9月8日 誕生日はだいたい雨

わたしの誕生日はだいたい雨だ。
だいたい雨だし、もう少し肌寒かったと思うのだけど今年はずっと馬鹿みたいに暑かったですね。
誕生日当日の今日だけ帳尻を合わせたように雨が降っていて、ちゃんと肌寒くて、少しだけ嬉しくなった。

35歳はどんな歳だったかしら。網膜剥離に罹ったのが34歳の春だから、当然のことながらわたしの右目は35歳になってから一度もまともに景色を捉えることなく終わったことになる。もちろん36歳になった本日も見えないし、今後も見えない。

見えない事自体に悲しさや絶望は最早ないのだけど、現実的な問題がいくつもあって、まず本を読むのが本当にしんどくなった。
文章を書くのが好きだけど、わたしのリズムとしては、本を読んでインプットして、そこからインスピレーションなりを受けて文章を書いてアウトプットするのがいちばん性に合っているように思う。
インプットなしでアウトプットし続けるほどの文才はわたしにはない。

「天才は多作」とよく聞く。バカリズムさんを見ていると本当に天才とはこの人のことだと思い知らされる。
ドラマ「ブラッシュアップライフ」が終わった2週間後?くらいに単独ライブをやっていて、リスペクトを通り越して吐き気がした。テレビもあんなに出ているのに。冠番組もいっぱい抱えてるのに。

星野源さんも多作だ。ラジオでずっと「曲を作っています」とは聞いていたが、まさかこんなたくさん作っているとは思わなかった。
まとまった期間で7曲?8曲?くらい作っていたわけですよね。日村さんのバースデーソングから生命体から本日EPリリースのLIGHTHOUSEまで。

LIGHTHOUSEが自分の誕生日にリリースされたのがなんだか嬉しい。申し訳ないなぁ。合わせてもらっちゃってw
星野さん、若林さん、ありがとうございます。

…という夢みたいなことを考えながら今日は仕事をした。「Orange」という曲に若林さんがMC.wakaとして参加していて、これがまた素晴らしい。
Spotifyで若林さんのラップを聴ける日が来るとは。
たいしたもんですよね、前健さん。嬉しいですね。

Orangeのいいところはラップに少しだけメロディ(音階)が存在しているところだ。音痴芸人ってなんだったんだろうな。若林さんは確かに音痴なんだけど、言葉を丁寧に繰ったラップは若林さんだけが持つオリジナリティで、そこに星野源さんのコーラスやメロディが重なることが愛おしい。
2人が重ねた歴史が愛おしい。こびりつくあの道。


そういえばドラマ「だが、情熱はある」の感想をどこにも発信していないのだけど、一番大きな感想は「あぶねー!あぶねー!」だ。
何かと言うと、「あぶねー!あぶねー!若林さんがお笑い辞めてなくて良かったぁ!」だ。

巷で言われているとされる"春日がいたから若林は芸人を続けられた"(本当にそんなこと言ってる奴がいるのか??)という説はある意味そういうことにもなるのかもしれないが、いや、まず若林さんに感謝しろよ、続けてくれてありがとう、って言えよ。
ナイスミドル全然売れてないのに諦めずに春日さんとやれる漫才を考え続けて2006年にズレ漫才を発明して、それを磨き上げて2008年にM-1に繋げた若林さんの情熱に泣けよ、ということだ。

もし若林さんがどこかのタイミングで芸人を辞めて、たい焼き屋さんに就職していたとしたら、わたしたちは土曜の夜をどうやって過ごせばいいのか。
自分勝手で申し訳ないけれど、オードリーのオールナイトニッポンのない人生なんて、寂しいじゃない。


何の話をしていたんだっけ?

目が見えなくて困ることか。
動体視力が以前の半分くらいになってしまったので、ゲームをするのもなかなか難しくなった。
ずっと楽しみにしていたストリートファイター6も結局ほとんど触っていない。大会の動画を見ていても、起こっている状況が分からないことが非常に多い。
「ドライブインパクト」というスト6特有の技があるのだが、ドライブインパクトを打たれた瞬間に自分もドライブインパクトボタンを押す事によって「インパクト返し」が出来て、とても有利な状況になるのだが、わたしの動体視力ではどっちが先にドライブインパクトを打って、どっちが返したのか分からない。

分かりやすく「ぷよぷよ」に例えるとしたら、上からぷよが降ってくるのに、何色か判断できなくて何も出来ずどんどん積まれていって負けてしまう、というところだろうか。(分かりやすいだろうか?)


LIGHTHOUSEという光を想像してみる。
ふたりは40代で、まだ色んなことに悩んでいる。その悩みはわたしの悩みとはもちろんイコールではない。どっちがしんどい?スターと村人はどっちがしんどい?分からない。妬みや僻みはもうない。もう36歳。
星野源と若林正恭を妬むには歳を取りすぎている。あまりにも助けられているし、ラジオに救われすぎている。惚れたもん負けだ。素直に、LIGHTHOUSEの楽曲を愛することからわたしの36歳をはじめさせてください。


#若林正恭
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#網膜剥離
#だが情熱はある

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