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女川町へ向かう新幹線より。天災と北海道と厚真町と女川町について。

早朝、新幹線に乗る。今日は女川町に行ってきます。前回は撮影で訪れましたが今回は研修。まっすぐな目で町を、自分を見つめてきます。先日の北海道での震災に関する複雑な気持ちをぶつけるとてもいい機会になるかもしれない。

先日の震災のちょうど1,2週間くらい前、江川さんと渋谷くんと新橋の居酒屋にいた。大学生時代はあまり馴染みのなかった厚真町の名前が度々出ていて、その後も数人のタイムラインで厚真町という名前に触れる。1つの町で何かが起きている。しかし、その数日後、その町を地震が襲った。

東北の時感じた違和感。誰も直接の知り合いのいない地方の震災。いや正確には一人友達がいて交通路を調べる手伝いをした。それでも東北のできごとは別の国のできごとに思えた。団結する日本と実感のない自分とのズレ。大学時代震災に関する様々な人やものごとに触れてみるが埋まらない溝。

7月にはじめて被災地を訪れる。女川町、石巻町に行く。女川では町長はじめ現地の様々な方のお話を聞いた。改めてほぼ日の投稿も読んだ。映像制作のため何度も撮影した映像を観て振り返る。それでも埋まらない溝。

今月大きな台風があった。僕はプロジェクェクトの大事な時期で日々日付を超えるくらいまで働く日々を繰り返していた。その中で起きた台風。台風対応の緊急案件が数件きて、現地の協力会社さんが自分も大変な中なのに連絡をくれて。有難い。全国案件をしてると各地の人が自分ごとに近づくな、と思った。

その直後に起きた北海道での震災。自分にとって大切な人の9割は北海道にいる。こんなにもリアルな人の顔を浮かべたのははじめてだった。今こっちに住んでいる人も含めて生きててくれることがありがたいと思った。一方で遠くいる違和感。確かに起きてることはリアルなのに夢か現実かわからない感覚。

LINEグループの通知が活発に鳴り響く。かけたい言葉は山ほどあるのに、充電を使うのも申し訳なく、自分が割って入って現地の温度感もわからない中で混乱させることを避けたかった。なんともいえないやりきれない思いをnoteへ託した。

そして、厚真町のことを思った。近いのに遠い地元(と札幌)の人。更にその地元から近いのに遠い厚真町のこと。停電がほとんどは復旧してタイムライン上だけ一見するとみんなの生活は日常に戻ったように見える。実際はいろんな心境変化があったのだろう。その中から厚真町のことは見えにくい。

地元とは別の国の感覚。また生まれた距離やズレ。今回は更にいびつな感覚。前より近く感じれるものと遠く感じるものが同居していて、その遠く感じるものも近い人の大切な人やものであったりして、こんがらがる感覚。東京で暮らしていると周りの人にとっては北海道は遠い場所。その温度差のズレ。

でも救いだったのは、東北の時自分ごとに感じれない罪悪感や疎外感を感じていたけど、今回自分ごとと感じている自分が、北海道のことを他人事として扱う人が目の前にいても悪い気はしなかったこと。みんな自分が自然に大切と思える範囲のことを大事に思えばいいんだ。と実感を持って感じられた。

当時の自分が救われた気がした。今抱える複雑な距離感についての違和感が少しずつ解ける。そして変わらず忙しい仕事。新たに震災関連の再調整なども仕事に入ってきたりもして。気持ち的には大変だけど案件のことで大変な状況になっている協力会社さんも救いたい思い。自分のできることをやるしかない。

そして時がすぎて今。自分のことを考える。大切な人と離れて暮らすこと。一方で今住んでいる東京に自然の脅威が襲いかかるのは時間の問題なんじゃないか。埋立地の上に住んで働いている自分。2,3年以内に何か起きそうな感覚。自分が選り好み移住してきた町で死ぬのは親不孝だと感じる。

一方で東京で暮らすこと、働くことがすきなのだ。たいへんだけどもがいて一生懸命生きている人たち。多様なひとが自然とごちゃごちゃになった町。飯も家賃も高くて質は落ちるし、何をするにも並んだりする。だけど駅を変えただけで違う文化に出会えること、人間くささで溢れてる所が好きなのだ。

だから簡単に離れがたい思いもある。この辺の考えを行き来して頭がうわああってなってたのがここ最近のこと。そして、思う厚真町のこと。女川町と厚真町のメンタリティは通じる部分がある気がするのだ。。女川は復興と町おこしを同時にやっている。かつての町を取り戻すことより未来を選んでいる。

女川の素晴らしい姿勢。一方で女川に閉じているような気がしたのも事実。それでも外から入ってくるものに寛容な町だ。あらゆる枠をとっぱらうことにより起きる相乗効果。それが今起きはじめていること。これから起きていくこと。女川町と厚真町が繋がったら何かが起きるんじゃないだろうか。

今、久々に仕事を倒して熱を感じた瞬間だった。今日の女川は会社の研修で、女川を通じて会社のことを考えるのがテーマ。最近仕事の情熱がやや足りてないからその辺のこと考えようかなぁとか思ってたけど女川と厚真という光を感じるキーワードが生まれてしまったからこのキーワードをもっていこう。

目標が見えて心地のよい朝。モヤモヤと考えていることを文章にしてはきだしたり頭の中でぐるぐるしていると、いつかは自分にとっての希望に今回みたいにたどりつけたりする。考えてみてよかったー。それでは研修前に本業を少しでも進めておこうと思う。


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