ANA労組に問合せ:客室乗務員を縫製作業に従事させる件

宛先
ANA労働組合 御中
〒144-0041 東京都大田区羽田空港3丁目3−2
FAX: 03-XX57-XX21

発信者
前田智成
(ドイツ語通訳・翻訳業)
164-XXXX
東京都中野区XXXX
Eメール: XXXXX@gmail.com

2020年4月9日付け

初めてご連絡差し上げます。
コロナウイルスの影響につき、皆さまがお勤めのANAの受けている多大な影響から、6400人の客室乗務員の方々の一時帰休を受諾された困難な状況に、利用者としても心が痛む次第です。

さて、昨日より報道で伝えられていますが、貴組合に加盟されている方々が多くを占めるANA客室乗務員を医療防護服の縫製作業に企業であるANAが提供する旨を、西村康稔経済再生担当相が公式に述べたとあります(リンクは時事通信)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200408-00000141-jij-pol

これについて質問いたします。
・この件を貴組合は承知されているのか
・承知されているとすれば、会社と調整済みで同意されているのか
・客室乗務員は大多数が女性であるが、この作業に従事するのは、日本では典型的なように女性のみなのか、あるいか男性客室乗務員も従事するのか
・女性のみであると仮定すると(我が国ではその蓋然性は高い)朝日新聞などで指摘されている通り、この件が実行されるとジェンダーの価値観として非常に時代錯誤であるが、どのような理解か
・貴組合が承諾されると、他の航空会社にも波及するおそれが当然あるが、その影響は考察されたか、是とすればどのような見解か
・私の家族には縫製を生業にする者がいるが、この客室乗務員が無償で(一時帰休時の給与については知らないが)働くことにより、縫製を職業とする者たちの就業機会を奪うことになるが、それについての見解はどうか
・そもそも労働者が(多くは専門性のある)仕事を有償で行うという近代社会の原則に反するが、どのような見解か

以上に回答をお願いしたく記す次第です。
私はメディアで働く者ではありませんが、この件は上記のように縫製職を家族に持つものとして個人で重大な関心を抱いています。もちろん企業であるANAにも同様の問合せをするつもりです。回答いただけなければ、すみやかに地方議員、国会議員にこの件を伝達します。

貴組合が加盟し、主導的立場を占める航空連合の綱領の5ではこう述べられています。
「社会的課題に対する決意 わたしたちは、広く社会の労働者と連帯し、国民の福祉の向上や、自由、平等で公正な社会、環境にやさしい社会を建設するために、積極的に貢献します。」

掲げておられる看板を守るためにも、縫製労働者の就業機会を奪わないためにも、自由、平等で公正な社会を建設するためにも、この件を経済産業大臣が述べているような形で実現させることに抵抗していただきたい。

ご多忙のところ申し訳ありませんが、4/13(月)じゅうに回答いただけると幸いです。
私ファックスを保有しておりませんので、上記Eメール宛に回答いただきたくお願い申し上げます。(郵送であれば、その旨だけでもEメールで通知を願います)

敬具

前田智成 拝


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