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かかきつばた

140523に
私の利用する植物アプリ、”GreenSnap”によると今日のお花はカキツバタ。

カキツバタの花言葉
GreenSnapより




300423に

昨年より思いを募らせていた「特別展 国宝・燕子花図屏風」光琳の生きた時代 1658-1716 @根津美術館 へ。

根津美術館

カキツバタの咲くこの時期に合わせて毎年公開されているそう。

竹の並ぶ美しい回廊には「今朝のカキツバタ」の写真が飾られていた。期待が高まる。

今朝のカキツバタ


美術館到着早々、庭園の方から散策することにした。

庭園@根津美術館
新緑の美しい庭園


新緑の眩しさに気持ちが揺れ動いてしまう。
人間である私も毎年こんなふうに見事にかがやくことができたなら。

土の湿った森の匂いがする。

今年はゴールデンウィーク2日目となった4月最後の日。
早くも多くの人が併設のカフェであるNEZU CAFEに行列をつくっていた。
行列を横目に歩みを進めていく。


高いところから目当ての紫色は見えた。
足を踏みしめるごとに徐々にそれは近づいてきた。

奥に見える紫色はカキツバタ

近くで見るとその奥行きのある一面の杜若色に心を奪われた。
東京にこんな素敵な場所があったなんて。


ししおどしの音が響く


カキツバタは満開で撮影しに来た人々で賑わっていた。外国人観光客と見られる方も多数。
人々の声やエネルギーを吸い込んでしまうような静かな庭園。包み込まれたような気持ちにさせられた。



ノムラカエデとカキツバタ

カキツバタとノムラカエデの共演。
ノムラカエデは春に紅葉するめずらしい木だそう。


プロペラ状の種をつけたモミジ

そのほかに種をつけているモミジも見られた。緑と赤のコントラストと造形の美しさに息をのむ。


シラン
木の芽
石造地蔵菩薩像龕


庭園をひと回りしていまだに列をなしていたカフェに並ぶことに。

中は3面ガラス張りで庭園の新緑を大いに望むことができる。屋根の内側が透過していたり、出入口の緑のリフレクションが美しかった。


窓際のカウンター席


窓際の席にはつけなかったが、そこから見る景色は格別だろうなあと思った。
水の入ったグラスに緑が映り込まないかなと掲げてみたりした。


私はショートケーキとゆずスカッシュを注文した。
根津とゆずで踏めるんじゃないかと思いながら…。

よく見るとショートケーキの皿にはカキツバタが描かれていた。

NEZU CAFEのショートケーキ

ゆずスカッシュはゆずピールがたくさん入っていて甘くて美味しかった。


カフェを後にして、いよいよ尾形光琳の作品を見に屋内へ移動した。



館内は撮影禁止となっており、肉眼に焼き付ける他なかった。

光琳の生きた時代の巻物や屏風などが静かに展示されていた。
巻物に描かれた金色の線や屏風の金箔の貼られていたことが印象に残っている。

燕子花図屏風は歴史の教科書で見た記憶だけがあったが、本物を見ることは初めてのことだった。


左隻
右隻

(画像は上記根津美術館サイトより引用)

群青と緑青の2色のみで描かれたカキツバタ。そう言われてはじめてそのことに気がついた。確かに輪郭線などそこにはなかった。

金色を背景に、力強く描かれたその2つのリズミカルさ。
説得力のある一つの解だと感じた。
花や葉が青に寄っていることは色相のコントラストをより際立たせるからだろうか。それともはじめからその顔料を用いることを決めていたのだろうか。実物とは大きく色味が異なっている。



展示室を出て売店に立ち寄ることにした。

私は自分用にポストカード2枚とA5のクリアファイル、プレゼント用に燕子花のプリントの入ったハンカチ、燕子花の刺繍の入ったハンカチを購入することにした。
他にも懐紙やお香など、光琳の作品をフィーチャーしたお土産物がいくつもありどれを買おうか迷ってしまうほど充実していた。


来年もこの時期に燕子花図屏風が公開されることであろう。
みなさまも一度はご覧になってみては。初夏のお出かけにおすすめだ。
カフェで並ぶのを避けたい方は早い時間の来訪が吉だろう。

21世紀のカキツバタと18世紀の燕子花とを見比べ鑑賞することは素晴らしい体験の一つだと思う。

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