆とは。美とは。そんなこじらせ系の語りから昭和のエンタメまで。ドラッカーやメルケルから、みうらじゅんやレベッカまで。 一見マジメそうなテーマをふざけて語る。… もっと読む
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記事一覧

うまく書ける人は、うまく話せる

先日、とある noterさんとオンラインで飲みながら、「書く」と「話す」は違うスキルなのか?って話になったんですよ。 彼は、書く能力に長けていて書く内容も文章力も優れているのですが、話すのは苦手と自覚しているらしいのです。 同じ言語を使っているのに、うまく書けてうまく話せないのはなぜか? あるいは、書く言語と話す言語は別物なのでしょうか? まずは、同じはずだ、という立場をとりました。 同じ日本語なのだから、違うはずがない。 うまく書ける人は、うまく話せるはずだ。 そこに違

日本語の劣化が気になる

これほど noteを読んだり書いたりしているくらいなので、私には活字中毒の疑いがあります。 YouTube も観ますが、明らかに私は動画よりもテキスト派です。 せっかちなんでしょうね。動画は話し手の冗長なしゃべりが苦手。 ウェブ上のテキストについて、ずっと言いたかったことを吐き出したいと思いました。 いつ頃からだろう。日本人の書く文章が誤字脱字だらけになったのは。 5年前か、あるいはここ 2~3年ほどで急激に顕著になった気がします。 とくに目立つのは漢字変換ミスです。漢字変

葬送のフリーレンを大人の目線で語る

アニメ『葬送のフリーレン』のシーズン1(全28話)が終わりました。 大人ゴコロに突き刺さる作品として、最後まで視聴したのですが・・・ フリーレン関連のメディア記事があまりに低次元で頭を抱えています。 ネット民の声を紹介するという、職務を放棄した姿勢にも驚かされますが、記事の内容も「圧巻のバトル」とか「神作画」とか、いったいどこを見てるんだ?と言いたくなる幼稚さです。 ネット民の声というのも「フェルンかわいい」とか「アウラ様サイコー!」といったレベルでゲンナリします。 アニメ

noterと生涯の友になれるか

noteを始めて 3年近くになります。 私が noteを続けてきたのは人と交流するためです。 note株式会社には申し訳ないですが、コンテンツを売買する気はありませんし、承認欲求を満たしたい気持ちもありません。 noteで自分の考えや恥部を曝け出しているのは、私という人間を知ってもらうことで交流のきっかけになれば、と願ってのことです。 noterさんとどこまで個人的に知り合えるか。 私にとって noteは実験的な場でもありました。 基本的に文章のみの(しかもリアルタイムで

結婚したら姓が変わる件

小学生の頃、クラスに「聖子」という名前の女子がいたら、 「おまえ、松田っちゅー男と結婚したら、松田聖子やな!」 みたいなこと言いたがる男子いませんでしたか? あるいは「まりあ」という名前の女子に、 「おまえ、阿部っちゅー男と結婚したら、アヴェ・マリアやな!」 とかね。 はたまた「麗」という名前の女子に、 「おまえ、安室っちゅー男と結婚したら、アムロ・レイやな!」 もあったでしょうか。 さすがに「静香」という名前の女子に、 「おまえ、亀井っちゅー男と結婚したら、亀井静香や

BA 機内にて

コロナ前、ヨーロッパを拠点に頻繁に出張していたころ、最も多く利用したエアラインはルフトハンザ、次に KLM だった。 私は、そのどちらも嫌いだ。 その理由は、スチュワーデス/スチュワート(以下、”CA” と呼ぶ)のガタイがデカいからである。 KLM の CA は背が高いし、ルフトハンザの CA はガタイだけでなく態度までデカい。 どちらの CA も、過分に重たい体で機内をドタドタ歩く。すると、その揺れが座席にまで伝わってきて、非常に不快なのだ。 眠れないし、まったくくつろげな

聖なる夜に間違いを正しておこう

クリスマスはキリストの国ならどこでも似たようなもの。 と思っている日本人は多いのではないでしょうか。 まず「クリスマス」は英語であって、ドイツではこれを「ヴァイナハテン」(=「聖なる夜」の意)と呼びます。フランスでは「ノエル」です。 この時期ドイツでは、「セント・ニコラウス」という言葉をよく聞きます。 以前、私はこれを「サンタクロース」のドイツ名だと思い込んでいました。 セント・ニコラウスは子供たちにプレゼントを配ると言うのだから。 しかもドイツでは、ニコラウスという男性

お酒が好きな人は

お酒が好きな人、というのはおもしろい。 共通する特徴のようなものがあるのだ。 私が見てきた酒好きの人たちの特徴を挙げてみよう。 懲りないお酒に懲りた経験をもつ人はいると思う。 酒席での失言。連れに迷惑をかけた。あるいは、単なる二日酔い。 その程度でお酒に懲りる人は、お酒が好き、とは言えない。 お酒が好きな人は、決して懲りないのである。「懲りないね~」と言われながら、懲りる気など毛ほどもない猛者なのだ。 たかが二日酔いごときで懲りてしまう私は、酒好きを名乗ってはいけないので

たまには「スキ」の考察を

自分の note記事につくスキの数。 気にしていない、と言いつつも、つい気になってしまうものではないでしょうか。 本稿は、スキを増やす方法などではなく、スキがつく/つかないメカニズムを明らかにすることで、スキをどう捉えるべきかを提示するものです。 noteにおける「スキ」とは何か?スキの意味や動機について数々の noterさんが考察しているようですが、大別すればスキには 2種類あります。 意味のないスキと意味のあるスキです。 意味のないスキとは、記事の内容と関係なく押され

葬送のフリーレンは大人の琴線に触れる作品だが・・・

『葬送のフリーレン』 久々に大人向けのアニメきたな、と思いながら観ています。 原作の漫画は読んでいません。アニメが初見です。 人の心がわからない主人公が、人と深くかかわり合う経験を通して、人間らしい感情をもつようになってゆくお話。 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』と共通するモチーフかと思います。 魔法使いフリーレンと、かつて共に冒険の旅をしたパーティーのメンバーが魅力的に描かれていますね。 勇者ヒンメル。 僧侶ハイター。 戦士アイゼン。 魔王を倒す勇者パーティーが

企業という現代の身分制

「会社」、などとなんとなく言われますが、それって誰のことだろう? 「経営層」とか「マネジメント」も然り。 管理職? 部長以上? 役員? それとも社長のこと? 今はむかし。 「労使(労資)」という言葉がありました。 これは、労働者と使用者(資本家)を意味しました。 会社は、労働する者たちと使用する者たちという、2つの階層からなる、と考えられていたようですね。 現在はどうでしょうか? そんなに単純な 2層構造ではないか。 一般社員、現場リーダー(係長・主任)、中間管理職(次長

note の戦略、noters の選択

YouTube が CMを増やして有料会員へのアップグレードを露骨に誘導したり。 Amazon のプライム・ビデオが無料で観れるコンテンツを露骨に減らしたり。 Zoom が 40分制限を設けて有料プランへのアップグレードを露骨に勧めたり。 Twitter を ”X” に名称変更して金融サービスを企む Tesla の CEO がいたり。 いよいよプラットフォーマーたちが本性を現してきた感がありますね。 見境なく儲けようとするのは、今どきのプラットフォーマーだけではありません。

ジャニーズについて 50代が思うこと

ジャニー喜多川の性加害問題については、私の “co-noter” であるゆうさんが 2ヵ月以上前に書いていました。 大学の社会学ゼミで議論されただけに、一般的な論点に加えてなかなか深い考察がなされていたと思います。 とくに、日本人には普遍的な価値規範がない、という指摘には私も同感です。 この稿では、ゆうさんに「いまさらー?」と失笑されるのを承知のうえで、ゆうさんが触れていない論点を提示したいと思います。 昭和という時代を記憶している者の視点で。 私の小学生時代は、“たの

久しぶりに Facebook をのぞいてみたら

5年ぶりくらいでしょうか。Facebook にログインしました。 そこでは時が止まっていました。 私が Facebook(以下、FB)のアカウントを登録したのは、10年以上前だと思います。 登録したら Friend requests がガンガンきて、おまえ誰だよ?という人も含めて Friends が100人を超えました。 40 にして小学 1年生の目標を達成したわけです。 登録したばかりの頃は、けっこうよく見ていました。 私自身は 1度も投稿したことがありませんが、誰かが