231105

暗い森を歩いている。真っ暗で青い。夜露で葉の上の水がきらめく。
自分が踏んで折れる木の枝の音や、どこからともなくコソコソカサカサ生き物の気配もする。風は止んでいて、立ち止まって空を見るとびっくりするくらい星空が見える。
(1さんならこの中から星座を見つけることができるだろうな)
1さんのことを思う。会って声を聞いてみたい。
道の奥に煙突のある家があって、私の目的地はそこなのにもう少しだけこの森の気配みたいなのを感じていたいと思う。

気がつくと階段を登っている。
ふかふかの絨毯がしいてある階段。一段一段を金属の金具でとめてある。かなり高級感。私は自信なくのぼる。私はここにきてよかったのかな。でも大きな扉の向こう側に森の気配を感じる。おじいさんがやってきて
「この扉の向こうは彼の森です。」と言う。
風が強くドアが軋む。本当は怖いのだろうな。
なんとなく雪がふっているような気がする。寒くなってきた。でも1さんの森に入ってみたいと思う。入ったら気づかれてしまうのかな。

目覚める


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