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心理学的観点で1年間韓国ドラマを見続けた件

第4次韓流ブームにはいってから、早3年が過ぎてしまった。

故安倍政権では、日韓関係が異常に悪かったこともあり、民放で韓国人タレントを見かけることはなかった。しかし、Netflixではコロナ禍で「愛の不時着」をはじめ、過去の作品も人気が再燃したらしい。ネットを通じてBTSは世界規模でトップアイドルになり、日本でもヨン様ブームから20年という熟年のファンも新人ファンを温かく迎えてくれた。

私自身、50年以上の歴史の中で、ここまで韓国に興味を持つようになるとは夢にも思っていなかった。多くの人がそう思いながら「沼にハマる」のだと理解した。

去年の今日、2023年3月15日時点では、私はまだ、韓国ドラマを見ていない。映画は、ネトフリだかアマプラなどを登録した時に、アカデミー賞の受賞作ということで「パラサイト半地下の家族」を観たけれど、いまいちストーリーの視点が判らずに終わってしまった。そして、2022年の末ごろ、是枝監督の「ベイビーブローカー」を観て、何か感じるものがあったけれど、それは、日本人監督が撮った作品だから、パラサイトに比べて受け取りやすかったのだろう、と勝手に解釈をした。ただ、その俳優陣の表現の上手さは、日本人と異なり、どこか欧米の映画俳優に近いものを感じた。でも、その時点でも私はまったく、韓国文化や韓国ドラマに興味をもつことはなかった。

コロナ禍で、ネトフリで映画を見始めていると、必ずサブネイルに「愛の不時着」が出ていて気にはなっていた。しかし、その人気故に、北朝鮮の軍人と韓国人女性の恋愛ドラマという、あり得ない設定のストーリーに、興味がそそられなかった。

「題名からして、センスがない。」とか思っていた。。。

何か月も、他の映画を見る度に、そのサブネイルを観て、気にはなるのに、いつまでもクリックすることができなかった。何か月も。。。

そして、ある日、勇気をもってクリックした・・・
初めての韓国ドラマ。。。導入の映像は綺麗で、そのカメラワークがなんとなくハリウッド映画っぽいな、などと、批評家気取りで見始めた。
導入部分が長く、車が走ってるシーン、ソウルのお金持ちのカップルが二人で見つめ合ってビルへ入っていくシーン、職場シーンでユンセリという女性が、お金持ちのステレオタイプで・・・・

10分。。日本のドラマとはちがって、状況が判らりづらくて、ギブアップ。

という話をしたら、友人から、「30分は我慢して見て、メンタルのストレスには韓国ドラマよ」とアドバイスをもらい、改めて2023年3月25日、「愛の不時着」を見始めた。 30分我慢すればいいなら、早送りで観ることに。

しばらく見てて、早送りがもったいなくて普通速度に戻すほどに熱中してしまったのです。

ここから心理学

何故、心理学なのか、というと、当時私は通信大学で心理学を専攻していた。幼少の頃のトラウマを解消すべく、精神科と臨床心理士によるカウンセリングを受けていた。自分自身でもよりその治療を理解するために心理学を学び始めた。人生いろいろあるけれど、子どもの頃に受けった性被害のトラウマと親との関係によって生まれた愛着障害によってでた後天的な発達特性により生きづらさを持っていた私は、時計仕掛けのように何パターンかの周期によって鬱の症状が重くなる時があった。 2022年10月ごろからその予兆は出始めていたが、2023年2月3月と、肉体的、精神的に厳しいことが続いた(昨年の記事をご参照願います) そして、その不安定な中で、今まで試したこともなった韓国ドラマを観るという、当時の私では思いつかないことを、友人のアドバイスに従って試してみて、何が起きたのか。。

なんと、「愛の不時着」に感動して泣いて、笑って、泣いたのだ。。。

これには驚いた。まず、固定観念があって、私は韓国ドラマは理解できないはずだ、と思い込んでいたのにだ。。。

世界が変わったのではない。私が変わったのだ。
お陰様でコロナ太り以上に太り、外見も変わったが、心も変わった。

この衝撃は大きい。

過去の4度の鬱を経験し、そのたびに死にたくなっていた私も、病院に通い、服薬し、カウンセリングをし、ニューロフィードバックという脳波の調整する治療もうけて、ゆっくり安定していることは解っていたけれど、この変化大きさには驚いた。 

抑うつ症状では、感動がなくるから、泣いたり笑ったりがなくなるか、逆に、悲しくないのに泣いたり、悲し場面で笑ったりと身心に矛盾が生じることがある。 

それが、「愛の不時着」を観ることによって、ドラマの中で笑っていると主人公と一緒に笑い、泣いてると一緒に泣くという、とてもシンプルなリハビリだった。

その効果は絶大だった。胸をときめかせる何かが、韓国ドラマにはあったのだ。それから、一年間、立て続けに韓国ドラマを観ることになった。

ここで、初めて、昔、おばちゃまたちが、氷川きよしや ジャニーズに黄色い声を上げて応援するのか、理解できた。面白い。

韓国ドラマの心理学的コンテンツ

面白いもので、韓国のドラマでは心理学用語や、心理学に関係するテーマがよく出てくる。多重人格、サイコパス、自閉症、トラウマ、虐待、などなど。 お葬式のシーンと、ご飯を食べる頻度は昭和の日本を思い出す。
日本では、ドラマではお葬式シーンは、サスペンスだし、食事を食べるシーンは「一緒に食べている」ということが重要であって、何を食べているかはそれほど重要に見られないが、韓国のドラマでは、ラーメンを恋愛のアイテムとして使ったり、大事な人には、スプーンのご飯の上におかずを載せてあげたりすることによって家族的愛情を表現するなど、文化的な面を食事やお酒で表現する共通点がみられて、これも韓国という国の心理的な要素だと感じらる。「お母さんの味」というものが、今の日本では共通の概念ではなくなっているのかもしれない。 ソウルの人々がやっているのかは知らないけれど、地方では「キムチを漬ける」というのを大事なイベントとして表現している。

日本では、最近、味噌づくりや梅干しづくりが流行のように復活しているので、こうした懐古趣味が、文化の継承に役にたっているというのも、インフルエンサーたちがメディアに載せることで広がるのだから、韓国ドラマも、国内での食文化の継承に国ぐるみで力を入れているのが感じられることおもある。心理作戦とも分析できるのではないかと考えた。

愛の不時着から始まり、計100作品近くを見続け、睡眠障害にまでなるほど沼にハマった。 最初の頃は医師に言わせると「良いと思います。何かにハマることが出来たならば」と言っていたけれど、寝不足が酷くなり「そろそろ・・・」と言われるようになった。脳波検査では「う~ん。ゲーム依存症で観られる脳波に近いです。そろそろ~」と 過ぎたるは猶及ばざるが如し、を指摘されるようになってきた。

処方箋ではないけれど

人それぞれに、好き好きがあるので、合う合わないも千差万別だと思うので、絶対ではないけれど、心理学的要素を入れたドラマで気に入ったものをいくつか載せますので、読者の皆様の好みとあっているかチェックしていただければと思います。
それぞれ、心理学的視点から見ると学びがあり、さらにはメンタル的癒しの効果があったことにこの一年の成果が実感されました。

また、おすすめのドラマがあったら、是非コメント欄に載せてください。

ラブコメ

愛の不時着、キム秘書は、いったいなぜ?、彼女の私生活、ボラボラデボラ、真心が届く、キルミーヒールミー、ヒットマン ~エージェント・ジュン、マイPSパートナー(映画)運命のように君を愛してる

ファンジー・SF

トッケビ~、『神と共に 第一章:罪と罰』 『神と共に 第二章:因と縁』、今から死にます、愛しのホロ、九尾の狐とキケンな同居、還魂1&2、シーシュポス、サンガプ屋台、ゴールデンスプーン、私の夫と結婚してください、君の声が聞こえる、愛しのホロ

刑事・刑務所系

刑務所のルールブック、模範刑事1&2、美男堂の事件手帳、バッド & クレイジー、最悪の悪、財閥x刑事、ヒーラー~最高の恋人、マウス

法廷・弁護士系

魔女の法廷、ハムラビ法廷、弁論します、悪魔判事、ルール通りに愛して

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