初夏のそよ風に抱かれて

違和感ばかりだった。

熱狂するみんなの中で白けた気持ちで見ていた。

ここにいるのも、長くないだろうな。
ずっと私の奥にあった別の道に進むだろうな

ひとりぼっちで帰る郊外の電車に揺られていた。

緑の多い、地元にもよく似た田舎の風景の中を抜けて行く。


誰とも話したくない。。

心に嘘をつきすぎて、自分が信じられなかった。

したくないことをしたいといい、目指してない場所を目指したいという。

誰ともぶつかりたくなかった。
誰にでも、いい顔をしたかった。
誰にでも、愛されたかった。


素直で従順を演じることが、やめられなかった。

人生に息切れしていた。。


息を切らしながら、わかってくれそうな誰かに小出しにして思いをぶつけてみた

100%わかってくれる人なんていなかった

そして、話したことを後悔した

期待した分傷つくだなんてこと、とっくに分かってたはずなのに、いつもいつもゼロから期待のし直し。

分かってくれる誰かだなんて、いないのに。
答えは、探し回ってもないのに。


目を閉じて、また開ける。

線路沿いの緑がマンションに変わっていく。

むずむずした心を抱えて、また誤魔化し続ける自分に戻っていくのだろう。


#エッセイ


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