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「“変わり続けること”が変わらないこと」管理部門メンバーが語る、DMM Boostの成長

DMM Boostは、前身となる株式会社ハッシャダイが2018年にDMMグループにジョインし、現社名に変更。そして、2023年5月に主力サービスである「DMM チャットブースト」において事業統合を実施したという歴史があります。

そんなDMM Boostでは、コロナ禍での苦悩や新規事業、新しい組織での変化など、一筋縄ではいかなかったこともありました。

今回インタビューしたのは、DMM Boostの執行役員・コーポレート部門責任者を務める橋本と労務・経理担当の廖(りょう)。二人ともハッシャダイ時代から会社を支えてきた、主要メンバーです。

橋本(左)、廖(右)

それぞれがハッシャダイに入社したきっかけや、株式会社DMM Boostになるまでの変遷、事業統合によって生じた変化などをたっぷりと語ってもらいました。

大学時代から知り合いだった、ハッシャダイ代表・久世からの誘いでジョイン

—— 橋本さんが株式会社ハッシャダイに入社するまでの経歴を教えてください。

橋本:僕は新卒でSES事業やアプリ開発を行うベンチャー企業に入社して、営業や採用広報を経験しました。営業としては新卒MVPを獲得し、採用広報としても一通り経験したばかりのタイミングではありましたが、以前から興味があったSNSマーケティングの分野で独立したいという想いが強くなり、入社1年半で退職。しかし、独立後半年ほどで自分の実力不足を痛感しまして。

改めてマーケティングを学ぶために、縁があった不動産会社に入社。そこで、賃貸の入居者マーケティングを中心に、マーケティングのいろはを学びました。その後、次のキャリアを模索している時に、大学時代からの知り合いだった久世から連絡があったんです。

その時にハッシャダイの構想を聞き、「一緒にやらないか」と声をかけてもらったのが始まりです。

—— ハッシャダイにジョインすることの決め手は何だったのでしょうか?

橋本:単純に非大卒事業への可能性を感じたのと、自分の力が活かせると思ったからです。競合もほぼいない状況で。

もちろん、プレーヤーが少ないということには何かしら構造的な理由があり、上手くいかない可能性もありましたけど、久世が面白い人間であることはわかっていたし、まだ自分も若く良い経験にはなるだろうなと思って、ハッシャダイへの入社を決めました。

—— 廖さんがハッシャダイに入った経緯を聞かせてください。

廖:私は台湾出身で、日本に来てからバスの運行会社で働いていて、バスの管理や手配、社員の給料計算など会社の事務全般の仕事をしていました。そのため、バスを管理するときに必要な国家資格も持っています。その後DMMグループでの勤務を経て、ハッシャダイに入社しました。

新型コロナウイルスの流行をきっかけに「DMMチャットブースト for EC」が誕生

—— ハッシャダイがDMMBoostになるまでの経緯を聞かせてください。

橋本:2018年はヤンキーインターン事業が社会から大きな注目を受けていたことや、DMMも非大卒事業に興味関心があったこともあり、DMMからのお声掛けを頂き、DMMグループにジョインすることになりました。その勢いのもと、トラベルインターンという新しい事業を立ち上げたり、レペゼン地球(現:RepresentFoxx)をはじめとするインフルエンサーと一緒に活動したりと、どんどん新しいことにチャレンジしていました。

ただ、ヤンキーインターンもトラベルインターンも地域移動を伴うサービスだったので、新型コロナウイルスの流行をきっかけに売り上げが立てられなくなってしまったんです。

—— 2019年の11月頃に新型コロナウイルスがニュースで出始め、翌年の4月には日本でも緊急事態宣言が発令される事態が起こりました。社内はどんな雰囲気でしたか?

廖:最初は社員にも楽観的な人が多かったですよね。

橋本:そうですね。その一方で、経営陣である僕やバックオフィスのメンバーは危機感を覚えていましたよね。

廖:本格的にコロナウイルスが世界中で蔓延して「ただの風邪ではない」という認識になった頃、他の社員にもやっと危機感が生まれて。

橋本:最初は1〜2ヶ月経てば収まると思っていたのですが、コロナ禍の終わりが見えず、新しい事業を考える必要が出てきました。

—— そこで新しい事業として生まれたのが「DMMチャットブースト for EC」ですよね。どのような経緯があったのでしょうか?

橋本:新型コロナの影響でリゾートバイトなどにメンバーを派遣できなくなってしまったとき、クライアント先に謝罪を行っていたんです。

そのとき、ある会社さんに「ハッシャダイさんはユーザーとのやりとりを、LINEで自動化していますよね。うちもあの機能を使いたいです」と言われたんです。

そんな需要に気がついて、後に『DMMチャットブースト』としてサービス化しました。

—— 会社の事業が大きく変わることに対しては、どのように感じましたか?

廖:私は総務や経理の担当なので、事業の方向性は役員たちに任せていました。助成金や補助金の申請など自分ができることをして、これまでの事業がストップしてもちゃんと給料が支払われる状態を作ろうという想いでしたね。

橋本:廖さんは、経営陣と社員の間に立ってくれていましたよね。廖さんが私たちに適用される助成金の申請や資金繰りなどを徹底的にサポートくれたおかげで、現場は安心して新規事業に注力できたのだと思います。

—— 事業変更に伴い、他の企業に転職するという選択肢は考えませんでしたか?

廖:これまでに転職を考えたことがないわけではないですが、やっぱり一緒に働く仲間が好きなんですよね。コロナ禍はみんな不安だったと思いますが、社内のみんなで一緒に乗り越えようという空気感があったので頑張れました。

橋本:僕も同じです。実はハッシャダイからDMMBoostになったときにMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を策定しないという決断をしました。ハッシャダイ時代は、かなり強いビジョンを設定し、そのビジョンに共感した沢山のメンバーが集まり、一丸となっていた感覚があったため、当初違和感はありました。
でも、よくよく考えたら「このメンバーでやるから楽しいんだ」と気づいて。

メンバーがある種家族のような存在になっていたので「事業が変わるから会社を辞める」という選択肢は一切なかったですね。

今となっては、MVVを掲げないこと自体が社会の変化に対応していくという高次のビジョン的な役割を果たしているのかなと思っています。
そこに対して、新たな仲間も集まり、家族というフェーズから、より仲間・チームという形に変化できていると思います。

「DMM チャットブースト」を事業統合し、事業拡大へ。次に目指すものとは

—— 2023年5月に「DMM チャットブースト」の事業統合が実施されました。事業統合の話はいつ頃から出始めたのでしょうか?

橋本:最初に話が出たのは、一昨年くらいですね。それからずっと議論を重ねて本格化したのは去年の夏あたり。最終決定したのは2022年の12月だったと思います。

—— 長い議論の中で、ネックになっていた部分は何だったのでしょう?

橋本:色んな理由はありましたが、一つとして当時は社内のカルチャーを大事にしていたので、統合による急な組織拡大でそのカルチャーが壊れてしまうことを懸念していました。統合が実施される前から新しいメンバーが増えていく中でも、新旧どのメンバーも協力して事業を推進している姿が見れたので、段階を踏んだことで統合実施に踏み切れたのかなと思います。

—— 実際に統合した今、どのように感じていますか?

橋本:正直僕たち経営陣も昔からいたメンバーも、少なからず不安はあったと思いますが、何とかなるんだなと(笑)。

今はカルチャーがまったく違う人たちが集まっているとは感じているので、これからどんな組織にしていくかを定めていくことが課題だと思っています。

—— 他に課題だと感じていることはありますか?

橋本:統合前は50人くらいの規模だったので、経営層の意思が社員全員にきちんと届いていて、メンバー同士のコミュニケーションも密に取れていたと思います。

規模が大きくなった今は、同じようにはいかないですよね。でも、それは会社としての成長の証でもあるので、まずは経営陣で新たな全社としての方向性をアップデートすること。次に中間層となるマネージャーの育成が大事だと考えています。DMM Boostで働くことで、「働き方を学べた」「良い仲間に出会えた」と思ってもらえるような会社にしていきたいなと思っています。

—— これまで常に変化があったと思いますが、逆に変わらなかったことはありますか?

橋本:「変わり続けていること」ですね。廖さんにも昔から「毎月何かしら変わる!昨日はこう言ってたのに!」と言われますし(笑)。

廖:イレギュラーが本当に多かった会社なので(笑)。

橋本:安定していることも大切ですが、“変わること”がなくなったら会社の魅力がなくなってしまうとも思っていますね。

—— 今後目指しているキャリアや、成し遂げたいことを教えてください。

廖:私は経理、人事、総務を全部担当しているので、キャリアでどこを目指すか悩んでいるところではあるのですが……(笑)。今この瞬間の考えだと、もっと経理の経験や知識を得てCFO(最高財務責任者)を目指すのもいいのかなと思っています。

橋本:コーポレート責任者として成し遂げたいのは、極論、自分がいなくても業務が滞りなく進むコーポレート統括本部にすること。

個人的には、もう一度事業責任者をやりたいという気持ちがあるんです。とはいえ事業を経験してきたからこそできるコーポレート改善の仕事もあるので、そこはしっかりとエッセンスとして残しつつ、メンバーにどんどん任せられる体制を作っていきたいなと考えています。


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