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ブロックチェーンと政策:平将明との対談で描く日本のWeb3への道

司会者: 本日は日本の衆議院議員であり、webスリー.pt座長である平将明さんをお迎えしました。平さん、よろしくお願いします。

平将明: こちらこそ、よろしくお願いします。私はこれまで日本の経済やイノベーション政策立案に関与してきました。特に最近は、webスリーの文脈で力を注いでいます。

司会者: そのwebスリーへの関心のきっかけや理由を教えていただけますか?

平将明: 去年の初めに自民党のデジタル政策本部から、NFTに関する政策を作るという指示がありました。世界的に注目が集まっていたデジタルアートとNFT、そしてプロバスケットボールチームのトップショットなどが注目を集めていました。そこで、NFTだけでなく、基礎となるブロックチェーンや暗号資産、さらにダウンや金融のDI、そしてメタバースといったエコシステム全体を見て、政策を考える必要があると感じました。また、税金の仕組みを考える必要があり、それを定義するのが一つの目標でした。日本はコンテンツ大国ですので、新しい技術を使って日本のポテンシャルを最大化する政策に取り組むべきだと考えています。そのためのプロジェクトチームを立ち上げ、網羅的な政策提言を行いました。

司会者: ありがとうございます。現状において、既存の日本の産業や事業、そしてwebスリーとブロックチェーンの活用について、どのような展望をお持ちですか?

平将明: 日本は世界と比べて特徴的な点がいくつかあります。一つは、日本を代表する大企業や銀行がwebスリーに関心を持っていることです。特に、大手銀行がステーブルコインの発行にチャレンジしているのは注目すべき事象です。また、地方経済の活性化も重要なテーマで、webスリーを活用して地方創生を実現する試みが増えてきています。自治体がNFTを発行し、そのNFTを用いて特産品や特別な体験を提供する取り組みが進んでいます。これらは日本独特の取り組みで、世界的にも珍しいと思っています。

司会者: その発展に期待が持てますね。まあ、世界的にcrypto winterという状況が言われていますが、日本の状況はどうでしょうか?

平将明: 先日、日本初のwebスリーのスタートアップの経営者と話をしていて、日本は"暖冬"だという話をしました。他の地域では規制が強化される一方で、日本ではルール整備が着実に進んでいます。日本の政策立案者たちは本質を理解していると感じています。これから事業に取り組む人たちにとって、日本は良い環境であると思います。

司会者:「ありがとうございます。規制の話が出てきましたが、特に暗号通貨については事件が頻発しています。しかし、一方で日本では規制が進んでいるからこそ、ユーザーが守られたという経緯もあると思います。平さんはイノベーションについても多く提唱しています。そこで規制とイノベーションのバランス、次の規制に向けた緩和や対応について、どのように考えていますか?例えば、アメリカではFTXの破綻がありましたが、私たちもwebスリーを推進しています。私たちのプロジェクトチームには金融のプロフェッショナルも多いですから、これは昭和の時代の金融事件に似ています。明確に言えば、預金の分離管理がなされず、一部が子会社への投資に回されていたことは、ブロックチェーンの本質に反すると思います。ですが、これが悪影響を及ぼすとは限らないと私たちは考えています。」

平将明:「暗号資産の価格変動に関心があるわけではありません。むしろ我々は、アナログの価値を最大化するためのwebスリーという視点に強く焦点を当てています。規制緩和か規制強化かという二者択一の問いについては、その考え方自体が古いと思っています。レギュレーションのデザインが重要なのです。規制を緩めるだけでなく、ルールをきちんと作らなければなりません。一昔前は規制緩和と言われていましたが、ルールを作らないと大企業がコンプライアンスの観点から参入できません。規制をきちんと作ることで、大資本や伝統的な大企業が参入できるようになります。規制を緩める場所、強化する場所、そしてそれが法律で行うのか、ガイドラインで行うのか、あるいは業界団体の自主規制で行うのか、政府がガイドラインを作り上げるのかというバリエーションもあります。時間軸と全体像を見ながら規制のデザインを進めていくべきだと思います。」

司会者:「大企業や大資本が参入するためにも、その観点は非常に重要だと共感します。次に、日本の魅力としてコンテンツ大国やIP(知的財産)があります。これらとデジタルアセットやNFTとのコラボレーションによる活用方法についてお考えはありますか?」

平将明:「日本の地方での観光体験など、本物のアナログコンテンツがあります。例えば、北海道のスキー場でリフトが始まる時間を15分だけ早めるチケットをNFTで出したとします。それが5000円で出され、最終的には9万円になったとします。それはそのスキー場に来られた人々、特に富裕層が、誰も滑っていないパウダースノーのスキー場を滑る価値があるからです。その価値はNFTで発行されていなければ、転売する人だけが利益を得ることになります。しかし、NFTでスマートコントラクトによって設計されていれば、転売されるたびにスキー場の管理者にお金が戻ってくることになります。また、日本の伝統文化、例えば水墨画の国宝などのコンテンツも、デジタルで精密にスキャンして、4Kや8K、あるいはそれ以上の技術を使って再現した屏風を作り、それを500万円で売るというプロジェクトも実際にあります。」

平将明:NFTと結びついているアートや伝統文化のものが本物であれば、その価値があると思います。デジタルデータをNFT化し、安定したマーケットプレイスを作る考え方もあるでしょう。例えば、漫画やアニメといったポップカルチャーの分野にも、世界中にファンが存在します。日本を愛している人々が多く、その一因として漫画やアニメの影響が大きいと思います。このような文化的価値をコレクターのマーケットに繋げることで、価値を最大化できるのではないかと考えています。日本ならではの独特の取り組みがあるからこそ、海外からも注目されていると思います。また、日本のIPとコラボレーションしたり、事業大阪などといった海外のパートナーや投資家に対してどのようなサポートが必要か、といったことについて考えています。

平将明:予見可能性を高めることは、投資を行う人や起業する人にとって大切だと思います。初期の暗号資産やWeb3.0の世界では、アメリカやイギリス、シンガポールなど、英米法の体系に基づいた国々が活動しやすかったのではないかと思います。それは新しい技術やビジネスサービスを始めようとする際、法律に書いてなければ行っていいという考え方があったからです。トラブルが起きたときには、それに対して手法で対応し、その結果として新たなルールが形成されていったのです。対して、我々のような大陸法の国では、規制の体系がしっかりしているため、法律が明記されていない領域ではグレーゾーンとなり、大企業が入りにくかったのではないでしょうか。しかし、最近ではアメリカでもルールが後から変更されるケースが増えています。日本はルール作りに遅れをとりましたが、ルールが整備された後は、非常に安定性のある環境を提供できていると思います。

司会者:さまざまな国からのオファーが来ると良いですね。

平将明:はい、確かにそうですね。私との会話を通じて、日本の注目度は高いと感じています。日本以外にどこが注目されているのかという話はあまり聞きませんね。

平将明:私たちはコミュニティやメディアとして活動していますが、日本と海外との橋渡し役も果たしたいと思っています。そのためには、我々のAIやWeb3.0のプロジェクトを遂行する際に、英語での情報発信を徹底しています。ホワイトペーパーも、単なる翻訳に止まらず、専門家を入れてリーガルチェックを行った上で、英語版を公開しています。テックジャイアントの幹部が日本に来て私と会う際も、皆さんがホワイトペーパーを読んでから来ています。我々のPTに注目していただいている方々には、我々の動きやホワイトペーパー、提言などを積極的に発信していただければと思います。これにより、規制当局や法制度策定者に対して、日本が何を考えているのかをリアルタイムに発信できると思います。さらに、情報が早く伝わる方法として、私のツイッターアカウントをフォローしていただくことを推奨します。最近ではSBTの取り組みも発表しましたし、多くのWeb3.0関連メディアにも取り上げていただいています。外国の方々にも、日本に住まれている方々にも、我々の取り組みに注目していただきたいと思います。

平将明:Web3の普及を推進するために最も重要な要素は、私がどれだけ政治的な影響力を持てるかです。そのためには、私を支持してくれる自民党員の多さが力となります。特に今回は、ソウルバンドトークを発行するという新たな試みを行いますので、ぜひ支持していただきたいと思います。よろしくお願いします。

司会者:はい、先着で取り組んでいきます。何か追加の点はございますか?

平将明:いえ、特に追加する点はありません。ありがとうございます。

司会者:では、最後に視聴者やWeb開発者、データ利用者、そして日本のWeb環境を期待している方々へ向けてメッセージをお願いします。

平将明:日本は現在、非常に興味深い局面にあります。ステーブルコインが登場したり、我々自身が議員立法の検討を行っていたり、さらには世界で最も安全な取引所が存在していたりします。さらに、地方創生の文脈でも、Web3の発展は注目されています。そのため、各要素が整備されてきたと感じています。さらに、ブロックチェーンに深い理解を持つ議員グループが政府与党の中心にいるという事実も重要です。日本の価値を最大化するために、世界の人々と共に取り組んでいきたいと考えています。

司会者:ありがとうございます。確かに説得力のある言葉です。私たちはこの言葉を心に刻み、Web3の普及と日本の発展に努力を続けていきます。本日は貴重なお話をいただき、ありがとうございました。

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